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MRの「就職活動のススメ」

MRの「オフのススメ」に続き、ゆる~い記事なので
気軽にお付き合い頂ければ嬉しいです。

さて、今回は「就職活動」についての失敗談、
「ネタ」について記事にしたいと思います。

私は、4年制時代の薬学部を卒業をその後大学院(2年間)に進学しました。
当時の私の就職先は下記イメージ(15年前)です。

✔学卒(4年)→MR・CRO・薬局・病院
✔院卒(6年)→研究・開発・病院
✔博士過程卒(9年)→研究(メーカーor大学で学者として)
※もちろん例外もあります。少ない枠でPMDAとかありますが
 あくまで主なルートです。

私は「開発」を希望していました。1年生の頃から先輩に就職先について
上記イメージを教えてもらっていて「開発」について「かっこいい」と思っていました。


さらに本音を言えば
「こういう部署に就職出来れば就職偏差値高い。凄い。偉い。」みたいな、
今考えると、大手病のこじらせた学生です。

皆さんは如何だったでしょうか。
見てくれている学生さんがいたらどうでしょうか。

では、開発に行くために大学院に進んだ私の就職活動はどうだったのか。
お話していきます。

開発に行くために大学院に進学

大学院に進んだ私は、開発への就職活動を始めました。
大学院同期の就職活動先も二分されて活動しています、「開発」と「研究」です。

正直言って、苦労しました。難しかったです。
進んでも2次面接くらいまでです。今振り返ると下記理由からです。

1:情報を持たな過ぎ
  →企業のHPなど、ありきたりな情報しか見ていません。
   就職サイトに書かれていることなんていい事ばかりで当たり前の情報
   しか書いていないですよね。そのため面接の質問も上辺の質問しか
   思い浮かばなかったり、受け答えも浅かったと思います
   1個上の就職先が決まった先輩の話は参考にはなるのですが、
   まだ働いていない人の話ですし、あくまで学生レベルの視座です。
   今なら、IR情報を見たり、その会社で働いている人のSNSを覗いたり
   繋がったりといくらでも情報を集めることが可能なのではないのかな
   と思います。

2:学部生時代に部活動で主将の経験があったという甘え
  →私は主将の経験をしたということで大丈夫と思っていました。
   今でいう「ガクチカ」っていうのでしょうか。
   「ガクチカ」で大事なのは、もちろん結果が出ていたら
   それはそれでいいんですが、それをいかに「わかりやすく」つまり
   論理的に話し、伝えれる事が大事なのに、主将をしたという
   事実だけに甘えていました。
   ※ガクチカ=学生時代力をいれたこと

3:行けるんじゃないという甘え
  →2番に起因しているのですが、大学院に進んだ同じ大学の
   開発志望の同期の中で自分が一番イケてるんじゃないかという天狗

この1~3が重なって、なかなか「内定」の2文字はもらえません。

ある製薬企業の2次試験でグループディスカッションがありました。
今残っている企業で一番大きなところはこの会社だったので
「ここに行きたい!」と思い、情報を今までよりも集め対策をするように
したのです。

学生課に記録されている就職活動情報の中に、「この製薬企業の2次グループディスカッションは、どんな内容を話しているよりも人の話を聞いている事を見ています。話をしている人の目をみなさい」という情報を得たので。本当かなと思いつつも、関西から東京まで移動してグループディスカッションに行きました。

確か6人くらいのグループになって「お題」を出され、みんなで話し合います。グループディスカッションにありがちな、
「私、書記します」「では私はタイムキーパー」みたいな茶番が初めにありつつ始まりました。

当時話した内容やお題は全く覚えていません。もちろん何か発言したと思いますが、ずっと発言している人の目を見て頷いていただけです。他のみんなは一生懸命、意見をメモしています。グループの横には社員(審査員)の方がいて、その様子を見ています。

グループディスカッションが終わり、後日合否の連絡が来ました。
         

「3次個人面接のご案内」

おぉ!あの情報は本当だったんだ!内容も覚えていないし、自分が
何言ったのかも全く覚えていないけど、通過した!

「これは凄い、情報って凄いんだ」と思い、次の3次個人面接の
情報を集めます。

学生課に足を運び、さらなる情報を集めます。
「3次個人面接はいわゆる普通の面接です。中堅くらいの社員さんと1対1で学生時代に力を入れたことなど、色々聞かれる普通の面接」との事。

なるほど。特に前回のグループディスカッションのような「ただ目を見て頷いているだけ」という飛び道具はないけど、普通に準備をして望めばいいのかと思い、再び関西から東京へと面接に向かいました。

面接会場には控室があり、そこで3次面接まで進んだ就活生が待機しています。面接予定時間に応じて就活生が出たり入ったりする形で控室には私の面接時間の時には6名程待機していた記憶があります。ちなみに3次面接には同じ大学の人が2人(私含めると3名・男男女)残っていました。控室は面接室へ案内をしてくれる人事の方がいて、学生に色々と話しかけたりと和やかな雰囲気を作りだしているといった感じでした。

ちょうど、私の面接予定時間と同じ時間帯に大学の同期(男)がいて、
控室で一緒になりました。

同期(男)「あ、私君もこの時間だったんだー」

みたいなことを話掛けられ、もともと友達(知っている程度)でも
なかったので、お互い軽い上辺の話をしました。
同期(男)は、他の大学の就活生にも話しかけていて、どちらかというと
若干控室が「うるさい」感じになっていたのを記憶しています。

そうこうしていると、私の時間が近づき、面接室に向かいました。

面接は、中堅くらいの男性の面接官で、情報通り「普通の面接」でした。
「ガクチカ」を話して、そこを掘り下げて、「なぜ開発を志望しているのか」「なぜこの会社なのか」といったことを45分くらい面接したと思います。一生懸命に答えたのを記憶しています。感触としては、悪くないです。今までお祈りメールを貰ってきた立場のものがいうのもなんですが、
「話せた」、「伝えた」、「伝わった感」がありました。

面接が終わり、控室に戻ると、同期(男)、同期(女)がいて、「お疲れー」と声をかけてくれ、やり切った僕は「おー、ありがとう」と返事をし、「同期(男・女)はこれから?」「そうそう(同期 男・女)」とやりとりをしつつ、少しだけ控室にいて、私は帰りました。
そして、後日合否の連絡が来たのです。

最終面接のご案内

キターーー!という感じで本当にうれしかったです。
情報通り(普通の面接)だったし、「ちゃんと自分のこと伝わるんだ」「自分の学生生活は間違ってなかったんだ」今まで上手くいかなくて、落ち込んだりもしたけど、「伝わるんだ。」「間違いないんだ」「出来るんだ」と
かなり自信になったことを覚えています。

就職活動している同期(開発・研究)と話しをしても盛り上がります。
私「○○(友達)就活どう?」
友「うーん、今一応、◇◇の2次までいって、その結果待ち」
友「私君は?」
私「一応、次△△が最終やわ」←このセリフがいいたい。
みたいな、感じです。たぶんうざかったでしょう。本当にごめんなさい。

さて、肝心の最終面接の情報を集めに学生課に行きましたが、
残念ながら最終面接の情報が掲載されていませんでした。
「うーん、情報がないのは不安だけど、ここまで来たらやるしかない」と
思い、自分の思いを伝えようと、心に決めて臨みました。

最終面接当日は前回同様、控室があり、人事の方の案内のもと
ファイナリストが面接会場‐控室を入れ替わり立ち代わりといった感じです。
私は、14時くらいの面接時間だったと記憶していますが、控室にいくと、
同期(男)がいました。

同期(男)「おぉー、私くんも残ってたんやー、頑張ろう。」
私    「おぉ、頑張ろうぜ。そういえば同期(女)は?」
同期(男)「最終残ってるみたい。今日来るんじゃないかなー」
みたいな会話をしました。
そうこうしているうちに、同期(男)は前回同様、他のファイナリストに
話掛けたりして、若干控室がうるさい感じになったのを記憶しています。

控室で人事の方が緊張をほぐそうと話題を振ってきます。

人事「そういえば、この前の個人面接の後、行ける人で、
             遊園地に行ったって聞いたんだけど」

同期(男)「あ、そうですせっかく東京に来たので、
      就活のこと忘れて遊んじゃえ~って誘って
      何人かでいきました。
      あ、そういえば私君。同期(女)も遊園地に来たよ」

私「そうなんだ、研究室があったからすぐに帰っちゃったよ。
    (よく、そんなよく知らない奴らと遊んで楽しいのか)」

よくもまぁ、これから最終面接が控えている場で、こんな会話出来るわ。と
思いながら、いよいよ私の時間が迫ってきました。

人事の方に「頑張ってね」と案内されて、会場に入りました。
2対1の面接でした。さて、どんな内容かというと、読者の方も
圧迫面接という言葉を聞いたことがあると思います。
そして、いざ、自分がされてみると、結構「ぐぬぬ」となってしまいます。

年配の方から、基本的に否定をされつつ時には強い口調で「本当にうちに入りたいのかね!」「どうせ、ほかに受かったらそっちいくんだろ!」みたいな口調で問われ続けるみたいな感じでした。私も感情が高まって、声がデカくなってしまった場面もありました。
※こんなのは圧迫面接じゃないという意見もあると思いますが(笑)
 初めての経験なので動揺したのを覚えています。

これまでの当製薬メーカーの印象と異なり、
「あぁ、結構きつかったな・・・」というのが本音でした。

控室に戻り、

同期(男)「おぉ、お疲れ様、どうやった?」
私    「うーん、まぁ、気持ちは伝えたかなぁ。」
というやり取りをして、前回同様少しだけ控室にいて帰りました。

若干の不安は残るものの、「気持ちは伝えた」と自分に言い聞かせ、
3回目の復路です。
山手線に乗りながら、「この電車に乗って通勤するのかな。」とか
「東京ってやっぱり都会やな、こういうところに住むのかな。」とか
思いながら新幹線に乗って関西に帰りました。

さて数日後、携帯に東京「03」の番号で着信が掛かってきました。
「来た!」と思い、電話に出ました。

結果は

人事「〇〇(メーカ名)の〇〇です、私さん最終面接はお疲れ様でした。
   今、お電話大丈夫ですか?」
私 「はい、先日は有難うございました。今、大丈夫です」
人事「有難うございます。それでは、先日の最終面接の結果です。
   大変申し訳ないのですが、私さんは不合格という結果でした。」
私 「はい・・・」
人事「開発という仕事は、少人数でチームで動く職種です。そのため
   チームワークを凄く大切にしているのです、今回は私さんは
   〇〇(メーカー名)で求めるチームワークに達していないと判断を
   しました。」

詳細なニュアンスは覚えていないのですが、上記の事を言われた記憶が
あります。その後、どんな感じで電話を切ったのか全く記憶にありません。

泣きました。
ただただ、泣きました。
悔しい。
もう残っている開発の募集はほぼない。
親にお金を出してもらってまでなんのために大学院にいったのか。
チームスポーツをやっていたのにチームワークを否定された。
取り残された。
他の大学院同期は、内定を貰い始めている。 
  

後に聞いたところによると、
同期(男)と同期(女)は内定が出たようでした。

種明かし

後に色々情報を入手して、あくまで私の「推察」ですが今回の就職活動の「種明かし」をさせて頂きます。

実は、3次面接・最終面接は「控室が面接会場」だったのです。

その結論に至った理由について「不合格の通知を頂いた後」に入手した
情報を整理して述べさせて頂きます。

1:同期(男)の行動に関して

同期(男)に関しては、控室でそこまで友達ではない私に声を掛けてくることはわかります。なんといっても同じ大学院に通っていますからね。

ただ、他大学の就活生にまで、かなり積極的に声を掛けて、
コミュニケーションを取りに行っていました。

後にわかったこととして、3次面接および最終面接に関して、同期(男)は「自分の面接予定時間を夕方の時間に申し込んでいた」にも関わらず、
かなり早い時間から控室でスタンバイをし、自分の面接の時間まで待っている間、次々とやってくる面接予定者に積極的にコミュニケーションを図っていたのです。

しかも、3次面接では最後まで残り、「行ける人でどこかに行こうよ」
(遊園地)とまで企画をし、さらに最終面接でも最後の面接者が終わるまで控室にいて、途中はずっと他の面接者を和ませるという理由で、控室で変なダジャレをいったり、変な顔をして笑かせようとしたりしていました。
※個人的には、みんな愛想笑いしているだけやから、やめたほうがいいと
 思っていたのですが。

2:同期(女)の行動に関して

同期(女)のキャラはあまり知らないのです。ただ、あくまで個人的な印象になりますが、同期(女)も3次面接の後、遊園地にいったと聞いてびっくりしましたし(そういうのいく人だったんだ・・・的な)、控室でもなんとなく溶け込んでいる印象は受けました。

3:人事の行動に関して

3次面接および最終面接ともに、控室にはずーーーっと人事の方がいて、
とにかく学生に絡んできます。絡み方も絶妙で、控室が静かになれば、何か話題を振り、なんとなく学生同士で盛り上がれば、笑いながら一緒に聴いています。よく考えれば見ているということに気づきました。

この1~3の情報かつ、私がチームワークを理由に落とされたという事実から控室が面接会場であった。と推察しています
実は控室での行動はすごく見られていて、少なくとも合否の判定に使うほど見られていたということです。

つまり、同期(女)の行動はたまたまだったとしても、
同期(男)の行動はかなり異常です。

✔あなたの面接が「仮に17時に予約していた。」としましょう。
   その場合14時にすでに控室でスタンバイはしているでしょうか。

✔あなたは面接が終わったあと、他大学の学生に声を掛けて遊園地に
   いくでしょうか。
(みんなと上手くやっていまーすという事実を作りますか?)

✔あなたは最終面接の控室で変なダジャレをいったり、
 変な顔をして他の就活生を笑かせようとするでしょうか。

普通の感覚なら、「しない」と思います。

しかし、同期(男)はそれら全てをしたのです。

恐らく、同期(男)は知っていたのだと思います。
控室が面接会場であり、チームワークを見られているということを。
私が知らないどこかで。

今でも、就職活動は「情報戦」であると思う部分があるし。と同時に
今では同期(男)も勝負に出ていたんだなと、真摯に称えます。
だって、普通はそんなことしないですから。

もう少しだけ、推察を添えると、
3次個人面接は、ちゃんとした普通の面接で学生のレベルを見ていたと思います。最終面接は、これまでの雰囲気を異なり圧迫面接で動揺させて、ストレス耐性を見ていたのでしょうか。

そして、控室では「チームワーク」を見ていた

もちろん3次面接や最終面接の面接会場で求めているレベルに達していないという理由で落ちた方もいると思いますが、
私の場合は恐らく控室の素行=チームワークを見られていたのだなと思います。むしろ情報をもっていれば、同期(男)と同じような行動をしていたかもしれません(笑)

※学生課で記録を残してくれていた先輩(グループディスカッションは目だけを見てろ!、3次個人面接は普通の面接)も、結局は受かってなかったのでしょうか。だって、最終面接のコツの情報がなかったので。

まとめ

いかがだったでしょうか。私の就職活動日記は。
大手病をこじらせ、自分の思い描いていた開発というファーストキャリアを歩めずMRになりました。

ただ、MRになったことは今でも誇りに思っていますし、MRになったことで今の自分がいます。当時は悔しかったのですが、今はあの時こんな経験をして良かったな、ネタになってるという感じです。過去を嫌な思い出を楽しい思い出に変えることが出来たという思っています。

かなり長くなってしまいましたが、お付き合い頂き有難うございました。
就職活動で必要な事という持論もあるので、また別の機会にお話ししたいと思います。

それではまた。

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