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ヴォクス・マキナの伝説をTRPG側から解説してみた Season 2 #4(第10~12話)

※注意※
この記事は「ヴォクス・マキナの伝説をTRPG側から解説してみた」の続きです。過去の記事がまだの場合はシーズン1から順に読むことをお勧めします。

シーズン1 #1ではシーズン1の内容に加え、原作となるTRPGセッション配信『Critical Role』についても紹介しています。

シーズン2第1回はこちら↓

プレイヤーキャラの変化

ヴァクス:パラディン/復讐の誓い(第11話?)

デスウォーカーの防具を手に入れ、知らない間にカラスの女王の戦士となっていたヴァクスは、これまでのローグではなく、パラディンクラスとして成長を始めています(マルチクラス時点でローグLv13、パラディンLv1)。

原作ではパーティが二分されることなくウェストラン突入→アンブラシル戦→フェイワイルドと各エピソードの順番が違っており、その中でヴァクスはアンブラシル戦時にマルチクラスしたため、このタイミングで紹介させていただきます。

「聖騎士」と訳されることの多いパラディンですが、D&Dでは大義や信念を魔法に変えて戦う、魔法と武器両方の扱いに優れたクラスです。

パラディンとしての専門を表すサブクラスは「聖なる誓い」ですが、その誓いとして彼が選んだのが「復讐の誓い」。大悪に情け容赦なく、自らの責任を重んじる復讐の誓いのパラディンは、徹底的に敵をマークし攻撃を叩き込む能力に優れています。

個別解説:第10話

クリスタル・ボール/スクライング(ギルモア、アルーラ)

ギルモアが街の状況を確認したり、アルーラがはぐれたヴォクス・マキナの仲間の動向を確認するのもシーズン2 第4話で紹介した「スクライング」の呪文でしょう。

ミラージュ・アーケイン?(ギルモア)

無事フェイの国から帰還した四人だったが、ホワイトストーンの街があるはずの谷には街がなかった。しかし、ヴァクスは幻術によるものだと見抜いた。

特定の場所を覆い隠すのではなく土地そのものの外見を変えるという仔細が異なりますが、これほど大規模な隠蔽となると、D&Dの「ミラージュ・アーケイン」か何かに相当するものでしょうか。
しかし、ドラゴンはシーズン2 第1話で解説したように超視覚を得る術があるので、看破されてしまうのも時間の問題でしょう。

火炎矢の続報(ヴェクス)

フェンスラスを手に入れて以来、ヴェクスは前回紹介したフェンスラス自身の特性以外にも、火でできた矢も使用しています。
アニメ的な脚色として、フレイム・アローズの呪文もフェンスラス自身の特徴という事にしたのでしょうか?

電撃パンチの続報(ケヴダク/グロッグ)

前回紹介したタイタンストーン・ナックルの電撃ですが、原作でそのような能力はなかったことから、アニメ的な表現を優先したものという結論に至りました。

個別解説:第11話

空中に浮かぶ剣(ケイリー)

ケイリーを生んでおきながらその存在を忘れていたスキャンラン。しかし殺すのも逃がすのも同じだと、拘束したスキャンランに剣を付きつけたまま静止させて放置する。

原作にも登場しないアイテムのようですが、空中にとどまったまま動かないその性質はD&Dのイムーヴァブル・ロッドに似ています。ロッドのスイッチを押すと空中に静止し、3000kgを超える重量をかけてもびくともしません。

フレイム・ストライク(パイク)

罠で拘束したアンブラシルに攻撃を加える一行。スキャンランのライトニング・ボルトに続いてパイクは天から降る光で応戦する。

天から降る光ということで、セイクリッド・フレイムもしくはフレイム・ストライクの呪文と思われますが、ボス戦なので高レベルの呪文の使用回数を消費し、フレイム・ストライクを使用したと思われます。
名前には「フレイム」とありますが、火と光のダメージ両方を与える呪文です。

グレーター・インヴィジビリティ(アンブラシル)

拘束から解放された後、反撃と言わんばかりに透明化し、毒ブレスを撒き散らすブラック・ドラゴン。

ドラゴンが呪文を使えることがあるという説明はシーズン2 第1話でした通りです。
透明化はこういったファンタジーの鉄板の一つですが、D&Dでは攻撃したり呪文を唱えると解除されてしまうインヴィジビリティと、攻撃や呪文を使用しても解除されない上位版のグレーター・インヴィジビリティがあります。

透明化呪文の維持にはシーズン1 第3話でも紹介した「精神集中」を要します。この後ヴェクスの電撃矢を受けて透明化が解除されていますが、矢のダメージで精神集中が解除されたのでしょう。

個別解説:第12話

今回は既出の能力が多く、紹介する事はなかった…と思ったのですが一つだけ。

姿変え(ライシャン)

アンブラシルを討伐し、ホワイトストーンで祝杯を挙げるヴォクス・マキナ。しかし、そこに人間に化けていたグリーン・ドラゴンのライシャンが正体を現した。

シーズン1で説明し忘れていましたが、D&Dでは、年齢を重ねたドラゴンは変身し、人型種族に紛れることがあります。シーズン1の第1~2話で「クリーグ将軍」を名乗っていたブルー・ドラゴンのブリムサイズのように謀略を巡らせたり、逆に善のドラゴンであれば人知れず正義を守るため身を隠したりなど、その力で何をするのかはドラゴンそれぞれでしょう。

決戦が待つ

今週はアンブラシルを撃破し祝杯を挙げるところで終わりです。

シーズン2は全21話/7週ということで、ようやく折り返し地点、残るドラゴン達との対決も迫っています。
それではまた来週もお会いしましょう。

2023/02/18訂正:どういう訳か全21話と勘違いしていました。
クロマ・コンクラーベ編も折り返し地点でシーズン2は終了、シーズン3は本格的にドラゴン達との対決に入ると予想されます。

[Season 3が出たらここにリンクが載ります]

ところでまだ気が早い話なのですが、シーズン2公開前にこのような映像が公開されていました。

Critical Roleのヴォクス・マキナ編に続く第2のキャンペーン「マイティー・ナイン」編もアニメ化することが発表されたのです。

解説する側としては、クラス「ブラッド・ハンター」をはじめとするオリジナル要素がさらに数多く登場し、おまけのデータ翻訳の分量がとんでもない事になるので、嬉しい悲鳴が上がってしまいます。

これからも続くCritical Roleアニメ化シリーズにご期待ください。

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