頑張りに拍手を ~Mr.Children「The song of praise」

Mr.Childrenの20thアルバム「SOUNDTRACKS」に収録されている『The song of praise』について書こうと思います。


『The song of praise』は、2020年4月から2023年3月の間、日本テレビ系朝の情報番組「ZIP!」のテーマソングでした。
真テーマソングがミスチルになることが発表された時、以下のような桜井和寿さんからのコメントが月曜パーソナリティー・風間俊介さん(ミスチル好き)によって読み上げられました。
日本で新型コロナウイルス感染症の流行がちょうど始まった頃でしたから、そういう空気感があるこめんとですね。

ZIP!をご覧の皆様おはようございます
zipのテーマ音楽を担当させていたダくことになりましたMr.Childrenです。

タイトルは「The song of praise」
直訳すると「讃える歌」です。

やり場のない悲しみを、
先の見えない不安を、
思うように動かない現実を、
誰かのせいにするのでなく
批判するのでなく
自分を、誰かを、何かを、
讃えようとする歌です。

1日の始まり
テレビに映し出される誰か。
その姿を観た別の誰かが
「あなたがそうであるなら私も」
と希望や勇気で心を強くする。
そんなイメージで出来上がった曲です。

まだ不安な状況は続いていますが、番組を通じて、今を生きる自分達を、互いに讃え合えるよう願っています。

Mr.Children 桜井和寿

良いメッセージですね!
楽曲と共に歌詞とともに保存しておきたいです。

(The song of praise』の歌詞(歌ネット)

『The song of praise』の思想はサッカーに例えるとイメージしやすいなと思うんです。
櫻井さんがママさんサッカーのコーチをしていて感じたことを話していたのですが、それがこの楽曲を解説しているかのように私は感じたので、それを踏まえつつ、曲の解釈というか曲からイメージすることを書いていきたいと思います。
(ママさんサッカーに関する記事は最後にリンクを貼っておきます)

サッカーでは点を入れる選手がスポットライトを浴びることが多いです。
でも、守備が上手い選手がいたり、パスを出す選手がいたり、ボールとは関係のないところで相手選手を引きつけたりする選手もいます。
監督やコーチ、控え選手やスタッフも陰ながらチームを支えていますよね。
スポットライトは当たらず目立たない陰の役割であっても、それぞれがチームを動かす羽車となって欠かせない役割を果たしていると思うんです。
点を決めた選手が「素晴らしいゴールだね」と讃えられるのは勿論、、「良いパスだったよ」「スペースを作ってくれたおかげだよ」「試合には出てなくてもサポートありがとう」と一つ一つの歯車の頑張りに気づいてあげて、お互いを讃え合ううことって大切なんだろうなと思います。
「ちゃんとシュート決めろよ」「どこパスだしとんじゃ試合に出せやと他人のせいにしたり批判しあったりすっるよりも讃えあったほうが、チームがよりよく、より強くなるのではないかと。

チームが強くなれば、応援している人たちが勇気で心を強くし、自分も日常や夢を頑張ろうと思えたりする。
応援もまた選手にチームに希望や勇気を与えるかもしれない。
そうやって、歯車はさらに繋がっていくのですよね。

ワールドカップでサッカー日本代表が試合後にロッカールームを掃除し、ありがとうのメッセージを置いていくというエピソードがありましたが、それも大会を陰で支える様々なスタッフを讃えている表れですよね。
そんな姿に「あなたがそうであるなら私も」とサポーターがスタジアムのゴミ拾いをしたりする。
そんなニュースを見た世界や日本の人々が「あなたがそうであるなら私も」と連鎖していく。
サッカーのプレーでもプレー外でも「讃え合うこと「がチームお強くしたり、良い連鎖を起こしていることが感じられるんですよね。

サッカーに限らず、他のチーム…家庭や組織、社会全体においてもこういうことは起こっているでしょうし、こうあってもよいと思うんですよ。
社会においても、サッカーでいうストライカーのように、評価され、価値を見出される役割はあると思います。
囮になる選手のように、不可欠なのに、なかなか注目されなかったり、取り立てて賞賛されていない役割もあると思います。
それらは無関係に思えてどこかでつながっていて、お互いに影響し合いながら動く重要な歯車であり、尊い役割であると思います。
だから、サッカーで点を決めたり勝利した時にみんなで抱き合って讃えあうような感覚で、社会の中でもそれぞれの頑張りを讃え合えたら良いですよね。
今を生きる自分達を互いに讃え合いながら暮らしていけたら、どんな役割にも価値を見い出せるし、家庭も組織も社会も良い連鎖を起こしていけるのではないかと・・・・。
『The song of praise』は、そうあって欲しいという願いが込められている楽曲だと思います。

私自身、自分の行いが無駄なことに思えたり、価値や意味を見出せないと感じたりしてしまうことも多いです。
でも逆に自分は名もなき誰かの頑張りによって生活が支えられていることを強く感じます。
それらに感謝したいし讃えたい。
そう考えると私ももしかしたら、なもなき小さな一つの羽車として誰かの何かの力になっているのではないかと想像することができたりします。
自分や自分の状況を憎み、憐れみ、呪い、嫌いながらも、他の人の行いを讃えることができれば、自分自身のことも愛し、価値を見出していけそうな気がしてきます。
自分に拍手~。
そういう淡い希望も『The song of praise』から感じ、日々を送る元気をもらっています。

ミスチルの音楽を聴いて元気が出るということは、ミスチルが私の歯車を回してくれているという事ですね。
Mr.Childrenに拍手~。

2023年頑張った方に拍手~。


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