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読み聞かせした本(22)『おめん』2023年9月

小学校の図書館司書をしています。
図書の時間に読み聞かせをした本や紹介した本について書いています。

読んだ本『おめん』 夢枕獏 作  辻川奈美 絵  東雅夫 編  岩崎書店

こんな特設サイトもあった。

選んだ理由

・子どもたちは怖い本が好きで、いつも「怖い本なーい?」と聞かれる。入っているLINEのオープンチャットでこの本を知り、読んでみようと思った。
・「怪談えほん」シリーズの『いるのいないの』は読んだことがあった。他は読んでいなかったため、市の図書館からお借りした。

子どもの反応

・カウンターに置いてあるのを見て「知ってる!」「読んだことある」という子もいた。
・お母さんがこのシリーズが好きで図書館で一緒に借りたという子もいた。
・表紙の絵がきれいで、普通の絵本と思っている子もたくさんいた。

読み聞かせた感想

・「怖かった?」と聞くと、強がって「全然!」という子がいた。(かわいい)「怖かった〜」と正直に言う子もいた。
・『怪談えほん』シリーズを特集コーナーに置いておくと、すぐに借り手がついた。
・意味がわかるとさらに怖い。文章だけでなく、絵も相まって怖さが倍増する。私は最後のページがいろいろ考えさせられて一番怖かった。

気づき

・子どももだけど大人の方がゾワッとくるかも。子どもはまだ他者と自分を比較したり、本気で妬んだり、という体験が少ない。大人の方が自分の黒い部分に心当たりがあるので、ゾワッとする。
・いつもより小さめの声でいつもより淡々と読んだ。ページをめくるごとに集中して、シーンと聞いているのがわかった。
・怖い本は全て書かれているから怖いわけでなくて、書かれていない部分を想像するから怖い。想像力を育てるのにも向いていると思った。

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