リモート授業で得られた信用
お久しぶりです。
ロックダウンが終わり、いざ授業が始まると、ロックダウンの時のしわ寄せが一気に来て、ブログの更新ができなくなっていました。
生徒たちに、かなり詰め込む形で教え込むスタイルになってしまい、子供たちもひーひー言いながら頑張って勉強していましたが、僕としては、数学の学ぶ楽しさ等が伝えられる余裕がなく、正直苦しい時を過ごしました。
しかし、ロックダウンが明け次第、オンラインの授業では出席してくれなかった生徒がすごく積極的に授業を受けに来たり、昼休みの補講の出席したり。僕も全力で教え続けた充実した期間でもありました。
いや~、でも、やっぱり対面は跳ね返りがあっていい。
このタイトルの写真も、放課後生徒が撮ってくれたものです。
こういったやり取りがあるのも本当にうれしい!
さて、ここで僕が気づいた生徒たちの変化とリモート授業でのコミュニケーションの注意点について話をしようと思います。
リモート授業だからこそ得られた信用がそこにはあった。
面と向かって話したほうが、人間は信用できる。それは当たり前の話だと思います。
やっぱり対面だよな!なんて思いながら、ロックダウンが明けて授業が始まってコミュニケーションという部分で以前にはない違和感を感じました。
それが、リモート授業だからこそ得られた信用だったんです。
このブログで発信すると、不特定多数の方に僕の考えていることが伝わることと同じで、グーグルクラスルームやメールをチェックする生徒へは、確実に僕の気持ちを伝達することができます。
このように、インターネットというのは、対面では絶対に達成することができないコミュニケーションの形をもっています。
今回得られた信用というのは、グーグルクラスルームのストリームでクラス全体に指示を出しながらも、生徒一人一人にメールやメッセージで声掛けを行っていたことで得られました。
僕ら教師は、いつも生徒一人ひとりの事を考えていますが、生徒一人ひとりとゆっくり話せる時間はありません。例えば、僕の女子のクラスは27名います。一人に対話で1分使ったら、それだけで授業の半分が終わってしまいます。教える時間、生徒の達成率をチェックする時間等を考えると、実際たとえ30秒だったとしても、一人一人にかけられる時間はないんです。
しかし、メッセージであれば、お互いが空いた時間でやり取りできます。
授業に出てこなかった生徒に「大丈夫?」ってメッセージしたり、授業内容が簡単すぎるだろう生徒には、面白い難問をネットから引っ張り出してきて、生徒にさっと出題したり、どうしてもわからない問題があるという生徒がいたら、その生徒のためだけに3分ぐらいで解説動画を作って送ってあげたり、誕生日にはケーキの絵文字を送ったり・・・そんなきめ細かな一対一の対処をすることができました。
この1対1のコミュニケーションが知らず知らずのうちに、今まで築いたことがなかった形の信用を構築していたことに気付いたんです。
リモート授業のコミュニケーションの注意点
僕は、実は教師になりたての20代の頃に(生徒には今でも自分の年齢を23歳と言っていますが)コーチングの勉強をしていたことがあり、実は生徒を良い方向に勇気づける言葉がけの練習をたくさんしていた経験があり、こういった場合のアプローチについて、普通の先生より長けている自信があります。
ここで僕が気を付けたのは「絶対に叱らない事」。
パソコンの前で愚痴ってもいいから、絶対に生徒に叱ったり勉強を強要したりしないこと。これを気を付けていました。
自発的に学ぶ意識を掻き立てられたらラッキーだという気持ちの持ちようで常に接しました。もちろん、学ばない事のリスクは見せます。
実際にはもちろん英語でやり取りしていますが、内容はこんな感じです。
「この授業で扱っている部分って、ここから3年間、数学を取り続ける限りずっと必要になる技術だから、本当に大事だから、授業に参加してほしい。でも、もし参加できなかったとしても大丈夫、対面授業できっと取り戻せる。でも、僕としては、後でたくさん詰め込むと数学がつまらなくなるから、あなたに今参加してほしい。」
こんな感じです。学ばないことによるリスクは見せる必要がありますが、不安になるほど追い込んだり、叱ったりすると、オンライン上では、まずプラスに傾くことはない。
それよりも、参加したら意外と楽しい!っていう内容を用意することを心がけました。そして、あまりに反応がない場合には、グーグルクラスルームに「お~い!みんな~!何してんだ~!授業の時間だぞ~!起きろ~!」って呼びかけたりしていましたw
メールでは、必ず「オンラインで会えるのを楽しみにしているよ」と一文を添えるようにしていました。
そして、ここで何より発揮しなければいけない技術は、コピペです。
一人にいい感じの文章が書けたら、コピペして、ちょちょっと手直しして、他の授業に参加しなかった生徒に送るんです。
これで10分程度で気になる生徒全員にメールすることができます。
こんなに楽なアプローチで、対面ではなかなかできない高密度な一対一のコミュニケーションが実現できます。
ICTの強みを存分に発揮すること。
リモート授業では、楽することが悪なのではなく、非効率なことが悪と考えることをお勧めします。
そのほうが、結果的に生徒が受ける恩恵が大きくなるからであり、僕らの仕事の最優先事項はそれだからです。
ちなみに、Youtubeを含め、僕がシェアしている情報は、皆さんの役に立つようにという一心でシェアしています。もちろん、僕のメールの文章も、コピペして使ってもらって構いませんし、これを読んでいる人があたかも自分で考えたかのように話してもらって構いません。
一人で何とかせず、皆で力を合わせて、この難しい時期を乗り越えられたらと心から願っています!
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