島村嬉唄ちゃんに思いを馳せる話

今日一日、
自分は一体何を考えていただろうかと
胸に手を当ててよく考えてみたが、
どう考えても島村嬉唄ちゃんのことを
考えていた。

島村嬉唄ちゃん（以下うたちゃん）が
ハロプロに加入し
カントリーガールズとして活動したのは
半年にも満たない短い期間であった。
うたちゃんがデビューするやいなや、
私たちはたちまち彼女に熱狂した。
不確かではあるが、
外国の血を引いているとあって
透き通るような色白の肌に
オリーブグリーンがかった瞳、
栗色の髪が印象的であった。
ヲタク達のあまりのフィーバーぶりに、
うたちゃんのそれに影響され
前髪をパッツンに切るハロメンもいた。

２０１５年冬のハロコンだったか
ひなフェスにて初披露された
「愛おしくってごめんね」、
イントロのセリフを言い切るより早く
照れ笑いが堪えきれず
顔を背けるうたちゃんを目撃した我々は、
さながら硫黄島での死闘を制した
米海兵隊のごとく、
これでハロプロも５００年は安泰だろうと
予感させられたものだ。

そんなうたちゃんが、
あっけなく我々の前から姿を消し
６年もの月日が流れた。
彼女は今や
無名なアイドルグループの一員として
芸能活動を再開している。
キャパ７００人の箱でパフォーマンスをし、
もはやセンターですらなく、
栗色の髪は流行りの色に染められ、
カラコンを装着したうたちゃんの姿に
色々と複雑な思いが
去来するところではあるが、
今後の動向を密やかに
見守っていきたいと思う。