【レポート #41】愛知県・北名古屋市長選挙レポート(2022 4.17)
長野県南部の「伊那谷」に住んでいる私から見れば名古屋市の隣に位置する自治体なら、さして問題点なんて無いだろうという勝手な想いを抱いていましたが調べてみると “平成の大合併” で誕生した自治体が抱える問題に都会も田舎も関係が無いと分かりましたし実際に現場に立つと、コレはコレで大変だろうなぁと感じた次第です。
合併以来君臨していた初代市長が引退を決断。 その後継を決める一騎打ちの選挙を、レポートします。
◆概要
面積:18.37㎢(愛知県 第44/54位) 名古屋市の北側に位置し、名古屋市、一宮市、小牧市、岩倉市、清須市、西春日井郡豊山町と隣接する
人口:85,953人 ※2022年4月1日現在 愛知県で20位台前半の人口を抱える自治体で、名古屋駅まで名鉄犬山戦で10分というアクセスの良さから、名古屋市のベッドタウンとして近年人口増が続いている
2006年3月20日、旧西春町と旧師勝町が合併し誕生
写真の西庁舎は旧西春庁舎で、別の場所に建つ東庁舎は旧師勝庁舎。 合併以来分庁方式を取り本庁は存在しない
◆立候補者
太田 考則(おおた たかのり)候補
太田候補は名城大学卒業後、保険会社勤務を経て1999年に西春町議に初当選。 2期務めたのち2006年1月に西春町長に当選。 しかし4月に北名古屋市となるため最後の西春町長(期間2か月弱)となり、合併後は市議を2期務め2018年に市長選に立候補するも落選。 今回2度目の挑戦で市長の座を狙います。
日置 英治(ひおき えいじ)候補
日置候補は大同工業大学卒業後、西春町役場に入庁。 北名古屋市合併後も役所に勤務し建設部長等の役職を経て2014年に副市長就任、昨年12月まで務め上げ、今回市長の座を狙います。
◆POINT
①新市誕生時から4期務めた現職が引退
2006年の北名古屋市誕生に伴う初代市長を選ぶ選挙で当選した旧師勝町長の長瀬 保(ながせ たもつ)氏。 以降4期北名古屋市長を務めましたが80歳の高齢と「コロナ禍で市民生活に大きな変化が起こるなか、新しい感性や考え方が求められる。エネルギッシュな若い人にバトンタッチしたい」(毎日新聞より)との理由で今季限りでの引退を表明、旧師勝町長時代から7期27年続いた首長としてのキャリアにピリオドを打ちました。 今回の選挙は北名古屋市誕生から16年で2代目の市長を選ぶ選挙となります。
②両候補の「党派性」
太田候補は西春町議時代の2002年に自民党愛知県連の青年部長に、北名古屋市議時代の2014年に同青年局次長に就任しており「自民党公認」といってもいい候補で、選挙事務所には自民党議員からの為書きが多く貼られていました。 ただ自民党は太田候補一本で推しているワケでもなさそうで、日置候補の選挙事務所にも自民議員からの為書きが貼られており、党としてはどちらが勝っても対応できる態勢を取っているようです。 なお、日置候補の事務所には他政党からの為書きも届いていました。 詳しくは後程・・・
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