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2022年、あっという間に3ヶ月が過ぎ去った。今年に入ってから2ヶ月、地元の秋田で仕事をして、毎日雪景色を見ていた。先日東京に戻ったら雪景色はピンクの桜吹雪に。同じ日本でも、こんなに景色は違うのね。

地元では町を歩く人の速度もゆっくりで、人にぶつかることはない。2ヶ月ぶりに新宿駅に降りたら、人混みをうまく歩けなくなっていて、たくさん人にぶつかってしまった。なんだか上京当時を思い出した。

目を背けたくなるような戦争がはじまってから1ヶ月。いつも口だけの停戦協議で、全く終わる気配がない。戦争での犠牲者は日に日に増え、民間人や子供のいのちまで奪われている。悲しみや憎しみは連鎖していく。戦争が終わったとしても、奪われた尊い命は戻らない。人々の心の傷は癒えないだろう。

日本に暮らす私は、命の危険を感じることなどほぼなくて、日々の小さな喜びや、幸せを感じることもたくさんある。それでも今は、どこかで戦争のことが頭をよぎり、素直に喜ぶこと、平和に暮らしていることにさえ申し訳なさを感じてしまう。この歯痒い状態はいつまで続くのか。

谷川俊太郎さんの「平和」という詩に、

平和 それは散文のように素気ないものだ それを祈ることはできない  祈るべき神がいないから

という言葉があった。私はただ祈ることしかできなかったが、神様という見えない存在よりも近くに、今を必死に生きる人間がいるということに気づいた。

自分にできることは何か、日々考える。考えて、考えて、行動する。正解などないし、それぞれが考える平和のかたちは違う。だけど、考えなければ何も始まらないし、変わらないのだよね。考えていることを行動して、積み重ねていくこと。今の私にできる唯一のことだ。

4月はひとつイベントがある。

秋田でせっせとつくった作品の展示です。

最近やっと、自分がどんな人間かがわかってきて、ネガティブな日の自分ともうまくやれるようになってきた。落ち込んで、何もできない日の自分にも「しょーがねえなあ。今日はゆっくりしよう」と笑ってあげること。これは悪魔のささやきではなかったのだね。いつも、休むこと、人に迷惑をかけないか不安で、できない自分を責めてきたけれど。

何もできなくても、人に迷惑かけたとしても、死ぬわけじゃない。生きている間に恩を返して、挽回すればいい。自分との付き合いはこの先も一生続く。切っても切れない生涯のパートナーなのだ。長い長い目で、やさしく。悲しみや憎しみが生まれないよう、まずは自分の心に平和を宿してあげよう。

明日から4月。この時期はいつも、上京当時のフレッシュな自分を思い出す。たくさんの希望を胸に、慣れない満員電車に乗り込んだ。

長い年月を経て、挫折したり、傷ついたり、いろんなことがあったけど、支えてくれた人達に感謝しているし、通り過ぎていった全ての出会いのおかげで今がある。

新たな気持ちで、また。

遠い国にも、はやく。穏やかな春が訪れることを願って。


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