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人材供給体制が整っている組織で起こる 新CEOの予期せぬメリット(動画付きバージョン)

1.優れた後継者候補プールをもつ組織は、迅速にCEOの交代に対応できる

多くの組織において、新たなCEOは長年にわたりCEOになるための準備をしていたCOOやCFOなどの「確実な後継者」であることがよくあります。しかし、私たちのデータでは、新CEOの中には自身の昇進を予想していないケースが約20%あると示されています。このような場合、急遽次のCEOが選出された可能性があります。


CEO昇進を予期していなかったケースに対処するためには前もって警鐘を鳴らすことが重要です。しかし、迅速に行動を起こした組織は、後継者計画において優れたアプローチも備えていたことを裏付ける根拠があります。

予想外の昇進をしたCEOのプロフィール

CEOが自身の就任を想定していなかった組織では、ハイポテンシャル・プールから候補者を厳選し、育成している確率が1.6倍高くなっています。さらに、アセスメントを活用してリーダーの準備度に関するデータを収集し、不測の事態に備えて、将来の人材ニーズを予測している確率も2.8倍高くなっています。

後継者候補のプールを構築するこのアプローチは、ダイバーシティの促進にもつながります。昇進を予期していなかったCEOは、女性である確率が1.8倍、異なる国籍、人種、文化などの背景をもつ人材である確率が1.6倍高く、昇進を予期していた人よりも、平均年齢が5歳若かったことが明らかになっています。

急速な昇進を遂げたにもかかわらず、予期せずCEOに就任した人は謙虚さをもちあわせている傾向が見られました。彼らは、自分自身をあまり外向的、野心的ではないとみなしていました。予想外の昇進をしたCEOのうち、昇進前からリーダーになりたいと考えていた人は53%であったのに対し、CEOへの昇進を期待していたリーダーは82%と、大幅に高い割合でした。

では、予期せぬCEO昇進をした人は必然的に失敗に向かうのでしょうか?私たちのデータから彼らの成功や失敗を明確に示すことはできませんが、予想外の昇進をしたCEOは、優れた人間関係の構築や、共感的なリーダーシップの発揮に重点を置いている傾向がみられました。彼らの組織のリーダーは、経営幹部の質が高いと評価する確率が1.4倍高く、経営幹部を信頼していると回答する確率は1.6倍高くなっています。

多様な後継者候補のプールを着実に備えてきた組織は、それぞれの役割に最も適した人材の見極めに、より優れていました。また、このような組織では、すべてを一人でこなすのではなく、他の優秀なリーダーに囲まれた環境で成功を収める経営幹部を見極めることにも長けている可能性があります。

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4.会社概要

会社名:株式会社マネジメントサービスセンター
創業:1966(昭和41)年9月
資本金:1億円
事業内容:人材開発コンサルティング・人材アセスメント

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