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美濃加茂市長 藤井浩人氏の「不敗神話」を検証してみる


 9/2の記事で書いた通り、秋田県大館市長選27歳の元市議が現職の後継候補で自民がガッツリ応援していた元市議を破り初当選し、最年少市長爆誕したのですが、当選した候補を応援するため、告示日にわざわざ岐阜県から大館市に駆けつけて応援演説したのが、

美濃加茂市長藤井浩人氏。 最近、彼が応援した候補が当選しまくっており、しかも大館市長選も然りですが、当初は必ずしも優勢と見られていない候補がフタを開けたら当選しているため、現在、藤井氏には一種の「不敗神話」が宿っています。

 不敗神話そのものも興味が有りますが、最近活発になっている藤井氏の動きが今後何らかの大きな形になるような気がしてならないので、この機会に検証してみるコトにしました。




◎経歴①

美濃加茂市役所HP より引用)
  • 1984年7月25日生まれ 岐阜県出身

  • 名古屋工業大学卒~同大学大学院中退

  • 学習塾塾長を経て、2010年に26歳美濃加茂市議初当選

  • 2013年 現職が病気療養のために辞職したコトに伴い行われた市長選初当選 当選翌日に自民党入党

  • 2014年6月24日 事前収賄等の容疑で逮捕 自民県連は除名処分を下す

  • 同年7月15日 名古屋地検が藤井氏を起訴 

  • 同年8月19日 美濃加茂市議会が市長の問責決議を賛成多数で可決

  • 同年8月25日 名古屋拘置所から保釈(担当弁護士は郷原信郎氏)。 

  • 2015年3月5日 名古屋地裁が藤井氏に無罪判決。 名古屋地検は控訴

  • 2016年11月28日 名古屋高裁が一審を破棄懲役1年6か月執行猶予3年、追徴金30万円の有罪判決。 藤井氏は上告

  • 同年12月19日 市長を辞職出直し選挙にうって出る

  • 2017年1月29日 出直し市長選で当選

  • 同年5月14日 本来の任期が満了したため行われた市長選で3選

  • 同年12月13日 最高裁が上告を棄却 有罪が確定

  • 同年12月14日 市長を辞職

  • 2018年1月28日 後継指名した元副市長が美濃加茂市長選に当選

  • 同年6月 自民党の金子俊平衆院議員の私設秘書に

  • 2020年4月 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科付属メディアデザイン研究所の客員教授に就任

  • 2020年12月26日 執行猶予が満了

  • 2021年11月30日 名古屋高裁に再審請求

  • 2022年1月23日 美濃加茂市長選に立候補。 自民が支持する現職を下し再選

  • 2023年2月1日 名古屋高裁が再審請求を棄却 藤井氏が異議申し立て

  • 2023年12月23日 名古屋高裁が異議を認めない決定をする


 このように40歳にして波乱万丈すぎる人生を送っていますが、それに目が行って見落としそうになるコトは、彼が元々自民党に所属していたコト。 2022年に返り咲いた時に仲違いしましたが、かといって非自民になったワケでもなく、市長を辞したアトに一時、自民党衆院議員の私設秘書を務めていた点を見ても自民との縁は切れていないようなので、そこは気をつけたいトコロです。


◎経歴②

 上記が表立った経歴ですが、裏の・・・ とまでは言いませんが、HPWikipediaに書いていない藤井氏の経歴が二つ有ります。 ひとつは、

 現参政党独裁者代表の神谷宗幣参院議員が吹田市議時代の2010年に立ち上げた政治団体「龍馬プロジェクト」に所属しているコト。

龍馬プロジェクトHP より引用)

「首長会」という括りで名を連ねています。 ちなみに同団体の「国会議員参与」には、

(龍馬プロジェクトHP より引用)

神谷氏と自民党の大岡敏孝衆院議員と、“あの” 杉田水脈衆院議員が就いているコトを見ていただければ同団体の思想はお察しいただけるかと。 そーいう団体に所属しているのが、藤井氏です。

 そしてもうひとつ。 彼は「林英臣政経塾」の7期生だというコト。 ・・・と言われても、その「林英臣」って誰やねん? って思われる方も多いと思います。 私も最近知ったのですが、林氏は松下政経塾の一期生で、その後、自身の政経塾を立ち上げたようで、その理念を見ますれば、

林英臣.com より引用)

だそうです。 ちゃんと読まなくても並んでいる漢字をいくつかピックアップいただければ御理解いただけるかと。
 そして同塾が開いている「国会綜學勉強会」「世話人」として名を連ねている国会議員が、

・宮下一郎氏 ・國場幸之助氏
・足立康史氏 ・井出庸生氏 
・杉田水脈氏 ・源馬謙太郎氏

です。 この顔ぶれを見ていただいても同塾が何たるかを理解できるというもの。 そんな政経塾の7期生として学んだのが、藤井氏です。

林英臣.com 塾長日記 2017年5月17日 より引用)

 そんな経歴を持つ彼が、現在全国各地の首長選で候補を応援しているという流れは、注視しておいた方がイイと思うのです。


◎戦績

 では、藤井氏が応援に入った選挙の結果はどうなっているのか。 彼が市長に返り咲いた2022年1月から現在までのtwitter-Xを見て、拾い上げてみました。

(クリックやタップで拡大してご覧ください)

 2022年は未だ新型コロナに注意していた頃なので応援は少なめ。 動きが出てきたのは昨年の統一地方選からで、私調べですが「14戦12勝2敗」となっており、しかも2敗のうちのひとつは東京都知事選で “選挙屋” こと石丸伸二氏を応援したもの。 石丸氏が2位に入る健闘を見せ、その後に良くも悪くも(悪くも悪くも)大ブレイクした点を見れば「負け」とは言い切れません。 如何に藤井氏が候補者を見る “選球眼” が良いかがお分かりいただけると思います。

 藤井氏の応援が効いたと思われるのが表でい「」をつけている選挙。 

・芦屋市長選は(当時)全国最年少市長が誕生
・多治見市長選は非自民候補を応援し当選
・岐南町長選は「99のセクハラ」で前町長が辞職した選挙で、議会の全員や自民国会議員が推す元総務部長を相手に、元町議長の女性を応援し当選
・小浜市長選は地域政党「ふくいの党」所属の市議を推し、5選を目指し自民がガッツリ推していた現職を破り当選し、全国に衝撃が走る
・印西市長選は元市議や元県議が立候補する中、唯一議員経験が無い候補を推し、当選
・大館市長選は(現在)全国最年少市長が誕生

 このように、結果に驚いた選挙を調べてみると、藤井市長が当選候補の応援に入っていたというケースが何度も起きています。
 そして表の日付を見ると、明らかに今年に入ってから明らかに頻度が増しています。 石丸氏との交流が現在も続いているコトも合わせて、今後何かしらの動きが有ってもおかしくない、と私は思うのです。


 現在、私が選挙結果を表にまとめているのは、

①参政党
②日本維新の会
③小西彦治

ですが、4つめとして「藤井浩人」も加えました。 この表がもしかしたらいつか「点」から「線」になるかもしれないので、チェックしていきます。 応援しているのを見つけた際はココで大々的に「藤井アラート」を鳴らしますので、その選挙は注目していただきたく存じます。



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