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無責任ないいね

4月1日、ニュースやtwitter、友人のinstagramが、朝から何度も新年度が始まったことを知らせてくる。年下の友人たちは「初出社!」なんてスーツ姿の写真をストーリーに載せている。

春だ。新年度だ。

ニュースでは、新社会人のことが多く取り上げられているが、私の友人たちの多くは、社会人2年目、3年目を迎えた。コロナで思うように働けない中、ストレスを抱えながらホントに頑張っていると思う。尊敬している。何様だ、と思われるかもしれないが。

私は一年前、出社2日目の朝にして、眠気と疲労感から「これあと何十年続けんだろ…」と会社の最寄り駅で絶望したのを覚えている。笑
その日以来、私の父を見る目が変わった。ほとんど父とは父の仕事についての話をしたことはない。おそらく数年前の転職の際に、半年ぐらい仕事を休んだことがあるだけで、それまでは同じ会社で何十年も働き続けていただろう。凄いことだとその時に気づいた。伝えてはないが、それ以来、感謝と尊敬の念でいっぱいだ。私の友人たちもいずれそんな父親、母親になるのだろう。

今日は私の友人たちに向けて書こうと思う。

今のところ、「note読んでるよ」と言ってくれた友達は二人しかいない。うれし恥ずかしい。スキはしてくれない。なにかどエロい官能小説でも書いていてアカウントを知られたくないのだろうか。それなら納得だ。この際だから、このnoteを読んだ隠れ購読者は教えてほしい。笑


仕事を辞めてから1カ月半、十数人の友達に会った。大学時代の友人、元バイト先の友人、高校時代の友人たちとカフェに行ったり、飲みに行ったり。私は、仕事を辞めたことは、SNSやラインでは言わず、直接会った人にしか伝えていない。言いふらすようなことじゃないし、メッセージのやりとりで、「なんで?」とか聞かれると、説明がめんどくさい。だから、口でしか言っていない。

友人と集合して、少し世間話でもして、私から
「そういえば、仕事辞めちゃったわ。」と切り出す。

すると、「え……」と2秒固まり、驚いた表情を見せる友人。

そして、ニヤッとして「いいね!」と私は言われる。

すると私も「ありがとう。」と言い、ニヤッとする。

なにが、「いい」のだろう。一般的に考えたら、1年も経っていないのに仕事を辞めることは、全くもって「いい」ことではない。全くもって無責任だ、なんの根拠からそう言っているのだろう。みんながそうだったわけではないが、たいてい「まじかー笑」とか「驚いたー笑」とかいうリアクションで笑っている。

とてもうれしかった。

その無責任な「いいね」や軽さに救われている。気が楽になる。自分から仕事を辞めたものの、やはり少しは漠然とした不安を抱えて日々を過ごしている。そんな中、私が語る夢にも「いいね」と言ってくれる君たち。ありがとう。

もちろん、「あと1年ぐらい続ければいいのに」とか、「根性ないね」とか言ってくるやつはいなかった。そんな奴がいたらグーパンチしてやるが、、、


instagramの安い「いいね」なんかよりも、私がこの1カ月半でもらった「いいね」の方がよっぽど価値がある。今後、もし天変地異が起きて、私のinstagramのファッションコーデ投稿がバズり、フォロワーが10万人になって、大人気インフルエンサーになり、投稿する度に8万「いいね」もらえたとしても、私は君たちからの「いいね」を忘れない。忘れたくないから今回noteを書かせてもらっている。

もしも、君たちが困ったり、沈んだりしていたら、今度は私から無責任ないいねを送らせてもらう。そんなことを思う春の宵。



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