小説 「さよなら、ナポリタン」
【1日目】
①麺とタマネギとピーマンをあれする。
②フライパンで①のあれをあれする。
③ケチャップを〈ナポリタンの色〉になるまで入れ続ける。
④「これはナポリタンだ」と感じたら成功。
⑤ナポリタンの成功を祝うため、家を飾り付けする。ナポリタンは玄関に置くのが一般的。(来客時にアレをするため)
⑥おにぎりを食べ、就寝。
【2日目】
⑦起床したらまず、玄関のナポリタンを確認する。盗難されていないか、色はまだナポリタンのままか、などを入念に観察する。専用のチェックシートに記入すると吉。
⑧ナポリタンの成功記念に写真撮影をする。
⑨ナポリタンとの思い出、ナポリタンの好きなところ、ナポリタンと一緒にやりたかったこと、などを書いた手紙を海に流す。
⑩海からの帰宅後、家の飾り付けをすべて外し、ラーメンを食べる。
⑪ケチャップで枕が濡れる演出をし、就寝。
※ここから数日間はアレの準備に充てる。
【7日目】
⑫玄関のナポリタンから異臭がしてきたら、ついにアレをする。
⑬ナポリタンを「アレ」と呼ぶ。
⑭さよなら、ナポリタン。
あとがき
この記事は、昨年2月頃に投稿したものをそのまま再掲しました。昨年末、久しぶりにnoteを開いたときに、なんとなく削除してしまったのですが、もう一度投稿することにしました。
この作品のスキ数は1でした。あのときスキをつけてくださった方に心より感謝申し上げます。とても嬉しかったです。
なぜあのとき、このような作品を書こうと思ったのか、今となっては思い出せません。私が書いたコレはいったいなんなのでしょう。自分で読み直してみても意味がわかりません。今日からこの作品を「アレ」と呼ぶことにします。
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