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【悲報】しめじ先生、体が複数あると誤解されている。

こんばんは、しめじです。

今夜は、学校の世界の不思議な(変な)ところについて話をします。
前も書いた気がしますが、指示系統がばらばらだ、ということと、それによって起きる悲劇についてお話しします。

担任はスケジュール作成にほとんど口をはさめない。

結局、最終的に対生徒で動くのは担任なのですが、学校のスケジュール作成にかかわることがほとんどありません。

例えば試験の日程は教務部というところが決めます。
模試の日程は進路指導部です。
学校行事の大半は生徒自治会というところが決めます。
運動会は体育科が決めることが多いのかな。今までの勤務先ではそうなっていました。
そのどれにも属さない学校行事、例えば遠足とかは、多分総務部とか教頭とかで決めているみたいです。

担任は、降ってきたスケジュールを着々とこなしていくお仕事です。

それぞれの部署がそれぞれの部署の都合でスケジュールを決めていく。

で、さっき書いた部署がそれぞれ自分たちのスケジュール感で日程を組んでいきます。
総務部、教務部なんかは結構その調整を担うことが多いですが、やっぱり担任団に「この日程でどう?」とプランが示されることはほとんどありません。
主任くらいには相談があることもあるみたいですが、我々平の担任が担任団の会議で意見を言う、というタイミングがあることは極めてまれです。

「今年はイレギュラーだから」で詰め込むことを押し通す人たち。

そして、今年はこんな感じの年です。
そもそも、スタートが2か月前後遅れています。

学校行事は概ね無くなってしまいましたが、例えば模試が例年通り行われることに変わりはないですし(もちろんベネッセや河合塾が変えない限りこちらとしては従うしかないですからね)、入試のタイミングも卒業のタイミングも変わりませんから、例年12ケ月でやっていたことを10か月でやることになります。

3年生に至っては、1月の共通テストまでをリミットと考えてスケジュールを組みますから、8か月でやっていたことを6か月でやることになるわけです。

で、何か削れることは無いかと知恵を絞るのではなく、私の勤務先はどうやったらパズルのように入れたいスケジュールを入れられるか、に知恵を絞りました。

その結果。

私の担当した現代文は最終日(金曜日)に試験が行われたので、来週は採点をしなければなりません。(成績入力締め切りは来週金曜日)
そして、来週から面談期間が始まるので、放課後は生徒と志望校の相談なんかをしていくことになります。
さらに、例年中間考査開けた翌々週ごろから始まるらしい小論文指導が、今年は来週から始まるそうです。
あと、密を避けるためにという理由らしいのですが、高体連の試合が例年より地区予選を分割して行うそう。例年なら地区予選→県大会(団体)→県大会(個人)の3週で行う試合を、今年は超地区予選→地区予選→県大会(団体)→県大会(個人)の4週間で行うそうです。つまり4週連続で週末が無くなる(生徒が敗退したとしても私は運営ですから)
あ、そういえば来週推薦入試を受ける生徒の面接の練習…。

どうやら私の体が一つしか無いことを、皆さんご存知無いようです(笑。
し、こんな何もかも片手間みたいな感じになってることに生徒を付き合わせるのが心苦しい。

試験は、管理職に事情を話して許可を取り、この土日に家で採点を全て終わらせました。
小論文指導は、来週に2回、私が受け持つ全員を集めて講義形式で基礎的な内容を教えて、個別添削は再来週からという形におさまりました。
部活動は、もう一人の顧問が採点全部終わっている(初日だった)ということだったので、快く引き受けてくださいました。
面接指導は、たまたまその生徒がめっちゃ朝早く来て静かな教室で勉強してる子だったので、面接指導を朝私もめっちゃ朝早く行って行うことになりました。
これで、週三日面談に充てられるので、昼休み5日分と放課後3日分を使えば全員と普通に話が出来そうです。
これで、とりあえず帰る時間は変えずに済みそうです。授業準備は幸い早め早めに取り掛かる癖があるので、そこは慌てていません。

結局、今の学校が明確に破綻せずに回っているのは、みんながこうして「どうにか出来てしまっている」からです。片手間みたいになっていますが、とりあえず他の部署が決めたスケジュールにしたがってやっていくことはできます。(その是非はここではおいておきましょう。わかりきったことですから。それと、少人数学級を導入した場合、これで削られるのは面談する生徒の人数だけだ、ということにも注目すべきだと思います)

でも、「どうにか出来ずにパンクする人」も少なからずいて、そして「どうにかできるかどうか」という能力は、対生徒で見た時のその先生のすばらしさとは全く別の軸です。惜しい人が去る、なんてことはたくさんあります。

さらに、私たちは公務員なので、残念ながら「いかに楽にのらりくらりとかわすか」みたいなことしか考えていない人もいて、そういう人のしわ寄せも「回せる人」にごっそりやってきます。
(前も書いた通り、人事評価が一切機能しないので、当然そういう人も淘汰されずにのらりくらりと毎日お元気にご出勤なさっています)

結局、業務分担の明確化と、増員で解決すること。

つらつらと愚痴りましたが、「働き方改革」とか言われてる昨今でもこんなもんです。
(もちろん、もっと多忙でもっとしんどい仕事なんて山ほどあるでしょうけれど、だから今の辛さを受け入れよう! というのはそもそも間違いですからね)

でも、これらって、

・教科指導の担当者と進路指導、生活指導の担当者を分ける。
→学習塾や予備校では普通に存在するスタイル。
・部活動は原則外部。試合も、連盟に個人で登録して個人で参加する。
→大人になったらみんなそうしてますもんね。

という、別に斬新でも何でもない物事で解決するんですよね。
例えば私が教科指導の専任になるなら、面談と、面接指導と、部活動は削られます。
国語科なので小論文はするとしても、結局残る仕事は試験の採点と小論文だけ。
…絶対にそうしてくれた方が小論文指導の質を上げられる気がするのですが。受験に向けて、授業準備や研究もさらに時間を割いてやれるわけですし。

以前書いたように、少人数学級の導入は、今の8~9割くらいの忙しさの教員を大量に生み出すだけです。同じ仕事をする人を増やすのではなく、それぞれの仕事に専念する人を増やすほうが、合理的だと思うんだけどなー、と毎日考えています。

はあ。
では、今夜はこの辺で。





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