その巧みさを.....

可能性は無限大


現代サッカーに於いて最も数多くのタスクを担っているのがサイドバックと言っていい。一昔前は「サイドバックは犬にでもやらせておけ」などといわれることも少なくなかった。しかし、現代に於いて選手交代せずに試合のバランスを変更するのにもっとも変更しやすいポジションの一つと言っていい。そのため、各選手のタイプや個性が色濃く反映されるポジションと言っていい。とてつもないスピードで駆け上がる選手、相手のスピードアタッカーをシャットアウトする選手、多彩なキックでチャンスメイクする選手など多種多様と言っていい。

さて前置きはこの辺にして、今回取り上げるのはレアル・マドリードの20歳、エドゥアルド・カマヴィンガだ。ポジションはミッドフィルダー。しかし、ここ最近はサイドバックとしてプレーしている。もちろんチーム事情的にアラバやチュアメニなどの負傷という影響もあるが個人的には新境地として彼に合っていると感じる。彼の一番の持ち味は中盤から前線へ運ぶドリブル、ラスト25mのエリアでのラストパスがとても魅力に感じている。サイドバックというポジションの特性として基本は前向きにボールを受けることが多い。しかし、ディフェンスの最終ラインに変わりない。当然低い位置でのボールロストは失点に直結してしまう。そのためやたにドリブルで仕掛けることはできないが彼の前線への推進力はサイドの方が生きると感じている。

レアル・マドリードの中盤にクロース、モドリッチが君臨しているが当然ゲームコントロールという面で世界的に見ても有数の選手たちだ。ビルドアップに於いてカマヴィンガと比べるとパスで相手の距離感、味方の距離感を変え攻撃のスピードを変え試合に色をつける。タイプが違うがアンチェロッティ監督の信頼、チームへの安定感を総合的に判断しているのだろう。もちろん彼が中盤に入ればチームに活動量をもたらすだろうが試合がクローズな展開であればその持ち味がやや弱くなる。

サイドバックにおいては彼の良さが前へのスペースがあるが故にそこへのランニングやドリブル、コンビネーションで輝く。少し、インサイドに入っても同じクオリティでプレーすることが可能だ。中盤でプレーしているからだ。そのためいろんなチームバランスでプレーできる彼のサイドバック起用はシーズン終盤のレアル・マドリードにおいてとても重要なオプションになるだろう。いや、レギュラーとして君臨するだろう。

中盤を制するものはサッカーを制する。簡単にいうとすべての技術が90点という選手たちがプラスで特有の持ち味を持っている。そのためサイドバックに起用されると巧みさがチームにもたらされる。セルジロベルト、ジンチェンコ、キミッヒ、アーノルドなど元々中盤の選手が配置されるくらい重要なポジションになっていることは事実だろう。

彼もサイドバックとしてもう一つ上の選手としてプレーすることを確信している。
若者よ進化しろ

#サッカーを語ろう

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