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競技におけるトレーニング

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ピーキング、テーパリングの負荷調整

ピーキングのための負荷モニタリング

重要な試合が近づくと、「ピーキング」や「テーパリング」と⾔って、試合に備えるための負荷調整やトレーニング内容変更が⾏われる。

ハイレベルな競技になると、僅かなタイム差が決定的な競技結果の差となるので、「ピーキング」や「テーパリング」は⾮常に重要になる。例えば東京オリンピックの⽔泳男⼦50mの⾦メダル獲得選⼿のタイムは21.07秒、銀メダル獲得選⼿のタイムは2

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負荷量、単調さ、自覚的疲労度

負荷量が分かれば、単調さも分かる

 先述したようにセッションRPEを負荷量として記録すると、週内や⽉内の負荷量の変動がどの程度であるか明確になる。例えばプログラムAでは⽕曜⽇のトレーニングによる負荷量が1,000、⽊曜⽇も1,000、⼟曜⽇も1,000だったとすると、負荷の変動はゼロ、週内の平均負荷は標準偏差なしの1,000だ。やる内容はともかくとして負荷としては⾮常に単調なものになる。

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競技トレーニングにおける負荷管理

トレーニング指導者と負荷マネージャー

一般的にストレングスコーチは「パフォーマンスを向上させるためのトレーニング種目をたくさん知っている人」のように思われやすいが、1年間のほとんどをゲームシーズンとして過ごすようなプロチームでは、どちらかと言うと「いかにパフォーマンスを維持しつつ傷害発生可能性を低減させるか」が仕事の焦点になる。

一方で年間試合数が少ない大学などのカテゴリーでは傷害予防よりも

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