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もやブロ #43 もしも私が湯沢町長だったら(イベントレポート)
こんばんは。新潟県湯沢町でまちづくり会社をやっております、きら星の伊藤です。
先日10/2、まずは身近な人で「もしも私が湯沢町長だったら」を考えるワークショップが開催され、参加してきたのでレポートします。
開催のきっかけ
弊社が運営しているコワーキングスペース きら星BASE では毎月、ランチタイムにピッチ(短いプレゼンテーション)をして自分のやりたいことの発表や仲間集めなどを行うというイベントをしております。
※毎月、第一木曜日の12時から開催。次回は10/7(木)です。
https://kirahoshibase.com/2021/07/08/post-1281/
その中で、私の夫である伊藤亘が「気軽に政治について話せる場がほしい」というピッチを行いました。
私自身は、政治不信といいますか「政治なんて期待しても何も変わんないだろう」という諦めムードにおりまして、それだったら民間セクターから爆速で行動することによって世の中を少しでも変えていく方が・・・という考えで、正直政治に興味を持ちませんでした。
ですが、こういった夫の考えを改めて聞くことにより、もうちょっと政治についても興味関心を持ってみようかなあと思ったわけであります。
noteがバズる
そうして先日、湯沢町長選に出馬を表明している元町議が事務所を訪れ、自分なりのまちづくりへの考えを披露することになったことをきっかけに「もしも私が湯沢町長だったら」という記事をしたためます。
まあ、これが結構反響がありまして、Twitterでも割とリツイしていただいたりしました。
6500文字の大作なんですが・・・
— 伊藤綾/地方の暮らしをつくる人 (@KirahoshiYuzawa) September 24, 2021
どうか立候補者、議員、行政職員
そして有権者のみなさんご一読ください
(くどいようですが、出ません)
・
もやブロ #42 もしも私が湯沢町長になるならばこんな政策|伊藤綾(もや) @KirahoshiYuzawa #note #暮らしたい未来のまち https://t.co/47kChrYhUk
そしてFacebookにも転載したのですが、こちらの方が反響が高く。
(Facebookは地域の人たちと割とつながっている)
コメント欄に、
・自分は●●だと思っている!
・私ならこういう政策を盛り込みたい!
・きら星界隈で話せるといいなあ!
そんな意見が上がってきました。
じゃあ、まずはやってみよう!ということで夫が動き出しました。
今まで表舞台に出てこなかった夫。初めてのイベント開催です。
どんなイベントだったのか?
まずは身近なところから・・・と、Facebookにコメントをくれたきら星メンバーを中心に声がけをしました。
集まったのは、全部で8名。30代・40代のメンバーです。子育て中が7名、独身が1名。フリーランスが3名、起業家が2名、会社員3名。なので割と主体的に活動するメンバーが多かったです。
以下の流れでイベントを組み立てました。
(1)イントロ 5分
もうすぐ町長選挙!関心を高めていく。
一人ひとりが町づくりの主役
(2)アイスブレイク 10分
一人1〜2分
(3)「私が町長だったら●●●●●する」でブレスト 30分
・ ブレスト せっかくなんで最低一人1個
・ グルーピングしてまとめる
・ 深掘りするトピックを選ぶ(オーガナイザーで決める)
(4)課題とvisionの深掘り
・ トピック1 20分
・ トピック2 20分
(5)湯沢町の財政状況 15分
(6)時間が残ればフリートーク
(7)感想
みんな集ってみたものの「どんなイベントになるんだろう?」と不安半分、ワクワク半分。思いはあるけど考えがすべてまとまっているわけではない。そんな状態からのスタートです。
みんなの声がどんどん出てくる
開始してみて
・もっとみんなの意見を知りたくて参加した
・自分が考えていることを知って欲しくて参加した
・このまま町長選を迎えるのは不安で参加した
・町に対して何か寄与しているわけでないので参加した
など様々な「いまの気持ち」のシェアから始まりました。
もしも私が町長だったら・・・のトピックでは様々な切り口から、こんなことをやりたい。こんな町になってほしい。という話がたっくさん出てきました。
みんな共通して言える考えとしては、町民に優しいまちにしたい!ということ。町民自体の幸福度が上がってこなければ、本当の意味でのおもてなしができなかったり、生活は良くならないよね。という意見でまとまりました。
どうやってそれを実現していくか?ということで、自分が町長だったら何を重点施策にする?という意見を出し合ったのですがこれがまた面白かった。
・生まれてから死ぬまで、安心して暮らせる医療体制がある町に!
・女性のエンパワメントを通じて、女性が働きやすい町に!
・個々の得意分野を伸ばして、みんなが先生になれる町に!
・観光と暮らすエリアを明確にして、年間通して楽しめる町に!
・小さい町だから町民の図鑑を作って、町民自体が楽しそうな町に!
・地域資源を生かし、エネルギー自給自足の町に!(これは私)
などなど・・・
簡単にまとめられないくらいのたくさんのみんなの想いが溢れ出てきました。
町の財政状況と町長のお仕事を知る
町では、毎年役場が発行する「広報ゆざわ」で財政状況の概況を町民に配布しています。
▼予算概況は誰でも見ることができます
https://www.town.yuzawa.lg.jp/material/files/group/4/yosan_R3.pdf
これはとってもわかりやすいのですが、こちらを教科書にして、私の方で簡単に
①どんなことに町がお金を使っているのか(歳出)
②それを実現するための財源は何か(歳入)
という話をさせてもらいました。
湯沢町は、自主財源の比率が高く、数年前までは地方交付税の対象外である自治体でした。
その理由としては、マンションや東京電力の水力発電所、スキー場をはじめとした固定資産税が潤沢な財源としてあり、小さいながらにも財源的には豊かな町であります。ですが、建造物もどんどん減価償却されて価値がなくなり、新たな投資などが見込めないため固定資産税は毎年目減りしていくばかりです。
町税の8割が固定資産税のため、住民税や法人住民税などを増やさない限りには使えるお金が減り、県や国の交付金を頼りにしていかないといけなくなります。住民税は人頭税ですし、収入に応じ徴収額が変わってくるので、人が増え、働く世代の所得が上がらないと増えようがありません。
一方で、みんながやりたいと上げていたことを実現するためには、財源が必要なものがあります。除雪費用や道路整備などの土木建設費が約18%と高い割合を占めており、商工観光費や農林環境費などは歳出としては少ないよ(一部総務費などでまかなっているものもあると思いますが)というざっくりした見方を一緒に学びました。
町長や役場の仕事についても、こうしたお金の使い方を決めたり、調整したり、直接の住民サービスの提供以外にもたくさんの仕事をしていることなども共有しました。
財政を知ることによって、みんなにとっての町政が近くなったと感じました。
参加者の感想
・町のお金の使われ方を全然知らなかったけど知れてよかった
・もっと多くの人と意見交換して共有したい
・外から来た人やUターン者が多かったけど内輪だけでなく、ずっと町に住んでいる人とも議論したい
・ここで出た意見を11月の町長選挙の前に候補者に知ってほしい
などなど建設的な感想が多かったです。
私個人の感想としては、このように意見が活発に出たのは、顔見知ったメンバーでやっているから安心安全な場がすでにできていたという要因があったから、これを発展させるためには安心安全な場づくりが必要だと思いました。
これは次回以降、夫がこの活動を広めていくためには課題になるだろうと予測しております。
まちづくりも政治も、主体は市民
最後に夫が締めた言葉として、主体は市民だ。という言葉がありました。
議員を選ぶのも
首長を選ぶのも
トンチンカンな政策が進められるのも
みんな市民のひとりひとりが責任があると。
自分が大事にしたい考えや意見はありますか?
地縁や血縁、年齢の若さや、なんとなくの経歴、そういった上っ面の判断基準で選んでいませんか?
みんな政策を書けとは言いませんがw 選ぶ責任、自分の大事にしたい基準を一票に反映させてくれよな!!!
▼参考までに、私の価値判断基準を載せておきます
「魅力的なまちで溢れかえっている世界を」作り「地方で暮らす人を増やし消滅可能性都市をなくす」ことをミッションに動くまちづくり会社社長。湯沢町で暮らす2児の母でもある。