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【映画感想文】アキ・カウリスマキ「コントラクト・キラー」「レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ」

見出し、かたかなが多いっすね。。。暗号みたい。
実際に暗号にしたら面白いかも。なんてね。

はい、フィンランドの映画監督、アキ・カウリスマキさんの作品を2本観ました。
感想を書いてみようと思います。

それにしても、なぜ今、アキ・カウリスマキなのか?
その理由としてはーー
①自分はアキさんのファン
②この記事を書いている現在、某有名サブスク「~~~~プライム」でアキさんの作品がたくさん無料(会員なら)で視聴できるから。
③この記事の最後にあります。気になる方は最後までどうぞ。
…たまにはこういう書き方もいいかなと。

コントラクト・キラー

1990年日本公開 フィンランド・スウェーデン
ロンドンの水道局で長年働いてきた、家族も恋人もいないアンリ。
突然、解雇され自殺を図るが失敗に終わる。翌朝、新聞で見つけたプロの殺し屋のボスに自分の殺害を依頼する。しかしアンリは、町で花売りの美少女マーガレットに一目惚れをする。気が変わり、殺し屋への依頼をキャンセルするが、すでに遅く、殺し屋から逃げることになる……。

Filmarksより

アキ作品にしては話の起伏がある。意外。。。
自分は今年「街のあかり」と「マッチ工場の少女」を観たのだけど、それらと比べると話が二転三転して、いわゆる映画っぽい作品です。
この頃はこういう作風だったのかなとフィルモグラフィを調べてみたのだけど、「マッチ工場の少女」と公開年は同じなので、たまたまなのかもしれない。

率直に言うと、自分はアキさんの作品に「お話としての面白さ」は求めてないので、個人的な評価は高くありません。
でもそういうのを抜きにすれば、アキ作品の中ではとっつきやすい作品かもしれない。
お話がちゃんと展開するし、ドキドキもするし、救いもある。(「マッチ工場の少女」は救いがなかった)

まあ変わらず、登場人物は不愛想でぶすっとしてるし、台詞は少ない。でも人間に対する愛おしさみたいなものは確実にある。
そういうところが好きです。
ブラック・ユーモア作品、人生にお疲れの方(自分もそうです)におすすめ。


レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ

1990年日本公開 フィンランド・スウェーデン
長く突き出たリーゼントの髪型、黒いサングラス、黒の上下のスーツ、そして黒のとんがりブーツ。まるでペンギンのような独特の格好がトレードマークの売れないバンド、レニングラード・カウボーイズ。
極寒のツンドラの地で活動していた彼らは、悪徳プロモーターにそそのかされ、アメリカへ旅立つことに。さらにメキシコへ向かうことになった彼らは、次第に新たな音楽を吸収し、人気バンドへ成長を遂げていく。

Filmarksより

はい、こちらは楽しい作品でした。
レニングラード・カウボーイズというバンドがツンドラからアメリカ(ニューヨーク)に渡り、そこからまたメキシコまで車で移動するロードムービー。

でもアキさんの作品なので、普通のロードムービーでは終わりません。
バンドは旅賃を稼ぐために途中途中の店で演奏するのだけど、その土地の流行りに合わせて音楽を変える。
最初はロシアの民族音楽みたいなのを演奏してるのだけど、アメリカに渡ってからはカントリーミュージックを演奏したり、ロック(ステッペンウルフの『ボーン・トゥ・ビー・ワイルド』)を演奏したりする。
で、最後にメキシコに着くとメキシカンな音楽をやる。
節操、まったくなし!!!

つまり「音楽のロードムービー」にもなっていて、二重のロードムービーになってるんですよね。そこが面白い。

まあお話はないので、音楽とバンドのビジュアルととぼけたユーモアを楽しむ作品です。
自分はこっちの方がアキさんの持ち味・真骨頂だと思うなあ。

両作とも総合評価 ☆☆☆+☆半分(☆5つが最高)

       ***

はい、ではそろそろの冒頭の③について、答えなければいけません。
なぜ今、アキ・カウリスマキなのか?

今日は曇天で気温が低め。暑かった今夏がようやく終わろうとしています。
ということは、そろそろ秋(アキ)の出番ですよね。。。
お後がよろしいようで。

うん、待てよ。「(500)日のサマー」のオチとかぶってるな。。。
今気づいたから、パクろうと思ったわけではないのだけど、ちぇ、自分しょぼいっすね。。。

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