![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/92779976/rectangle_large_type_2_1d0d5dea4573b03bf04715221c94fc1c.png?width=800)
ミドリのハナシ ~オリーブ~
前回の続き、というか、名前の挙がっていたオリーブたちのハナシ。
スマホに『植物さん』なるメモがある。
これまで出会った植物たちがここに刻まれ、お別れしたら線を引いたり、増えてしまったら分岐させたりして、なかなかのスクロール数になっている。
そしてなぜかわからないけど、「さん」付けになっている。
そんなリストの最上部を見ると、
オリーブ 2018頃?
・コロネイキ
・チプレッシーノ
・ネバティロブランコ
・ミッション
と書かれている。
もしかしたら、もっと前からいるのかもしれないので「?」付きになっている。
どうしてこんなに種類があるのかというと、オリーブの実を見たかったから。はて、何のことやら、となりそうだが。
実はオリーブは自家受粉しない。
種類によっては1本で結実するものもあるらしいが、基本的には異なる種類のオリーブが2本ないと実が成らないのだ。
「なんだか人間みたいだ」
と当時思った記憶がある。
種の保存に基づく生殖機能に限らず、もう少し広範に考えていて、それは今も変わらない。
結実すること、つまり、
形になること
立ち現れること
何かが生まれること。
それは単一では成り立たない。
対(つい)が必要なんだ、とオリーブは言っているように感じられた。
それは人かもしれないし、
誰かの思考や想いかもしれないし、
一つだけでは見逃されていた些細な事象かもしれない。
似てるけど違うものが出会って、
初めて結実する。
そんなオリーブたち。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/92012677/picture_pc_a77244a23f85edfb817fd1d51185b6ba.jpg?width=800)
ただし、悲しいかな、結実させたのはこれが最初で最後。
御覧の通り、鉢植えで苗木のオリーブなのでひょろひょろ。
結実してもあの写真以上に大きく成長させる力はない。
しかも実に栄養を持っていかれるので、結実させるだけ成長を遅くさせてしまってどうにもならない。
なのでウチでは、剪定をバチバチに行いつつ、蕾ができるゴールデンウィークくらいになると、実はおろか、花さえ咲かせないように全部取り去ってしまう。
全くひどい話である。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/92780034/picture_pc_dd5e4f277c4031c0e25b8899b138ff8d.jpg?width=800)
切口から病気が入らないように、お薬も塗布する
でもほら、上の写真より幹が太くなったでしょ?
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/92780386/picture_pc_80e0eda1ef7e3008084d69dbd5930780.png?width=800)
自分でやっておいてなんだが、
いくらなんでもやりすぎだと思う
いつか彼らが実をつけられるくらい力がつくように、今はすこーし我慢してもらおうと思う。
あれだけ偉そうに結実の話をしておいて、実(身)も蓋もないことこの上ないね。
【あとがき】
今年の猛夏の影響か、2本のオリーブさんが突如葉っぱを落として丸裸に…来春での復活を期待しつつも、もうダメなのではという悲しみも…こんなとこまで2人でいかなくてもいいのよ?
サポートのご検討、痛み入ります。そのお気持ちだけでも、とても嬉しいです。