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詩 「テキトークッキング」


おはようございます
テキトークッキングの時間です

今日作るのは
「キャベツとなんとか肉の
とろ〜り卵でうんたらかんたら」です

皆さんお忙しいでしょ?
暇でも料理なんて面倒でしょ?
いつも言ってるように
料理なんてものはね
チャチャっとテキトーに
作ればいいんですよ

まずはキャベツ
これは、えーと
何人分とは申しませんが
半分にしておきましょう
それで足りなかったら我慢
多過ぎたら無理して食べる
これでいきましょう

キャベツをテキトーに切ったら
フライパンに油を「トゥルル」くらい
短めの電話の呼出音が目安ですね
引いたら、そこにキャベツをドーン

キャベツが
しんなり的なニュアンスに
なってきたと感じたら火を止め
ビールをしこたま飲みましょう
これには深い理由がありまして
酔っ払うことによって
神経をテキトーな状態にさせるという
高尚な目的がありますので
なんならビールだけでお腹いっぱい
なんてことになってもOK
そんなこんなでキャベツはしっかり
余熱で柔らかくなりましたね
そのキャベツを一旦お皿にドーン

フライパンはそのままでいいですよ
次は、なんとか肉をドーンして
フライパンでジュージューします
火加減は心底どうでもいいので
ノールックでいきましょう

肉に火が通ったら
さっきのキャベツを
フライパンへ戻します

ここでようやく味付けです
塩コショウを少々、、とかね?
普通の料理番組では言いますよね?
いや、あんたの少々とはなんぞや?
と疑問に感じてしまうことでしょう

なのでワタクシ
この番組ではハッキリ明言します
分量は、すべて、テキトーです

ここで大事なのは
漢字の「適当」ではなく
カタカナの「テキトー」なんですね
ここがもっとも重要です

ならば「テキトー」とはなんぞや?
と次なる疑問が湧いてくるでしょう
その疑問にも私がお答えしましょう

テキトーとは
ご自身が「これでいいや」と思う
ご自身の「テキトー加減」を
絶対的に信頼することです

ある種の「諦め」に近い感覚
あなたの「投げやりな姿勢」に
自信を持ってください
もちろん最初は不安でしょう
でも大丈夫、私が応援してます!
テキトーに応援してますから!

えーと、
なんの話でしたか
そうでした!味付けですね!
なんと今回、塩コショウは不要です!
冷蔵庫にある「黒い液体」で構いません
どんなご家庭の冷蔵庫にも
黒い液体ならきっとありますよね?
それをテキトーにツーーーっとかけて
最後にとろ〜り卵がフライパンに
あったらいいな、お願い出てきて!
の祈りを込めて「うんたらかんたら」
とテキトーに呪文を唱えたら
はい!完成!



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