かつての詩66「歯ぎしり」

「歯ぎしり」


魂を奥歯で噛み締めて
凍てつく夜を耐え抜いた

悲しみは前歯で噛み切りなさい
誰かがぼくに囁いたのは
溢れかえる休止出来ない薄情さ
とても切なく
なぜか腹立たしく
ぼくは一人の肌触りを知る

魂を奥歯で噛み締めよ
悪魔はロから引き出そうと
悲しい夜に潜んでいる
いいかい ぼくが歯ぎしりする夜は
悪魔と一戦まじえているのさ



Masanao Kata©️ 2011
Anywhere Zero Publication©️ 2020


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