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About Time~愛おしい時間について

1.映画概要

【タイトル】アバウトタイム~愛おしい時間について
【公開】2014年
【監督】リチャード・カーティス
【主演】ドーナル・グリーソン
    レイチェル・マクアダムス

2.あらすじ

21歳を迎えたティム・レイクは自分にタイムトラベル能力があることを知る。
新年のパーティーを満足できないまま終えた夜、ティムは父親から、レイク家の男たちは代々タイムトラベル能力があることを告げられる。
歴史は変えることができないが、自分の人生に起こる事や起きてしまった事は変えることができるのだ。ティムは彼女を作り、より良い人生を送ることを心に決める。
(Amazon Prime Videoより引用)

3.評価

【ストーリー】5/5
【映像】4/5
【演出】4/5
【音楽】4/5

【総合】17/20

おすすめ→どんな人でも!日々に忙殺されたり疲れている人には特におすすめです!

4.感想(ネタバレなし)

舞台はイギリスの湖水地方とロンドン。イギリスの湖水地方ののんびりとした美しい景色とロンドンの騒がしさとのコントラストの描き方がとても良い。景色を見るだけでも癒される。

ストーリーとしては、タイムトラベル能力を持つことを知った主人公ティムが人生を豊かにするためにタイムトラベル能力を駆使し、日々を過ごしていくが、タイムトラベルというとSFみが強くなる作品が多い中、この作品はヒューマンドラマ的で、愛についてを優しく、面白く、時に切ない描写で伝えてくれる。

愛となると、ラブストーリーとなりがちだが、この作品はラブストーリーを描きつつも、親子愛・兄妹愛・友情愛など多方面の愛について優しく教えてくれる。男女の関係だけでなく様々な愛についてがテーマのため、どの人にも刺さり、感情移入できる作品であると感じた。

ティムの「彼女が作りたい!」という行動に、はじめはクスッと笑いながら明るく見始めていたのに、最後には心が温かくなり、様々な感情で涙が自然とこぼれる。

この作品を観て、毎日何気なく過ごしている日々の尊さや、一瞬一瞬の瞬間の大切さを実感した。これらの貴重さについて、一方的に語る映画ではなく、自然と見終わった後大切さに気が付くことができる。とても温かく、そして前向きになれる作品。

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5.感想・考察(ネタバレあり)

新年のパーティーで年を越す瞬間、ティムは時を共にしていた女の子にキスできず、女の子にも愛想をつかされ後悔してしまう。この場面から、ティムは物静かな青年で、恋愛に対してあまり積極的になれない優しい人なんだろうなぁ…という性格が分かる。(この一瞬でティムの性格についてわかるように描いているのがすごい…!)

そして21歳の誕生日を迎え、タイムトラベル能力を使えると知ったティム。お父さんに「何がしたい?叔父さんはお金を稼ごうとして失敗したぞ。」と言われ、即座に「彼女が欲しい!」というティム…。純粋かよ…かわいい…とほっこり。

その後彼女を作るべく奮闘するティム。タイムトラベル能力があったとしても一筋縄ではいかない。頑張るティム、それを見守るお父さん。もうこの時点でティムが愛おしく感じてしまう。

お父さんの知り合いの脚本家がロンドンに住んでいることを知り、ロンドンへと引っ越し、その脚本家の家へ居候させてもらうティム。そして素敵な女性と出会う。出会ってウキウキしているティムが可愛くて仕方がない。

しかしその日、居候先の脚本家の舞台が大失敗してしまう。その舞台を何とかしたい!と思ったティム、タイムトラベルします。
ティム優しすぎるよ…!

ここで私はものすごくびっくり。
舞台で失敗の原因を作ってしまった長ゼリフがある俳優さんが、なんとハリーポッターのバーノンおじさん!!!!!(リチャード・グリフィス)
この作品にも出ているんだ!とびっくりしました。笑

タイムトラベルしたら、もちろんその日に出会っているはずだった素敵な女性とは出会えません。狼狽するティム。気づかずにタイムトラベルしたんかーい!と全私が総ツッコミ。笑

その後どうにかこうにかして女性と知り合い、仲良くなり、無事に付き合うことになり、そして結婚することとなるティム。幸せになれてよかったね、ティム。

子どもの出産、妹の事故、そして父の死…。
タイムトラベルをすることで変わってしまうこと、タイムトラベルしても変えられないこと。つらいお別れからは逃げることができない。

「父は幸せになれる秘密の方法を教えてくれた。一つは、皆するように一日一日をただ普通に生きる。でも、そこで二つ目は父のプラン。その毎日をもう一度。まったく同じように過ごしてみろと父は言った。最初の時は緊張や心配で世界がどんなにすばらしいかわからないけど、二回目はそれに気づくんだ」

じーんと心に染み込みました。
何気なく日々・一瞬を過ごしているけど、それらもかけがえのない貴重なものなんだ。と気が付くことができました。
そのうえで思うこと、

私たちはタイムトラベル能力を持っていない、ただの人間。
その中でできることは、毎日過ごす日々が二回目はないと思って、日々に感謝し、貴重さを実感しながら生きること。
そうすれば自然と自分の人生は幸せで尊いものになる。

そう深く思うことができました。
自分の人生は自分だけのもの。そして一度きりの人生。
どれだけ幸せに、そして満足するかは自分の気持ちや行動次第。
この作品に出会えて、自分の人生や何気なく過ごしている日々について、これでいいのかと考えることができ、自分のしたいことを楽しくやって後悔のない人生を送ろう!と強く思えることができました。

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