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初めてのケンカ

私と母は引越し先が決まり、学校の編入テストも無事にパスし、その日のうちにアルバイトも見つけた。

とにかく2年間の間に結婚資金を貯めないと!と考えた。

そこにフォーカスしている間に2年は過ぎると信じていた。

実際は頭で考えていたよりもずっと複雑だったし

スムーズにはいかなかった。

日本での新生活は平日は朝7時5分の電車に乗って学校にいき、17時から21時までアルバイトをして帰宅は22時と言う生活になった。

土曜日も朝11時から19時までアルバイト。

私のおオフは日曜日だけだった。

彼にも学校やアルバイトがあり、さらに2人の間には時差があり、このパターンだと彼と電話をする時間がほぼなかった。

家庭の事情でパソコン環境を整えるのも時間がかかった。

2002.春頃

ある日、私が学校から帰ってきてバイトに行く前の、時間にゆとりがないタイミングに電話をしてきた彼。

あまりにも連絡が出来ないので私の浮気を疑ってきた。

そんな彼は初めてでショックだった。

こんな理不尽な環境の中でも彼がいるとおもうからこそ一つずつ我慢してきた。

薬指にはめた指輪を見るたびに彼がいると、気持ちを立て直した。

他の誰かなんて考えてもみなかったのに。

ケンカをしたのはこの時が初めてだった。

両親のゴタゴタと気が乗らない新生活に慣れる間もなく、忙しかった私はいっぱいいっぱいで、つい感情的に怒った。それに連れられるかの様に彼も感情的になった。

'もうバイトだから、いかないと。切るね'

ガチャっと切った。

すると買ってもらったばかりの携帯がなった…。



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