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「パティシエさんとお嬢さん」実写化炎上騒動から考える実写ドラマの難しさ

ドーモ、織田牛奈(noteのすがた)(@butakichi3hide)です☆三(ゝω・)vキャピ

11/24 私のタイムラインにこんなツイートが流れてきました。





新作実写ドラマの配役が決まったエンタメニュースなのですが、普段こんなツイートは私のタイムラインに流れてきません。イキリ炎上案件や炎上後の燃えカスみたいなのが撤収作業失敗して更に燃えるなどの案件が流れてくる底辺系タイムラインにそぐわないキラキラツイートだわ…と思っていたのですが


大★炎★上\(^o^)/

何だこれは…たまげたなァ…。
私にぴったりのツイートだったかぁ…。


いいねの数よりRTの数の方が多い。いわゆる炎上という奴です。しかしこれほどの大規模炎上は中々お目に掛かれませんよ!いいねに対してもRTの数が479%も多いのですからもう大炎上って奴です。私、興奮してきました!!オ゛オ゛オ゛オ゛!!み な ぎ っ て き t…ゴホン。


炎上とスクショ・DM晒上げはTwitterの華」という格言から分かるように、Twitterでは炎上はさほど珍しいものではありません。劇場版名探偵コナンにおいてビルが爆発するくらい珍しくありません。爆発と炎上は春の季語って古事記にもそう書いてある(ハズ)。


しかしこの記事がマズかったわけではなく、ドラマ制作側に何かしら炎上する要素があった模様。


と言う訳で今回は「パティシエさんとお嬢さん」実写炎上騒動から実写ドラマの難しさを勝手に考えていこうと思います。


「パティシエさんとお嬢さん」概要



正直私もこの作品、実家で目にしたことはあるもののちょっと読んで体質に合わなかったので読むのやめた作品です。そのため例の如く公式から引用。

Twitterで累計200万いいねを記録した、尊すぎる純白ラブコメがpixivコミックに登場!パティシエの『彼』のお店に、毎週金曜日にケーキを買いに来る『彼女』。自分の作ったケーキを目を輝かせて選ぶ『彼女』に惹かれるも、店員と客という立場から近づけず名前も聞けないままでしたが……?イケメンパティシエと天然ふわふわお嬢さんのもどかしすぎラブコメディ、両片想いのその先へ……♡

https://comic.pixiv.net/works/4705

パティシエさんとお嬢さん - pixivコミック

「パティシエさんとお嬢さん」 / Twitter

上のリンクは製品版の試し読み、下のリンクは作者がTwitterに上げたイラストのまとめ。下のリンクならマンガの内容全部読めるそうです。

ぶっちゃけ作品の雰囲気や概要に関しては読んでもらった方が早い気がする。やはり私の体質には合わなかった。


炎上した原因はキャスティングミス


例のツイートのリプ欄を見ていると大体が「お嬢さん役が全然ぽっちゃりしてない」「パティシエ役が強面でも無いし筋肉質じゃない」などの意見が大半のようでした。
あとは流れ弾気味に「店長役はイケメンだけど○○さんの方が合ってる」みたいな書き方されててちょっと可哀想だったな。


要は「キャスティングミス」による炎上のようです。


私は上記の試し読みからはお嬢さんは顔が丸いな、パティシエは背が高いなくらいしか読み取れず、お嬢さんがぽっちゃりともパティシエが強面の筋肉質とも読み取れませんでしたので正直ここら辺はよく分からないなと思い調べておりましたら作者のインタビューを見つけました。


「パティシエさんとお嬢さん」銀泥インタビュー - コミックナタリー 特集・インタビュー (natalie.mu)


その中でガッツリと作者が「お嬢さんはぽっちゃり系」「パティシエは強面で筋肉質」と設定を語っておりました。

──そして単行本化に向けて動き出したんですね。作品の登場キャラクターについてもお伺いしていきたいんですが、まずお嬢さんはぽっちゃりしていることが大きな特徴ですよね。

痩せて見えることはないように、描く上では特にほっぺのぷにっとした輪郭を気をつけています。

https://natalie.mu/comic/pp/patissiersantoojosan

──ぽっちゃりを維持しているお嬢さんとは対照的に、パティシエさんはちょっとスリムになったと感じる時期もありました。

私は少年マンガ家志望だったからか、カッコいい主人公の理想の身体というのがあって、最初はそれがにじみ出ちゃってパティシエくんは結構筋肉質なんです。でも少女マンガが好きな方がたくさん読んでくださっているなと感じたときに、あんまりゴツゴツしたヒーローにしないほうがいいのかもと勝手に思って、ちょっと筋肉量をセーブして描いたんですよ。

──確かに少女マンガの相手役は長身痩躯というか、痩せマッチョタイプが多いですからね。

ただ話を描き進めているうちに、性に合わないことはやめようと再び筋肉量を戻しました。がっしりした体型がカッコいいとおっしゃってくれる方もいて励みになっています。パティシエくんは常に腕まくりをしているので、前腕の筋肉の感じもしっかり描きたいなと。

https://natalie.mu/comic/pp/patissiersantoojosan

あー…コレはドラマ制作サイドが悪い。と言うかここら辺実写化するときに作者から「ここだけは譲れません!」みたいなこと言われたりしないもんなんですかね…?
ちなみに「強面」要素は作者インタビューからは読み取れませんでした。多分マンガ内に「顔怖いよ」みたいなやりとりがあるものと推測します。もしくは私が見落としてるか。
だれか読んだ方はご一報下さい。



ファンの「求めるもの」と制作側の「求めるもの」が違うことが問題


ドラマに求めるものは人それぞれだと思います。例えば「内容の面白さ」や「予定調和に終わる事」「イケメン・美女が見たい」「推しの俳優・女優が見たい」までかなり幅広いと思います。私は「飯を食べる井之頭五郎(松重豊)が見たい」って理由もあります。


しかし実写ドラマに関して言えばファンたちが求めるのは「原作通りの内容で且つ原作設定に近いキャスティング」だと思うんですよね。逆に実写ドラマオリジナル要素はむしろ忌み嫌われることの方が多い印象です。と言うか原作ファンは実写化された原作が見たい訳であって、どこぞの知らない奴の二次創作(オリジナル要素)とか見たくないんですよね。原作者が入れた実写化オリジナル要素でも場合によっては賛否両論起こるのに。
オリジナル要素が「原作ではあまり目立たないサブキャラに設定が追加される」なら程度によりけりですが多少は受け入れられるのではないでしょうかね。知らんけど。


例えばですが「逃げるのは恥だが役に立つ」。この実写版主人公が「マツコ・デラックス」と「村上信五」だったら…恐らく原作の内容通りに進めても実写版「逃げるのは恥だが役に立つ」とは呼べないドラマになるのでしょう。ただドラマとしては面白そうなのでちょっと見てみたい気持ちはありますけれども。


しかしながら制作側から考えてみると原作ファンのためだけにドラマ制作をしている訳ではなく、視聴率のため…つまりファンじゃない人たちも見るように制作する必要があるんですよね。となったときに一番簡単なのは「イケメン・美女が見たい」「推しの俳優・女優が見たい」層を取り込むことだと思うんですよね。ジャ〇ーズとかEXI〇EとかA〇B48とかが主人公してることあるじゃないですか、アレですよアレ。いやね、設定に合わせてくれるなら良いんですけど、その結果設定を軽視したキャスティングになってしまい「どうしてこうなった」状態になるんですよね。

設定を忠実に守れてなくても視聴率が取れるなら万々歳でしょうし、ポスターなんかも見目が良い。ついでにそのキャストのファンが見てくれれば制作側からしたらラッキーですよね。


この求めてるものの差が今回の炎上を引き起こしたのではないかと思ってます。


(マジレスしますと「筋肉質で強面・体格がいいイケメン」俳優さんは割と探せば見つかりそうなのですが、正直「ぽっちゃり系で且つ天然ふわふわお嬢さん」イメージ通りの女優さんって探すのがかなり難しい気はするんですよね…)


実写化は諸刃の剣


実写版でズッコケる案件を見ながら毎回思うのですが「実写版は諸刃の剣」なんですよね。


実際実写化が制作決まれば原作ファンは喜びますし今回のようにメインビジュアルから違和感を覚えるような配役ではない限りドラマ見ると思うんですよね。


しかしここからが恐ろしいのですが原作ファンは期待値が高い分、原作無視の内容だったり設定を無理やり変えていたりすると一気にアンチ化します。
かの有名なインフルエンサーたちは「アンチは無視」と言いますが、コンテンツに精通してるアンチほど面倒くさいものはありません。「ここが原作無視で○○の名前を使ってるだけの別ドラマ」だの「オリジナル要素入れたいなら自分でドラマ書け」「二次創作ならチラシの裏にでもしてろ」だのTwitterに書き込まれる羽目になります。


原作ファンを取り込みやすく初期から注目を集めることができる反面、その期待値の高さからオリジナルドラマよりもシナリオの取り扱いに精度を求められ原作ファンがアンチになることでの炎上リスクが高いのが実写化なんですよね。


とはいえ実際に見ないと分からない


ここまで好き勝手書きましたが、あくまで今回の炎上は「メインビジュアル公開」によるものです。決して「ドラマの内容が悪かった」でも「実際放映分が設定とは全く違うキャストだった」でもありません。


もしかしたら実際ドラマが始まったら女優さんはメインビジュアルで見るよりも原作よりのぽっちゃりした感じかもしれませんし、俳優さんも高身長で筋肉質な強面を演じられてるかもしれません。筋肉質云々は今からでも死ぬほど筋トレを頑張ればどうにかなるかもしれません。どうにもならないかもしれませんが。


…と思ったのですが女優さんが「お嬢さんの芙美子ちゃんを、演じさせていただきました」と過去形のコメントなのでもう撮影終わってるみたいなんですよね。来年1月放映だもの、そりゃそうだわな。
となると実写化の設定はもうメインビジュアルのままどうにもなってないのかもしれませんね…。


ただ登場人物の設定(と言うか見た目)が原作と全く違っても内容が原作通りであれば酷評するほどでもない可能性もあります。と言うか原作ファンじゃなければ内容が良ければ原作キャラクター設定が無視されてるとかさして気にしないって事情もありますからね…。
ただそれを実写ドラマと呼んでいいのかという問題を抱える事になりますが、その時はその時でしょう。ドラマ版で主人公夫婦に子持ち設定を勝手に追加した極主婦道とかな!


メインビジュアル見て憤る気持ちは十二分に理解しますが、リプ欄で「別の人が良かった」や「コレは酷い」と書いてる方々は実際にドラマが始まってそれを見てからでも文句を言うのは遅くは無いと思うのですよね。


そして設定と全然違う場合は役者さんが悪いのではなくむしろ原作設定を無視して配役をした制作陣が悪いのでそちらに文句を言うべきかとも思います。




ちなみに私がこの記事を書きながら一番気になったのはこの箇所。

2022年1月クールに全4話のドラマが放送され、5月には映画も公開される

https://natalie.mu/comic/news/454680

まだドラマの評判も出てないのに映画作成とか強気…強気じゃない?

恐らく「きのう何食べた?」みたいにちゃんと一区切りつけて映画は映画で独立したストーリーに仕上げるとは思うのですが、これ下手するとドラマを変なところで切って「続きは映画館で♡」みたいなオチになるのでは…?とつい邪推してしまいました。だとしたらもう一度炎上してしまうのかもしれませんね。そうならないことを祈るばかりです。


それではまた別のnoteでお会いしましょう。('ω')ノシ

こちらもどうぞ。\('ω')/三\(   )/三\('ω')/

「この指とめよう」の問題点を考えるのだ|織田牛奈(noteのすがた)|note


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