休日は風景写真家 - note005
名前に関するエピソードその2
フォトコンテストや写真に関してはひらがな表記である「なかくぼけん」を使っている事は前回の記事で書きましたが、実は数は少ないのですが漢字表記の「中久保 健」も何回か使用しています。
今回はその数少ない漢字表記での出来事です。
2010年の12月ごろ、仕事中にFM大阪の放送を聞いていた時のことです。
FM大阪が関わるフォトコンテストがある、ラジオDJのRIOさんがそう言いだしました。
大阪ミナミの繁華街である千日前商店街に一大アミューズメント施設を建設するにあたって、その工事区間中に工事施設の仮囲いのでっかい壁面に”写真”を飾りたい。
その飾る写真をFM大阪と千日前商店街が共催となってフォトコンテストで募集するとのことです。
テーマは「親と子 その絆」
その放送を聞いて、がぜん興味がわいてきました。
当時のぼくはファミリースナップを中心に撮影しており、このフォトコンテストのテーマは非常に魅力的に感じられたのです。
家に帰って、さっそくフォトコンテストに使えそうな写真を選んでみることにしました。
そうして選んだのがこの写真です。
【撮影データ】
Canon EOS 50D
EF-S 60mm f2.8 Macro USM
絞り優先AE(F2.8・1/1000)
ISO:640 WB:オート
手持ち撮影
2010年12月01日
近所の公園にて撮影
画題『手の中の愛情…』
娘の写真を待ち受け画面にした携帯をもつ母親の手という写真です(しかし、携帯がガラケーという事が時代を感じる、)。
背景もマクロレンズらしく優しくボケて、自分でもなかなかいい写真だと気にいっていたので応募することにしました。
で、ありがたい事に入選することができました!
ただ、応募の際の条件の一つが必ず本名で応募すること、それで本名とはいえ ひらがなの「なかくぼけん」を使用するのはややこしくなるのではないかと、今回は漢字である「中久保 健」を使って応募したのです。
その後、運営の方から連絡をもらいました。
千日前商店街でお披露目と同時に表彰式を開くので参加してほしいという連絡です、写真に関する表彰式だなんて、めったに参加できる事ではありません、どのようなものかと興味もあったので、参加する事にしました。
表彰式当日、千日前商店街に行くと、確かにぼくの写真が商店街にデカデカと飾られているではないですか。
『その時の千日前の様子』
「おおっ!でかい…」
予想外に飾られた写真の大きさに驚き、自分の写真をまじまじと見ていると。
『ぼくの写真です』
「んっ!」写真を見て違和感を感じました。
「名前が 中久 保健になってる…」
そうなのです、名前の区切りが「中久保 健」ではなく「中久 保健」になっているのです。
姓が中久で名前が保健体育の保健になっているのです!
思わず「アレレ〜ッ!」と自分の名前ながら笑ってしまいました。
前から気づいていたのですが、ぼくの名前は区切りを変えると「保健」という冗談のような名前になってしまうのです、実はその事も漢字の「中久保 健」ではなくひらがなの「なかくぼけん」を使う理由の一つでもあるのですが。
ぼくの名前は父親がつけたのですが、父親は妙に洒落っ気があり 今から思うと、どうも半分洒落でぼくの名前を付けたのではないかと今では疑っています。
若い頃はそんな事を思いもしなかったのですが、自分自身が歳を取って、親の世代になり何となくその頃の父親の気持ちが分かるようになってくると。
「やったな!」と 疑いの気持ちが湧いてきたのです、自分自身が成長するたびに父親に似てきたこともあり、何となく父親の気持ちが分かるようになってきたという事もありあます。
ただそのことを父親に確認しようにも、父親はぼくが若い頃に亡くなっているので確認することはできませんが。
奇しくも「親と子 その絆…」というフォトコンテストで思わず父親を思い出す事になってしまいました。
そう思うと、これはこれでいいか、妙に納得するのです。
それに「中久 保健」というパンチの効いた!名前も悪くないと、いやむしろ、逆に目立っておいしいのかもしれない。
そうこうしているうちに表彰式を行うとアナウンスがあり、ぼくは緊張しながら参加する事になったのです。
大阪の難波という大都会で 保健くんという少しばかり変わった名前の人物の写真がデカデカと飾られた!ぼくにとっては非常にありがたい話です。