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ヴォクス・マキナの伝説をTRPG側から解説してみた Season 2 #3(第7~9話)

※注意※
この記事は「ヴォクス・マキナの伝説をTRPG側から解説してみた」の続きです。過去の記事がまだの場合はシーズン1から順に読むことをお勧めします。

シーズン1 #1ではシーズン1の内容に加え、原作となるTRPGセッション配信『Critical Role』についても紹介しています。

シーズン2第1回はこちら↓

主要設定

第8話~:アーチフェイ

フェイの国の枯れ果てた一角・シェイドマークを進む四人とサテュロス。
サテュロスは悲しみに溢れた「アーチフェイ」によって支配されていると説明します。

フェイワイルドは感情によって支配された次元界であり、その中でも特別強い影響力を持つ存在がアーチフェイーいわば「大妖精」です。
妖精達が気まぐれなように、その事以外には共通点はありません。

個別解説:第7話

モンスター:サテュロス

フェイの国に飛んだ4人を追いまわしていた獣人・ガルミリー。

角や鹿の足を持っていることから、彼はギリシャ神話を由来とする「サテュロス」でしょう。快楽を好み、他人も顧みずお祭り騒ぎを起こす生物です。もっとも、今回登場したのは少々…「アレ」な快楽好みだったようですが。
読者の中にはディズニーの映画『ヘラクレス』に登場した事を覚えている人がいるかもしれません。

アイテム:クレイヴン・エッジ

血を吸いさらに強くなるクレイヴン・エッジ。隠していた剣の真実が仲間に明らかになり、抵抗し始めたグロッグはついに剣を破壊しましたが、筋力を奪われてしまいました。

初登場した際にオリジナルアイテムという事を紹介しましたが、出番が終わったため、ヴェスティッジと共に紹介記事を公開予定です。

[記事ができたらここに載ります]

アイテム:ディプロマシー

パーシーがフェイの国に到着して度々電撃の走るガントレットを使用している。

オリジナルアイテム「ディプロマシー」のようです。原作情報ではパーシーが対ブライアウッド夫妻用に開発したアイテムだったそうですが、アニメ版では登場がかなり遅くなっています。
D&D第5版ではアイテム製作のルールはほとんどなく、ほぼDMの裁量になってしまいます。この辺りも『パスファインダー』第1版の名残でしょうか?

とはいえ、電撃を纏った手で触れて攻撃するという性質は「ショッキング・グラスプ」の呪文に非常に近いものです。

モンスター:ウーズ類

求めていた滝に到着するも、酸性の粘体の群れに襲われてしまう一行。

外見に透明感があるオリジナルなのでどのタイプかは特定できませんが、日本では『ドラゴンクエスト』で有名なスライムも、RPGとして元を辿ればD&Dに行きつきます。

D&Dでは粘性からか移動速度はあまり早くなく、知性もありませんが、土や岩に擬態したり、透明な体といった視認性の悪さで獲物を待ち構え、腐食性の体でゆっくりと獲物を飲み込みます。また、ダメージを受けた際に分裂するものもいます。

もう一つ、大量の小さな生物の群れを1体として処理するルールもあります。ただし、ルール上は無害な群れではなく何らかの魔力で操られ、統率されたものとであるとされています。

アイテム:センディング・ストーンズ / センディング?

遠く離れて作戦会議をするクロマ・コンクラーベのドラゴン達。

お互いの顔を見ることができるという違いはありますが、「センディング・ストーンズ」に類似したアイテムを使用しているようです。

D&Dでのセンディング・ストーンズの機能は単純。どれだけ離れていても、どんな次元にいても、対応する石を持っている相手に一度だけ短いメッセージの音声を送り、相手も同じだけの長さのメッセージで返信することができるというものです。

個別解説:第8話

モンスター:ブライト

アーチフェイと戦い始めるヴェクスを前に分断され、樹木の怪物と戦う事になった三人。

D&Dでは動く木の怪物にいくつか種類がありますが、原作のこの辺りで登場したタイプはブライトでしょう。ブライトといっても、brightではなくblight―「荒廃」「(植物を)枯らす」といった意味で、同じ樹木系のトリエント(日本ではトレント読みの方が有名でしょうか)と異なり、植物を異常成長させ、積極的に人を襲います。

サウンドールの矢の数々

ヴェクスとの戦闘で次々と魔法の矢を放つフェンスラスの持ち主・サウンドール。
複数種類ありますが、ここではまとめて解説しましょう。

最初に使用した木の生える矢と、最後の電撃の矢は、原作の情報を見る限りフェンスラス自身の特性によるもののようです。

続いて火を纏う爆発する矢。これはわかりやすくフレイム・アローズでしょう。シーズン1 第5話でも解説しましたが、内容はシンプルに火の追加ダメージを与えるというものです。

ツリー・ストライド?(ケイレス)

火の精霊に変化し、樹木の怪物達の間にポータルを開け連続で攻撃するケイレス。

「自然の化身」使用中に呪文を使う、動かない木にしか使えない呪文を生物に使うなど、D&Dのルールの範疇はかなり外れていますが、短距離の移動であることから、元になったのは「トランスポート・ヴァイア・プランツ」ではなく「ツリー・ストライド」の呪文でしょう。
トランスポート・ヴァイア・プランツと異なり、比較的短距離になりますが、ある程度連続して使えるという違いがあります。

個別解説:第9話

電撃パンチ?(ケヴダク)

パンチに電撃を纏う嵐の旅団のリーダー・ケヴダク。

アイテムの情報を見ても、他の能力を見てもそれらしい要素は見当たりませんでした。第10話以降の描写で何か掴めましたら改めて解説します。

続くったら続く

今週はグロッグが嵐の旅団のリーダーに挑むところで終わりです。

前回折り返し地点などと言いましたが、調べ直したところシーズン2は全21話=7週に渡って公開されるという事で、まだまだ終わりそうにありませんでした。

2023/02/18 何か思い違いをしていたのか21話と紹介しましたが、本当に全12話でした。


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