詩 コスモス
コスモスが咲いていた
薄紅色 薄紫 白と明るい色をしている
コスモスが咲き 花の中に入ると人に笑顔があふれてくる
天香具山を 耳成山を 畝傍山を背にした調和したコスモスの優しき色
あきることなく眺めるひととき幸せになる愛情も感じさせ
数々の歌に詠まれた失せた大和の歴史をも教えてくれている
藤原京跡のコスモスは、この地に僅か16年で廃都となった日本最大の古代都市の面影も移り変わらず伝えてくれている
壬申の乱も大化の改新も古代国家の成立の地も
コスモスは倒されても伏しても決して負けないしっかり花を咲かせてくれる
自然が生んだ美しさ
野生の飾らない美しさ
優美に 純潔の 乙女の美しさ
切ない恋心をコスモスは語る
命ある限り逞しく美しくコスモスの花がすきだ
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