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普通のことを普通にやりつづけることが価値になる。最前線を生きる4人が語る”女性のキャリアシフト成功”のヒント

働くことを充実させたくてキャリアシフトや転職を考えるけれど、自分の価値に自信がない、どう挑戦したらいいかわからないという悩みをもつ女性は多いはず。女性のためのオンラインプログラミングブートキャンプMs.Engineerが主催する Ms.Engineer SUMMITでは

株式会社YOUTRUST代表取締役の岩崎由夏さん、株式会社キャスター取締役CROの石倉秀明さん、コラムニストのりょかちさん、freee株式会社取締役 CDO の平栗遵宜さん

をゲストにお迎えして、キャリアの不安を抱える女性に向けて、これからの日本社会でキャリアを築いていくヒントや、女性エンジニアという新キャリアについて、これまでのご経験を通じたさまざまな視点から、お話を伺いました。

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やまざき:はい、始まりました、Ms.Engineerサミット。モデレーターを務めます、Ms.Engineer代表のやまざきです。本日は、日曜日の昼にお時間割いていただきありがとうございます。Ms.Engineerは女性のためのオンラインプログラミングブートキャンプですが、このサミットは新時代の女性のキャリアや女性がエンジニアになるという新しい選択肢をテーマにしたオンラインイベントです。

今日はゲストの皆さんと女性のキャリアシフト会議というテーマでディスカッションしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

また今回はですねfreee株式会社さんにご協賛をいただいて、freeeさんのすごい素敵なオフィスからお送りしています。今日はありがとうございます。

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本日は大体1時間半のイベントとなっております。 最後に質問にもお答えできる時間があると思いますので、是非「#Msengineer」で、ツイッターでどしどしつぶやいていただければと思います。

はい。それでは早速ですが、今日のゲストをご紹介したいと思います。最初に株式会社YOUTRUST代表取締役の岩崎由夏さんです。よろしくお願いします。YOUTRUSTさん今東京ジャックしててすごい話題ですね。

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岩崎:はい、主要駅を。今出ているのが渋谷駅、それこそりょかちさんにも出てもらってるんですけど、12 M とかの巨大広告出てるので、ぜひ見に行ってください。(2021年9月12日時点。2021年9月16日現在は、恵比寿駅・六本木駅などに9月30日まで掲載中です!)よろしくお願いします。

やまざき:続いて株式会社キャスター取締役CROの石倉秀明さんです。よろしくお願いいたします。CROは、チーフリモートワークオフィサーですね。

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石倉:はい、もうとにかくリモートワークを推し進める人というお仕事です。

やまざき:ミスターリモートワークにきていただていいます。よろしくお願いいたします。

続いて、コラムニストのりょかちさんです。りょかちさんは、LINE株式会社を退職されて、今年日本で独立した一番大物のフリーランスです(笑)。

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りょかち:大物になりたい気持ちを必死に抑えるフリーランスです(笑)。よろしくお願いします。

やまざき:続いてfreee株式会社取締役 CDO の平栗遵宜さんです。

平栗:平栗です。よろしくお願いいたします。

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やまざき:平栗さんはエンジニア組織のマネジメントをされていると言うことで、実はfreeeさんはMs.Engineerに最初からご協力いただいていて寄附講座だとかもしていただいてですね。実はその時にこのfreeeのオフィスのバーチャルツアーとかをしていただいたんですけど、ちょっとあまりにも素敵な会社そうすぎての0期生の生徒が、寄附講座が終わったあと号泣するという事件がありました。

平栗:もしかしたら今がめちゃめちゃ辛いのかもしれないですね(笑)。

やまざき:(笑)。ありがとうございます。

女性のキャリアシフトやテック業界のジェンダーギャップは女性だけの関心ごとではない

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やまざき:ではまず最初に、ブレイク的にお聞きしたいんですけど、私、相談する方にお願いします!ってメッセージ送る時、結構緊張するんですけど、何でこのイベントの登壇ご快諾いただけたんですかと言うことをお聞きしたいなと思っています。岩崎さんいかがですか?

岩崎:やまざきさんにお世話になってるっていうのはあるんですけれど、私も女性として色々キャリアを逆算して勝手にこうブレーキをかけた経験もありますし、起業するときはもう本当に今は全く書けないんですけど、プログラミングを自分で勉強して書いてた時もあったりして、なんか役に立てると嬉しいなって思ってお受けしました。

やまざき:ありがとうございます。石倉さんはいかがでしょうか。

石倉:僕もやまざきさんとランチした時に、一緒にフルリモート日本に広めるっていう約束をね、したんですけど、僕らの会社800人以上いて全員リモートワークでずっと創業からやってるんですけど9割女性なんですよ。女性のキャリア問題とかはそんなに想像していなかったのですが、実際やってみたら社会問題なんだか社会課題なんだかがすごくあるんだなって感じて。それ以来こういうテーマの会議は呼んでいただいたら積極的に出てお話したいなと思ってます。

やまざき:ありがとうございます。りょかちさんいかがですか?

りょかち:そうですね。私もひんさんの頼みならという感じなんですけど、私自身、今年キャリアシフトと言うかフリーランスになったのもありますしやっぱり当事者として今日はいろいろお話できればいいなと思っています。自分としても女性のキャリアシフトみたいなところは興味領域でもあるので、当事者代表としてお話しできればと思ってます。

やまざき:ありがとうございます。平栗さんいかがですか。

平栗:そうですね、僕は会社でもっとこうね、女性の活躍とか採用を推し進めていかなければいけないと思っているので、そう言う点で、社会で活躍されている女性ってどんな方なのかなと言うところも興味がありますね。あとプライベートでも僕娘が三人いまして、三姉妹なんですけど、彼女たちの将来を親として想像した時に、僕は今まで結構男の中で生きてきたので、そういう意味でも色々な知見を勉強させていただきたいと思いまして参加させていただきました。

やまざき:お子さん三人もいらっしゃるんですね!はい、みなさん、本当にありがとうございます。ということで、それではさっそく一つ目のテーマから行きたいと思います。

「これから人材の価値の定義はどう変わっていく?」

やまざき:すごいお硬いテーマから行きます。キャリアシフトをテーマにしているので、少し広めの話から入れればなぁと思います。

今日は新しい働き方について最前線の方をお呼びできたかなと思っているんですけど、Ms.Engineerでもいろんなキャリアの相談を受ける中で多いのが、今の会社を出て自分が通用するのか自信がないとかやっぱり自分の価値がよくわからないっていう方なんですよね。

皆さんもおっしゃってる人生100年時代になってきて、自分が想定していたよりずっと長く働かなきゃいけないってことにみんな気付き始めているのかなと思っていて。そういう時に自分の価値をこれからどういう風に定義したり認識したりしていけばいいのかっていうことのヒントをいただければと思ってます。

で、ちょっとこれ岩崎さんから是非伺いたいんですけど。「日本型キャリアを、ゲームチェンジをする」っていうのを、最近YOUTRUSTさんが資金調達をされた際のリリースにも書かれていると思うんですが、岩崎さんはどうお考えですか?

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岩崎:そうですね、定義っていうとちょっとあれかもしれないんですけれど、今後ってどう考えても日本人の平均転職回数って増えていって一社あたりの在籍年数っていうのが絶対下がっていくとした時に、会社からすると研修を受けさせてみたいなのって経済合理性に合わなくなってくるので、ご自分で自己研鑽できる人はどんどん仕事が舞い込んでくるし、そうできないとなんかあの人何ができるんだっけみたいな、ある種すごく大変な時代にはなってくるのかなと。

その分1人1人が自分のキャリアを逆算したりとか、考える機会になっていいのかなと私は思ってるんですけれど、それこそ自分でプログラミングを勉強しようとか、そう思える人たちの時代になるのかなって思ってますね。

やまざき:なるほど、ありがとうございます。結構若い世代の方も今日見てる方の中には多いのかもしれないと思うんですが、一社に勤めあげるみたいな神話は変わってくると思いますか?

岩崎:だと思いますね。それこそ社会に出てくる若い方と話していても、新卒で入る会社の次にどこに転職するか、から逆算して一社目を選んでたりとか。最近一番びっくりしたのはもう副業前提なんですよ。だから新卒で入って何年目からどういうところに転職したいから副業 OK な会社しか選ばないとか。なんか本当にも今の学生の方々でも、もうキャリア観って全然違うんだなって思いますね。

やまざき:ありがとうございます。今ちょっと副業の話が出たので、りょかちさんは独立される前、副業っていう概念ない頃からずっと副業されて独立されたと伺いました。

りょかち:そうですね。2016年入社なんですけど、その時はまだ今ほど副業ブームみたいなのが無かったので、結構最初は珍しさで結構注目されたかなと思います。

やまざき:りょかちさんの中で、自分の市場価値のイメージみたいなのはあったんですか。こうしていきたい、みたいな。

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りょかち:結構ずる賢かったので。私、就活失敗してるんですよ。出版社を受けてたんですけど全部落ちて。本当は編集者になりたいけどなれなかったんですよね。で、2年目の時に、とはいえこのままだと出版社ってどうなのみたいな中で、じゃあ安全な Web に行こう、今編集者やってる人たちに負けないようなスキルをつけようってところで Web 会社で PM っていうのがちょっと頭の隅にあって。一方で、文章にも携わっていたいというところで副業もやりました。

なんだろ、いつかの夢を叶えるために、 副業と本業をミックスさせてた。それで時代が味方してくれて、両方を生かした仕事ができているのが今。副業あったからこそだなあと思っています。

やまざき:ありがとうございます。石川さんは Mr.リモートワークとしてこれからの働き方の最前線にいらっしゃると思うのですが、いかがですか?

石倉:リモートワークで会社をやってみて気づいたのは、成果って2種類あると思っていて、例えば一つは、すごいいいサービス作りましたとか、売上一千万月売上ましたみたいなそのわかりやすいみんなが成果と思ってるものっていうのがあると思うんですけど、リモートになって、見てる方はどのくらいリモートワークやってるかわかんないんですけど、気づいたのですが、普通のことを普通にやってくれる人ってめっちゃ価値高いなっていう。

それらしいことだけ言って何も実はしてないおじさんってなんか意味ないじゃん、と気付いたりしたじゃないですかみんな。みたいなことに比べて目立つスキルとか経験が今であったわけじゃないんだけど、当たり前でやんなきゃいけないことをちゃんと着実にやってくれる人の価値ってめちゃくちゃ上がってると思うんですよ。

見直されてると思うんですよ。で、仕事する上でも安心感もありますし、そういう当たり前のことを普通にやれる人の価値っていうのが、実は見直されるようなことがすごく出てきてるなってのが一つ。

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あと一つは価値って相対的じゃないですか。要はその自分のスキルがあった時に、例えばですけど YOUTRUST さんでは評価されるけどfreeeさんでは評価されないみたいなことはあり得るわけじゃないですか。なので価値を一般的に言うと、こうすればみんなの価値が高くなるって言うのは今は多分なくて、自分のことを認めてくれる人をどう見つけるかの方にすごい大事さというか重点が置かれてんじゃないかなって思ってて。

YOUTRUSTさんとかもそうですけどいろんな人と話せたり交流できるみたいなことの価値が高まっているとか人気が高まっているのは、そういうことなんじゃないかなと思ってます。

やまざき:まさにYOUTRUSTさんは、新しい自分の価値をもっと推進していきたいとおっしゃってましたよね。

岩崎:そうですね。石倉さんもおっしゃってましたけど、スキルって言うとすごいプログラミングができますとか、経理ができますとかって聞こえるんですけど、

履歴書とかに出てこない、その人が一人チームにいるとチームがめちゃくちゃ盛り上がりますとか、なんか逆にこの人いるとすごい経歴ピカピカなんだけどチームの士気下がるんだよね、みたいな、そういうソフトスキルって言うんですかね、その方が実は仕事のアウトプットをする上では重要なんじゃないかなと思うところが多くて。

なのでYOUTRUSTではいわゆるその履歴書情報、経歴とかだけじゃないその人のよさっていうのを何かしら表現できればいいなと思っていつもプロダクト作っています。

やまざき:なるほど。どの会社を渡り歩いてきたかみたいな名前が大事なんではなくて、どういう風に信頼されてきたかとか、仕事ってこう成果出したりとか、コトに向き合うとよく言いますけどどういう仕事ができるのかみたいな、本当に重要ですよね。ありがとうございます。

平栗 さん、freeeさんってすごい勢いで組織が大きくなっているっていう印象があって、そういう中で採用する人の価値はどういうところに考えられてるんですか。

平栗:一番重要と言うか、やっぱりその変化に適応する能力が高い人かどうかってがすごく大事だなと思ってて。

うちも人を採用して最初二人三人だったところから、現481名の社員が働いていて毎年新しい仲間が増えています。人数と規模によって組織に必要なスキルとかプロセスとか課題って変わってくるじゃないですか。なかなかこう活躍して来年も活躍できるかどうかってベンチャーだと難しいことが多かったり。

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そういう意味では柔軟に自分の思考も変えられるし周りの人に対しても常にオープンだし環境の変化とかにも敏感でこういう事した方がいいんじゃないかという意見を言えるみたいな。変化にも適用していく意思みたいのは大事だし、おそらくコロナで急にリモートワークになってそこに慣れる速度とかも人によって全然違うので、これから社会一般においてもその変化に適応する力っていうのはますます重要になってくんじゃないかなと思っています。

やまざき:変化対応力という意味でいうと、一つの会社に入ればいるほど動きにくくなるみたいなとこあると思うんですけど、年齢についてはどういうふうに考えられてますか?

平栗:それは結構面白い話で。僕自身一般論では、年齢によって柔軟さって奪われていくと思うんですけど、最近うちに入ってきた50代後半のエンジニアが、いわゆる大企業のメーカーから転職されてきて。その方なんかはうちの若いエンジニアよりもfreeeの中に入ってそれを楽しむ力がすごい。

その方が最近うちの定年制度をなくそう、世の中定年なんかいらんのやーとCEOに直訴したりとかしてすごく面白くて。そういうベテランな年齢層の方でもそれだけ変化を楽しめてる人の影響力って凄いと思います。僕自身そういう大人になりたいなーって、まぁもう大人なんですけど(笑)。

やまざき:Ms.Engineerもこの間0期というのをやっていたんですけど、一番年齢が上の方が50代だったんですよね。50代になってプログラミングを学びたいっていうのはすごいことだと、学ぶ意欲っていうか姿勢がすごいなと。みんなにすごい良い影響を与えたんですよ。その方が頑張ってるから自分もああいう風になりたいなみたいな意見をいただいたり。

平栗:ジャパンネット銀行(現PayPay銀行)の社長をしてた方が、2年前ぐらいにfreeeに転職してきた時とかも、もうほぼ定年の年齢なんだけど、わしはベンチャーでもう一回金融界変えるんじゃーみたいなめっちゃ熱意持ってて、そういう方ってスターだなと、会社にとっても。

やまざき:平栗さん自身も、さっき盛り上がったんですけど、31歳までニートだったんですよね?

平栗:あ、はいそうですね。今40歳なんですけど、そういう意味では、気持ちは30代です(笑)。

やまざき:気持ちの若さってすごい重要ですよね。ありがとうございます。人材の価値の考え方、新しいヒントがあったのではないでしょうか。それでは次のテーマに行きたいと思います。

「未経験分野にチャレンジするときのポイントは?」

やまざき:ということなんですけども、このテーマを入れた理由としてMs.Engineerの話になるんですが、女性エンジニアを増やそうっていう事業をやってるとほとんどの方を未経験からエンジニアにするっていうケースが多いんですね。

でも実は今Tech業界は女性のエンジニアの比率が2割にも満たないと言われていてジェンダーギャップが課題になってます。

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ただ一方で最近は先ほどもあったようなダイバーシティに溢れた組織を作りたいという経営者の方が増えていて、女性のエンジニア採用したいっていう企業も増えてきてるんですが、何故か皆さん女性エンジニア採用したい、優秀な女性を探す、はいいない、みたいになるんですよ。

それって当たり前で、いないので増やすっていうことなんですけど、やっぱり女性エンジニアを増やすためには私は業界努力がもっと必要だと思っていて、ジェンダーギャップを解消するためには未経験者の採用っていうことを企業自体がもっと視野に入れなきゃいけないんじゃないかなって思ってるんですね。

あとは、今キャリアシフトに興味ある方からすると、未経験の分野に飛び込むっていうのはどんなにその仕事が魅力的だと思っていてもかなり勇気がいることかなと。

もちろんエンジニアに限らずなので、未経験分野に飛び込むときのヒントがいただければと思っています。

まずは平栗さんから伺いたいんですけど、先程おっしゃっていた31歳でfreeeの第1号社員になって未経験エンジニアで年間25万行のコードを書いていたと伺ったのですが、未経験で転職したいという方に対してのヒントはありますか?

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平栗:はいはいはいはい。僕はあの、31歳まで定職につかずにぶらぶらしててfreeeを創業した佐々木に拾ってもらって入社させてもらって、まぁ大学時代に少しHTMLとかいじったことはあったんですけど全然プログラミング自体未経験で。そこからエンジニアとして初めてfreee会計や技術 とかそういうのを勉強しました。

よく未経験からどうやったらいいですかって聞かれるんですけど、僕何事もそうだと思うんですけど短期集中が一番いい、キャッチアップが早いなと思ってます。

プログラミングって英語の習得とかと似たようなところがあるんじゃないかなと思ってるんですね。英語とかもうあの何が一番早いかって言うとその日本語を話す人がいないところにあのどっぷり浸かって3年ぐらい過ごすのが一番早いじゃないですか。

それと同じでコード、プログラミング自体も多くはその毎週週末に5時間を3年やってますっていうよりかは、もうあの1日10何時間を短期間やったほうが圧倒的に伸びるのが早い気がしていて、仕事持ってるとかそういうのがあって制約ある人多いと思うんですけど、その中でどれだけその短期間で詰め込めるか、体育会系の言葉で言うと気合い、気合い重要みたいなのは多分何やるのもそうだと思います。

採用とかもそうだと思うしそのコラムかかれるとかそういうのとかも結構最初は気合が必要かなと。

やまざき:freeeさんには、Ms.Engineerのリリースをした後早い段階でご連絡をいただいて、女性エンジニアを増やしたいから先ほど話しした業界の市場環境とかも考慮して女性の未経験採用も視野に入れたいっておっしゃっていただいたんですよ。freeeさんは未経験採用もされてるそうですね。

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平栗:そうですね、社員の第一号の僕は未経験だし、あのCTOの横路はコンピュータサイエンス修士ですけど、僕の後に入ってきて今のエンジニアの執行役員やってる若原とかも最初セールスで就職してこれ駄目だって言うので、もう1回コンピューターの専門学校ちょっと行って2卒でエンジニアっていう人もいるし。

うちだと半々じゃないかな(一同驚く)。最近はちょっとコンピューター出身の人、学生自体が増えてきたので、もうちょっと割合は増えてきてる気がしますけど。僕のその40アラフォー世代の人達って結構海のものとも山のものともしれない出身の人が結構いて、それがなんかソフトエンジニア業界の懐の深さ面白さだなって思ってます。

やまざき:ありがとうございます。石倉さんは未経験のチャレンジ、採用どう思われますか?

石倉:まあ例えばスタートアップの採用とか色んな相談事とか聞いたりするんですけれど、やっぱり皆経験者とか即戦力を欲しがるじゃないですか。でも経験者とか即戦力がいるって事はどっかで育ててくれてる会社がいることでもあるんですよ。

逆に言うとその育ててくれた会社が教育したものにフリーライドしてるだけって説もあるんですけど。どこかに逆に育ててくれてる会社があるって事なので、そういうところも結構あるよっていうことを知るってまずすごい大事だなと思ったりするんですよね。

あと僕、未経験のことをやるときに副業で始めようってなる人って多いと思うんですけど、副業で実績がないことで仕事を取るってめっちゃ大変だと思う。今って、特にすごい大変じゃないですか。自分で成果を出さないといけないし。

副業って1日出来て1時間ぐらいとかだったりすると思うんで。みんな週5日普通に働いてて経験者の中に未経験者で入って1日1時間でキャッチアップしてそれなりに成果を出してすごい大変だと思うんですよね。

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そうした時に僕は日本の会社のすごいところは、異動させてくれることだと思うんですよ。あとお金いらないから隣の部署とか手伝わせてくれとかも含めて、実は未経験でやりたい事って会社利用すると結構簡単できるんですよ。

例えば自社でシステム開発やってたりしたら、私実は行きたいんですけどって言ったら行かせてくれるプログラムがあったりするので、会社を最大限使うのめっちゃ大事日本の会社のいいところってそこなんで。未経験でも異動だとなぜかOKなんですよ。転職だと経験してないとだめでも、社内だと未経験でも異動できるんで。

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やまざき:そうですね、私昔、C CHANNEL っていう動画メディアの立ち上げに入ったんですが、もう全然未経験だったので最初経験があったアプリの改善とかから入ったんですよ。でも、本当に動画を作る人が足りなくて手伝ってってなって、そうしたら制作ばかりやるようになりました。

自分が挑戦したい分野に部署の人が足りなそうな会社を狙うのもいいかもしれないですね。

石倉:結構ありだと思いますね。特に高成長してる会社だったら、基本どこも人が足りないんで、その会社に経験を持って転職するよりも、その会社に違う仕事で入ってそこで認められて、実はあっちでチャレンジしたいんですよっていうと、会社は認めてくれるんですよね。

やまざき:会社って社員がこういう風にしたいって言ってることを拾ってくれていたりしますよね。

石倉:しますします。しかもその人が会社に貢献してくれる人であればあるほど、外いかれると困るからチャレンジしてもらおうみたいなのが会社は力学として働くんで。これで会社を最大限使うのって、日本の会社にとっても良いし、めちゃくちゃ使っていいと思ってる。

やまざき:ありがとうございます。すごい面白い視点。岩崎さんはどう思われますか?

岩崎:そうですね。信頼をゲットしておくっていうのかなと思っていて。私自身採用をやってて思うんですけど、未経験でもこの人やれそうやなって思ったら全然アサインするんですよ。弊社の広報って前職は全然ゴリゴリにセールスやってたんですけど。

やまざき:そうですよね、私も存じ上げていますが今まで見た広報の方の中で勢いがすさまじくてある意味一番すごいと思います、御社の広報。

岩崎:そうなんですよ。ちょっと一緒に働いてみて、あ、この人ならって思ったんですよね。そういうこの人だったら出来るなって他の職種でも思われておくってすごい重要かなと思ってて。私も前職時代、石倉さんと同じ部署にいた時もあるんですけど、いろいろ転々とさせられてたのは多分岩崎やったら未経験やけどよろしくやってくれるやろ、みたいなことだったと思うんですね。

なので今やっているところでちょっと染み出しつつ成果はめっちゃだしとくみたいなのは未経験のことやりたいって思った時に、まあじゃあ あの人やったらやってくれるやろみたいなアサインが効くのかなっていつも思ってますし、自分自身もこの人やったらやってくれるやろと思ってお願いしたりしちゃいますね。

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石倉:会社意外と狙ってるよね。この人未経験だけどこの人このうちの部署で欲しいなって、大体狙ってる。

岩崎:あ、わかります。 この人だったらできるだろフラグみたいのありますよね。

石倉:そうそう、岩崎さんと同じチームにいたときに、僕は1週間前まで現場にいたんですよ。で、いきなり人事。人事やったことなかったんですけど。

やまざき:自分が当事者だと未経験だとできるかなーって不安だったりするんですけど、視点を変えて採用側とかの目線で他の人を見た時にあの人めっちゃ優秀だなーっていう人で、あの人あれでめちゃめちゃ成果出してるけど多分なんでもできるんだろうなみたいなのって、感覚的にみんなわかったりするじゃないですか。

そういう人材に自分がなってくというのはすごい大事ですね。りょかちさんはどう思いますか。

りょかち:私はまさに当事者で、私は新卒で PM で採用されて、最初ずっと機能の開発をやってたんですね。そのまま2年ぐらい働いた後、会社にお願いしてマーケの部署に行かしてもらったんです。

これは素晴らしい制度で石倉さんがおっしゃってたように未経験でも挑戦しやすいし、すごい生々しい話をすると給料レンジもそんなに変わらずに転ジョブできるしラッキーだなと思ったので、もし何か社内でそういう制度がある場合はどんどん活用したらいいなと思います。

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その代わりに結構 give するものも意識的に考えてて、未経験の人を受け入れるうまみってやっぱり経験者だけじゃわからない同じ属性の人たちじゃわからない何か気付きをあげる、気付きってちょっとなんか上から目線ですけど私はPM から入ったので、これって多分プロダクトで解決できる問題じゃないですかとかそこのブリッジをやったりとか、そういうところで未経験だけどめっちゃ貢献できるところを探して、信頼ポイントを貯めていたりしてました。

やまざき:りょかちさんてもともとTwitterインフルエンサーで、かつ大手企業に勤めててというのを認知されている存在だったんですけど、「実は仕事めっちゃ出来るらしい」みたいなのを噂で聞いていました。例えば独立の時も、実は会社でめちゃくちゃ信頼を得ていたみたいなことが、どこかで繋がりそうですね。

りょかち:常にそう思ってもらえるように頑張ってはいました。 LINE には信頼ポイントっていう言葉があって、どうでもいいことも何か聞かれたらすぐ答えて解決してあげるとか、そういう小さなことが、その人の信頼につながる、という考え方があったんです。あの人だったらすぐ解決してくれる話しかけたら一番早く教えてくれる、という印象を事前に持っておいてもらう。信頼ポイントを多く、できるだけ広く周りに配っとくっていうのは、大事かなと思いますね。

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やまざき:りょかちは素敵な狡猾さを持っていると私は思います。女性は働いていく上で、狡猾さはすごい大事だと思っていて、弊社は今狡猾ブームで、slackで狡猾スタンプがめっちゃ押されるんですけど(笑)。変にずるいという意味ではなく、狡猾により主体的に攻めていける人って、いろいろなことがうまくいくのではないかなと。

さっき岩崎さんが仰っていた、新卒の時から転職先考えながら一緒に決めるとかも、ちょっと狡猾な考え方じゃないですか。

りょかち:謙虚にしててもあんまいいことなくて、ハッタリでもいいから言って、相手にちょっとでも得して欲しいなっていう風に思ってやっています。

やまざき:はったりとか狡猾にしろとかストロングなこと言っちゃてますけど、受け身ではいないということは全てのことにおいて大事ですよね。ありがとうございます。

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イベントではこの他「これからの女性のキャリアシフトのポイント」や「女性がエンジニアに転向することについてどう思うか」といったテーマで様々な視点でディカッションが繰り広げられました。続きは、イベントレポート第2弾にて公開予定です!ぜひ、お楽しみに!

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Ms.Engineerは未経験から最短6ヶ月でハイクラスエンジニアを目指すことができる、女性のためのフルリモート型プログラミングブートキャンプです。
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