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「[よりぬき]今日もていねいに」 読後感

松浦弥太郎さん。
この方は先日、深夜にテレビを見てた時に紹介されていて知りました。
暮しの手帖の元編集長で、素敵なモノを「日々の100」という本で紹介されているとのこと。
最近、気に入ったモノに囲まれて過ごそうという思いが強くあり、手帳やボールペン、アイスを食べる時のスプーンなど、気に入ったものを買ったばかり。
また何か素敵なモノでも見つからないかなと、この本を探しに本屋に足を運んでみました。

「日々の100」を立ち読みしてみたのですが、弥太郎さんが気に入っているモノの紹介よりも、弥太郎さんの考え方に触れられる本のほうが面白そうです。
しかも今まで出した三冊から抜粋して、良いとこ取りした一冊。
まずはこの一冊から読んでみようと思いました。

読み終えて感じることは、この弥太郎さんとても繊細で少々気難しさを感じるが、その分人が見過ごしてしまうことを気づく洞察力や、モノを大切に扱い人を尊重する筋の通った美意識、また気づきや美意識を大切にしそれを実行して継続するストイックさ、これらを持ち合わせた方というのが僕の印象です。

例えば、

世の中は、面倒くさいことをなくして便利になってきました。手間がかかってしかたがなかったものを、新しい方法を発明して改善する、その繰り返しで世の流れができているのです。
ところが、便利なものとは諸刃の剣。便利なものを使えば使うほど、楽しみがこぼれていくことにも、そろそろ気づいたほうがいい気がします。効率と便利さを追求した結果、失っていくものもあると自覚する。僕たちは、そんな時期にさしかかっているのではないでしょうか。

みんな実はうっすら気づいているかもしれないが、中々声高に語られないこと。
合ってる間違っている以上に、ふわふわしたことをズバっと言ってもらえるのはスッキリします。
案外ここは楽しみの本質の一部に触れているのかも知れません。

他にも様々な自分に刺さるフレーズがあり、書き留めたメモの数は26箇所。
僕の中では、だいぶ多い方です。
ただ読む人によって刺さる刺さらないがだいぶ異なる、ほんわかしてるけど何故かとんがって感じる、それでも日々の暮らしをより良くするヒントが得られるかもしれない、そんな一冊だと思います。

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