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ユーザーインタビューの4つの目的とユーザーを知る5つの方法

こんにちは、moyoです!東京のとあるベンチャーでデザイナーをしています。

前職・現職とユーザーに話を伺う機会が多く、今日は思考の整理がてらユーザーインタビューについて書き残します。この本 or 論文に似たこと書いてあったよ!情報大歓迎です。

ユーザーインタビューの4つの目的

何かしらのアプリやサービスを作る際、ユーザーインタビューやユーザーテストをされる方は多いかと思います。しかしユーザーインタビュー・ユーザーテストと一口に言っても、その目的は様々です。

例えばユーザーインタビューなら、ケースに応じて4つの目的に分けられそうだな〜と最近考えています。MECEではありませんし、経験的観測で分けてみました!

1. 「情報取集のため」のインタビュー(ヒアリング)
ある特定の分野に関して、広く浅く知見を得たい時に実施します。業界用語や暗黙のルール、基礎知識を貯めることが主な目的です。熱い湯(マニアックな世界)に入る前にぬるい湯で慣れておくような、そんなイメージです。

考えられるケース例:
提供したいサービスの分野は決まっているがその分野の知見があまりない、協力者を増やしたい

2. 「趣味嗜好を知るため」のインタビュー
相手はどんな生活をしていて、どんな価値観で、どのように物事を捉えるのか、その人の日常の流れを知りたい時に実施します。サービスやアイデアをその人目線で見れるようになれたら◎。相手への純粋な興味が鍵です。

考えられるケース例:
既にサービスが提供されており固定ファンのユーザーがいるがどんな人か分からない、ある特定のユーザーのためのサービスを作ろうとしている、大まかにできたペルソナ像をリアルに近づけたい

3. 「課題を探るため」のインタビュー
相手が何に違和感を持っているのか、意識的な部分も無意識的な部分も一緒に探っていきたい時に実施します。相手への共感が大事なポイントです。その場でゆっくり考えながら一緒に言葉を探していきます。

考えられるケース例:
提供したいサービス像が大まかに描けているが具体的なアイデアはない、アナリティクスなどでサービス内の問題箇所が特定できているが何が問題なのか分からない、ある特定のユーザーのためのサービスを作ろうとしている

4. 「価値検証のため」のインタビュー
自分の考えたサービスが誰かにとって価値になるのかを探り、今後の進み方の指標にしたい時に実施します。インタビューをする中で、自分たちが提供するサービスとして「譲れない部分」と「譲ってもいい部分」が自ずと浮き上がってくることもしばしば。

考えられるケース例:
ある特定のユーザーに対して提供したいサービスがある程度固まっている、提供したいサービスが刺さる人を見つけたい

この4つのパターンは前述した通り、MECEではありません。重複したり併用して行われることや、ユーザーテストと一緒に実施されることもあるでしょう。大事なのはケースごとに合ったインタビューを選べることと、「何のためのインタビュー」なのか最も比重を置くべきテーマを認識できていることだと考えています。

インタビュー以外でユーザーを知る5つの方法

上記の1つ目に「情報取集のため」のインタビュー(ヒアリング)をあげましたが、実はインタビュー以外でもこの目的を達成するための方法はたくさんあります。ここから紹介するのは、私が普段やっている方法の一部です。Web記事を読む!はみんなやってそうなので外しました。

1.あらゆるSNSで検索!キーワードを把握
ユーザーを知るには、まずどこにユーザーが生息しているのかを知ることが重要です!!!最近だと、Twitter / Instagram / TikTok あたりでまず検索をかけます。

TwitterとInstagramでは流行ってるハッシュタグを見つけ、芋づる式にキーワードや流行アイテムをチェック。自分が知りたいユーザーのターゲット層にもよりますが、Instagramに「完成形」が投稿されているとすれば、TikTokには「過程」が投稿されていることがあるのでTikTokも見てみます。(そしていつの間にか猫の動画の無限ループにハマる...)

2.本屋をめぐってタイトルと帯、著者をチェック
ある程度キーワードを把握したら、広めの本屋に行きます。キーワードをもとに本棚をめぐり、平積みと棚の本のタイトルと帯をチェック。そこには編集者さんの叡智が詰まっていると思っているので、どんな伝え方、コピーが今の世の中に刺さりそうなのかを観察しています。

最後に著者を確認し、都度検索。次に調べるいとぐちが見つかってきたら、任務完了です。あとは純粋に本屋を楽しみます!

3. ワイドショーなど、番組を見る
これまたターゲット層にもよりますが、キーワードに引っかかったワイドショーも見ます。数分しかない尺の中でどんなポイントを掻い摘んで紹介しているのか、コメンテーターは何を話すのか、などがチェックポイントです。これを見てターゲットはどういう感想を持つんだろう???とぼんやり考えます。

4.とりあえず現場に行き、行動を観察
いわゆるフィールドワークです。話を聞きに行くというよりは、行動を観察に行きます。もちろんじっと見てるとただの不審者なので、場所と都合に応じて許可を取ります。私自身が聞き耳されるの嫌いなので話している内容までは聞きませんw

5. 机上のCJMを実体験し、自己分析
「他人を知ること」と「自分を知ること」はニワトリタマゴの関係、という事を大学時代に学びまして。自分も体験できることは極力体験し、感覚や行動を俯瞰して分析するようにしています。例えば店舗体験を考えるなら、1-4で見つけた場所にとりあえず行ってみたり。机の上で描いたカスタマージャーニーマップ(CJM)を一旦自分で再現してみる、ようなイメージです。

おわりに

ここまで書いて気づきましたが、「ユーザーを知る5つの方法」というより「ユーザーが過ごしている日常にお邪魔させていただく5つの方法」って感じですね...。定期的に頭の中身を外に晒す機会を、これからも作っていきたいなーと思います。

前職でこんな記事も書いていたので、興味のある方は是非!


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