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砂谷牧場 レポート 〜美味しさの秘密 編〜

台風一過の朝ということもあり、空も空気もとても澄んでいて気持ちいい朝。私たちは、楽しみすぎて、約束の30分早い7時に到着しました。

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↑ちょっと肌寒いくらいの、秋を感じる空気に朝日が登って気持ちよかった〜。30分みんなでボケーっとしてる間に、日焼けしちゃいました笑


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↑ジャラートやソフトクリームが大人気の久保アグリファーム。休日には、家族連れで長〜い行列ができるほど。素材がいいんだもん、美味しいわけだ!しかも。牧場と、工場がこんなにも近くにあるショップって最高に贅沢!


MOUNT COFFEEスタッフ 新田さんが「久保ちゃんとこに行きたい!」と言ったことがきっかけで訪ねることになった久保アグリファーム。砂谷牛乳を作っている久保ファミリーが営む牧場です。牛舎や牧草地はもちろん、ジェラートショップFALOや、チーズやヨーグルトなどを購入できるFARM SHOPも大人気の気持ちいい場所。今回は、新田さんの鼻がきいたのか、久保さんが新たな構想に向けて動き出しているとの噂を聞きつけて、久保宏輔さんを訪ねたのでした。

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7時30分。久保宏輔さんと合流してまず通されたのは工場横にある会議室。大きなパソコンのデスクトップを囲み席につくと、宏輔さん、早速、瓶に入ったミルクコーヒーと、人気のなな子さんヨーグルト、なな子さん飲むヨーグルトをサササッと出してくださいました。(思えば、事前取材に伺った日も、ジェラートやカフェオレを、サササッとおもてなししてくれたのでした涙 素敵すぎるー嬉しすぎるー涙)

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↑この瓶、懐かしい〜。我が家も子どものときからサゴタニ牛乳の宅配してました!ミルクコーヒーはなかなか買ってもらえなくて、時々ご褒美なタイミングで買ってもらっていました。この、下の"名言”がいいんですよね〜

私たち、嬉しくてゴクゴク、モグモグしていると、久保さんがおもむろにホワイトボードを出してお話を始めてくださいました。(会議室ってことや、大きいデスクトップにいちいち感動しているMOUNTメンバーでした笑)

サゴタニ牛乳といえば、パスチャライズド牛乳!

まずは、やっぱり、サゴタニ牛乳の美味しさの秘密を学びます。私も子どもの頃から飲んでいたけれど、子どもの時は「瓶だから美味しいのかな〜。」「玄関前の箱に届くから特別なのかな〜。」とぼんやり思っていた程度。でも大人になって、「低温殺菌牛乳」という言葉を知り、それが、大抵美味しい牛乳には書いてあることに気づきました。(旅先では、地元の低音殺菌牛乳を探して飲んだりした。)そう。我らが広島のサゴタニ牛乳も、まさにこの「低温殺菌牛乳」を作っている自慢の牛乳屋さんなのです!

スーパーなどで一般的に売られている牛乳の多くは、「超高温瞬間殺菌法」という方法で作られていて、これだとたくさん作れるし、安価に提供できるし、賞味期限も長いというメリットがある。(どこの県に行っても手に取ることのできる牛乳は、長距離運輸も可能だからこそ、全国に出荷できているわけです)でも、瞬間的に殺菌できるのはいいけれど、超高温すぎて腸で活躍してくれる善玉菌を殺してしまったり、たんぱく質の形が変わってお腹ゴロゴロしてしまったりするらしい。そして一番わかりやすいのは味。たんぱく質が焦げることが原因で、牛乳臭く感じたり、口にネバっとした感じが残ったりする。

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「飲み比べてみましょう」と久保さんが出してくださったのは、2種類の牛乳。両方ともパスチャライズド牛乳なんだけど、殺菌する温度と時間が違う。一つは「久保正彦の低温殺菌牛乳」という商品。(←正彦さんとは、砂谷牛乳の社長さんであり、宏輔さんのお父さま。シャイでダンディで素敵なお父さまです。)これは、65℃で30分間殺菌したパスチャライズド牛乳。もう一つは、スタンダードの砂谷牛乳でこちらは85℃で20分殺菌したもの。(←こちらは高温保持殺菌法と言われる。)

一口チビっと飲んでみて、美味しくて思わず一気にグビっと飲みほす。どちらも美味しい。(おかわりしたい気分笑)違いは、、、うーん。低温殺菌の方がほんの少し、後口がさっぱりしているような・・・。すると、「人によっても違うし、その日のコンディションによっても違うんですよ」と久保さん。さらには、「牛乳の味も、毎日違うんです」と続ける。「同じ殺菌法で作っていても、やっぱり季節や環境の変化で生乳の味は微妙に変わるんです。だから毎日飲んで確認しています。」

私の、パスチャライズド牛乳の印象は、「濃厚で、甘いんだけど、後口がスッキリしてるな」なんですが、低温で長時間かけて作るからこそ、(先ほどの超高温瞬間殺菌に比べて)牛乳の栄養である善玉菌が損なわれなかったり、栄養をきちんと摂ることができたり、何より「美味しい!!!!」と感じる生乳本来の風味を残せている。でも、長時間かけるからたくさんは作れないし、県外の遠い場所への出荷が難しかったり、消費期限が短ったりするのだ。そして、一番大切なのは、「牛から絞るお乳の質が良くなくちゃこの低温殺菌はできない」ということなのです。

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↑宏輔さんのお話は、熱く、分かりやすく、優しく、愛情たっぷり。楽しい授業を聴く生徒の気分で久しぶりに集中できた〜!地元の小学生が見学に来ることも多いようで、いつも丁寧に説明されているそうです。

サゴタニ牛乳自慢のパスチャライズド牛乳を作るためには、良質なお乳であることは必須条件。そのためには、1頭1頭の牛の健康を細かく管理すること、そして、牛の食事となるいい草づくりがとっても重要になり、そのためにはいい土を耕すことが大切な仕事となるのです。

いかに、いい草を、そしていい土を作り続けることが重要で、大変なことか。このあと私たちは、牧場を歩きながら、実際に牧草地を見ながらお話を伺いました。 

>>>>「いい乳は、いい土から」詳しくは、RADIO YAMABONで⚡️

そしてそして!良質な生乳を商品化していくためには、検査や温度管理、衛生管理も欠かせません!!私たちが驚いた一つがこの、徹底した検査でした。工程のたびに行われる検査、検査、また検査。その都度設定された厳しい基準、それを継続し続けるチームワークやシステムづくり。お客さんに美味しい牛乳を届けたい!との強い思いがあるからこそ、生産者、従業員の皆さんが強い気持ちで携わっておられることを、現場を見させていただき肌で感じたのでした。

次回は、そんな工場の現場と、乳しぼり体験の様子をレポートしたいと思います!お楽しみに!   (文:イワタケカオリ)

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