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「あげる」と言われて、オレオ1つを手渡しされた話

わけあって、知らない子どもと遊ばなきゃいけなかった

子供は嫌いではないので、苦痛ではなかった。でも苦痛はあった

昔からよく、スーパーでおんぶされている赤ちゃんと目が合うことがあった

きっと私は、「純粋な心の持ち主から見られる」という星から生まれたのであろう。なぜか子供から好かれることが多かった

30分ほど遊んだら、お互いに親友の様な、いや、戦友になっていた

すもう、ドッヂボール、柔道、なんでもやった。いや戦った


ちょっとして、休憩をすることに。子供はオレオを食べていた

大人はおやつなんて食べない。コーヒーを飲んでいた


「あげる」


そう言ったのは、さっきまで戦った戦友であった。手にはオレオが1つあった

そういえば、こいつ手洗ってない

瞬間的にそう思った。床とか、何触ったかわからん手であった


「ありがとう」と言ってもらった。「あげる」から1秒もかからずに言えている。脳内で電気のように考えたことは、地球に存在してないはず

すかさず、ポケットにしまった。それからまた戦った


帰り、オレオの生存を確認すると、ポケットでしっかり生きていた。驚異的な生命力に驚いた


車に乗る前に、オレオは遠くに投げられた

思ったより、遠くに飛んだ

無意識に、力がこもっていたのかもしれない


「またあの子と遊ぼう」って、ちょっとだけ思った

いただいたサポートは、同居人と飲むコーヒー代にあてていこうと思っています。さらに余ったら、近くのロールケーキ屋さんでケーキを買えればと思っています。