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デザイナー弟子入りのススメ

時々、有名なデザイナーさんがデザイナー志望者さんにアドバイスするのを見かけますが、デザイナー弟子側の体験記はあまり目にしません。そこで振り返りも兼ねて自分の修行話を書くことにしました。

修行していた1.5年間での学びを5個ほど書いたので、この記事の内容がデザイナー志望者の何かのお役にたてば嬉しいです。

親しい人はよくご存知、師匠の話です。怒られたくないので師匠本人には絶対にシェアしないでください😭😭

まずは前提情報を。

私はこんな人です。

Monoxer, Inc.所属。2019年2月入社。デザイナー4年目。紙ものからiOSアプリ、Androidアプリ、WEBまでデザインが必要なもの全部を担当。
前職はGoodpatch。2017年4月に新卒入社し、2018年12月まで在籍。ベンチャーから大手企業まで、約15個の0→1プロジェクトのUIデザインを担当。
大学はSFCで、インタビューの研究会に所属。大学3年の夏にデザイナーになろうと決め、卒業するまでデザイナーの師匠の元で修行。

私が弟子入りしていた師匠はWEB・グラフィックのデザイナーさんで、私がお世話になっていた当時のデザイナー歴は5年前後(たぶん)。センスありまくりで、作るものがとにかくかっこいい...。アウトプットのクオリティにとことんこだわる方で、ダサいと容赦無く怒られました。

1. 覚悟を決める

デザイナーになりたい、特に美大以外からデザイナーになりたい場合、まず大事なのはここです。そしてできれば誰かに宣言して下さい。なお私は上の自己紹介にさらっと「大学3年の夏にデザイナーになろうと決め」と書きましたが、元々リスク思考なので2か月近くうだうだ悩んでました。

・美大卒ではなくデザイン知識もない自分、つまり未経験デザイナー職を新卒採用してくれるのか
・デザイナーになったとして美大卒と張り合っていけるのか
・休学してデザイナー修行するとして、センスがなかったらどうするのか

1,2個目は理性的に解決できたんですが、3個目は究極わからないんですよね。結局最後は、元インターン先のココナラの飲み会で大泣きして、南さんたちに背中を押していただきました。

(余談ですが、最近ココナラ南さんの『好きなことしか本気になれない。 人生100年時代のサバイバル仕事術』を拝読し、とても懐かしくなりました...。)

2. 誰を信じるか決める

デザイナーになると決めた後、次に師匠を信じると決めました。ご存知の通り、Twitterを見ていてもデザイナーさんによって意見が全然違いますよね。例えばポートフォリオ論争は記憶に新しい方も多いと思います。

私は結局、誰を信じるかだと思うんです。私は本当にデザイン素人で自分の判断軸を持っていなかったので、どうせ判断できないなら守破離の気持ちでまず師匠の意見を信じ、従おうと思いました。(よっぽど嫌じゃない限り)

3.何が大事かを明確にする

デザイナー修行をしていると、師匠が憎くなる瞬間が必ずあります。(断言)そんな時は自分にとって何が大事で、どんな行動が必要かを考えるのがおすすめです。

デザイナー修行の最初の半年は、ひたすら言われたお題を作ってました。ロゴを作れば、ダサいと怒られ。バナーを作れば、センスがないと怒られ。冗談抜きで最初の1年は「いいね」なんて一言もなかったです...。つら。

ただ、私には大学卒業という期限があり、1秒でも早く成長することが何よりも大事でした。なので、お世辞や気を遣われるぐらいなら事実を言ってもらう方がありがたかったのです...。

もしあなたにとって最も大事なことが穏やかな人間関係を気づくことであれば、話し合ったり、別のデザイナーさんに指導をお願いするのも一つの手だと思います。

4. 自分に合う練習方法を見極める

UIトレースや仮想サービスのロゴ作りなど、デザインの自主練方法はいくらでもあると思います。その中で、それらの価値をどうやって最大化するかを冷静に考えるのも重要です。

私の場合は、何を作るかは師匠に委ねていたので、どう進めるかだけ自分に合う方法を考えました。例えば...

・自分で宣言した締め切りは意地でも守る
・どんなに師匠が怖くても、作ったものは見せる
・師匠に二度同じアドバイスを言わせない(ように頑張る)

ただし、これは誰にでも当てはまる方法ではありません。そのまま鵜呑みにしないでください。何もかも相性だと思っているので、自己分析した上で自分に合う方法を編出すのが一番です。

5. 特性を受け入れ、戦略を考える

1年ぐらい経つと、自分の弱みや強みが嫌でもわかってきます。その辺りで一度戦略を考えると、生きていくためのお金のもらい方が見えてきます

この頃、私は自分に生まれ持った才能がないことをよーくわかっていました(涙)ただ、師匠に「お前は生まれ持ったセンスはないけど、いいものを見抜くセンスはある。」と言われたのですよね...。

そこで、戦略を考えました。ざっくりいうと弱みを補うか、強みを補うか。デザイナーと一口に言えど、タイプは様々です。ビジネスに強いデザイナーもいれば、プロダクト開発に強いデザイナーもいます。師匠はブランディングに強いデザイナーで、私も正直そこに憧れていたし最短でそこに行きたかったんですが、弱みの領域だったので一旦保留しました。

師匠の元を一旦離れて、Goodpatchに就職したのもこれが理由です。強みで生きていけるようになってから、弱み方面にある大きな目標を追うことにしました。

とはいえ...師匠の元でなければ、弱みも弱みどころか最弱だったのでもう頭が上がりません...。

終わりに

デザイナー修行時代の体験をもとに、5つほど学びを書き連ねました。本当はもっと師匠のアドバイスを書こうか迷ったんですが、なんか...怒られそうだな...と思い。チキりました。

未だに師匠のもの見ると、ほんとかっこいいんですよね...。全然、実力の距離が縮まりません。悔しいなぁ、と。

デザイナー志望の全ての皆様に、善き未来が訪れますように🙏

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