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【映画】2024年4〜6月に観て面白かったもの

7月になりました。
ことしも早いもので半分が過ぎ去りましたでございます。
というわけで、振り返ってみようと。

ただ、昨年は上半期・下半期と年2回で面白かった映画のことを書いたのだけど、ことしは4月にすでに振り返ってしまったので↓↓↓、それに合わせて四半期でいきたいと思います。

タイトルにあるように、4月~6月に観て面白かったもの。
※劇場公開作品だけではありません、配信の過去作品も含まれます。ご注意を。
順番は観た順です。


「私立探偵 濱マイク」シリーズ(日本)

監督・林海象さん、主演・永瀬正敏さんの3部作。
「我が人生最悪の時(1994)」「遥かな時代の階段を(1995)」「罠 THE TRAP(1996)」。

まあ面白かったというより、好きな作品群かな。
だって、探偵事務所が映画館の2階にあるんですよ。
ハードボイルドファンで映画ファンの自分にとっては、もう夢のような設定。

シリーズ通してキャスティングが秀逸。
自分は主人公の友人役だったウッチャンナンチャンの南原さんが良かった。
また映画出てくれないかな。
ウッチャンも。悪役やったら、イメージ裏切ってよさそう。

ゴジラ(初代) (1954年 日本)

いや、これは傑作ですね。
山崎貴監督の「ゴジラー1.0」の流れで観たのですが、ゴジラが日本の宝だってことを今更ながら知りました。
今年度の米アカデミー賞をとった「オッペンハイマー」のアンサーになってます。
しかもそれを70年前に制作しているのです。
すごすぎる。。。

戦争の加害性、被害性、その両方の視点がある。
そしてゴジラは核爆弾のメタファーであると同時に、ひとりひとりが合わせもつ暴力性(怒り)のメタファーでもある。
ゴジラは誰の心の中にもいるのです。
それをどう鎮めるか?その難題に気高く答えを出しています。

それを当時の人形撮影で表現した(人形表現だからこそ成しえた)クリエイターの方々の志の高さに感服。
なんて素敵な人たちなんだろう。
ゴジラは人形であって人形ではない。
トトロと同じですね。アニメであってアニメではない。
もともと心の中にいるものなのです。
心性であり霊性であり、忘れてはいけなものなのです。

最後まで行く(2014年 ※韓国版の方です)

最近日本でリメイクされましよね、そのオリジナルの韓国版の方です。
韓国映画らしいノワール・サスペンス。

韓国のノワール映画って、好きです。
近年の日本映画はお行儀がいいから、そのぶん韓国映画のワイルドさが際立ちます。
フィクションだし、エンタメだし、面白ければいいでしょ!って振り切れ具合が受けてるんだと思う。
満腹感(満足感)をきちっと与えてくれる。そりゃあヒットするわ。
ギラギラしてて、エネルギッシュ!

マッドマックス:フュリオサ(2024年 アメリカ)

前作の「~怒りのデス・ロード」に較べたら落ちる。
でも面白いことに変わりない。
なんといっても砂漠のカーチェイス。
あんなに心躍るカーチェイスって他の映画ではありません。
「ヤバい奴が変な道具を使って、乗り物に乗りながら襲ってくる」。
これを安心して楽しめるのは映画だけ!最高!

名もなく貧しく美しく(1961年 日本)

ろう者の夫婦が主人公の作品。モノクロ。
今から見ると差別表現もありますが、その当時では時代感覚の上をいっているのだと思います。
少し美化している感じが「ちょっと」とも思うけど、この映画の良点は何よりカット割りがいいこと。
カットにきちっと意図があるというか。
自分はエンタメとしてのバランスがいいと思います。

娯楽作品として障がい者の現状を知ってもらおうとする、その柔らかい告発を含む創作意図も、きちっとしていると思う。

EO(イーオー) (2022年 ポーランド・イタリア合作)

主人公がロバの映画です。
でもこれ、すごい映画です。動物が出てくる可愛い映画ではありません。
監督はイエジー・スコリモフスキさんという巨匠なのですが、巨匠だけあって、やることが常人離れしています。

この作品はロバを通じて人間性に光を当ててます。
サーカス団のロバが、サーカスが動物愛護団体の抗議により閉鎖され、流浪の旅に出ることを余儀なくされます。その先々で不条理な目に遭う。
途中から、これはロバの話なのか人間の話なのか、その境界が揺らいできます。
今世界で起きていることに誠実に向き合っている作品。
それをロバを主人公に描くのだから、やっぱり巨匠は違います。

桐島、部活やめるってよ(2012年 日本)

単体で感想文を書いていないのでここで突然出すのは心苦しいのだけど(次の記事で書こうと思っているのです)、6月末に観たのでここに入れておこうかと。
ま、いつ観たかなんて誰も彼も気にしてないのだけど、記録としての側面もあるので。

これ、十年前ぐらい一度観て今回二度目の鑑賞だったのですが、面白いですね。
一度目はその繰り返す構成に惹かれたのだけど、今回は登場人物たちのやるせない気持ちが沁みました。
加えて、ラストシーンが良かった。
こういう青春映画って、ラストシーン(着地点)がとっても大事だと思うのです。
映画が終わった感じがちゃんとありつつ、でも作品世界はこれからも続いてく感じがなきゃいけない。
今回観てラストシーンが見事だと思いました。作品世界とマッチしてる。

あと何といっても、キャスティングが豪華。
神木くん、橋本愛さん、松岡茉優さん、山本美月さん、東出さん、そして仲野太賀さん(この時の芸名は「太賀」)。
もう二度とこのキャスティングが実現することはないのではなかろうか。
この名前を見て「おっ!」と思われた方はぜひ。

以上、1シリーズ&6作品でした。
さてさて7~9月にはどんな作品と出会えるやら。
暑さでばてないといいのだけど、暑い時期こそ映画館やお家での映画鑑賞はオススメですよー。

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