モッティ(mottttty)/本を読むのも仕事です

本と旅と木々の緑が好きです。日々のあれこれを綴ります。 2022年に22年勤めた公立中…

モッティ(mottttty)/本を読むのも仕事です

本と旅と木々の緑が好きです。日々のあれこれを綴ります。 2022年に22年勤めた公立中学校の国語科の教員から、 小学校の図書館司書に転職しました。

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読み聞かせした本(53)『ぴっかぴかすいぞくかん』2024年9月

小学校の図書館司書をしています。 図書の時間に読み聞かせをした本や紹介した本について書いています。 『ぴっかぴか すいぞくかん』 文・構成 なかのひろみ 写真  ひさかたチャイルド 選んだ理由 ・『どうぶつ園のじゅうい』を学習した後に、『この本、読もう』のコーナーがありそこで紹介されていたから。 ・どうぶつのお医者さんの話を読もうかとも思ったが、貸し出し中だった。 子どもの反応 ・反射して見えないかもしれないと思ったので、「見えにくかった人は読み聞かせの後、カウンダ

    • 読書の記録(57)『翼の翼』朝比奈あすか 光文社

      手にしたきっかけ 市内の学校図書館司書が集まる研修会で他校の司書さんが取り上げられていて気になった。昨年、長男の高校進学の時にやきもきしたことも思い出した。本の帯に「なぜ我が子のことになると、こんないも苦しいの?」とある。確かに教員をしていたときに他所の子のことは客観的に見られていた。いざ我が子のこととなると、いろいろ不安になったなあと思い出した。 心に残ったところ 私の中ではこの本はイヤミスの部類かな?後味がすっきりしないというか、ざわざわすると言うか…。noteに残

      • 読書の記録(56)『私たちの世代は』瀬尾まいこ 文藝春秋

        手にしたきっかけ 新刊が出るたび読んでいる瀬尾まいこさん。中学校の教員をされていたこともあり、勝手に親近感を抱いて、ずっと読んできた。 『私たちの世代は』で書かれているような、突然一斉休校になって、卒業式もぶっつけ本番みたいな感じになって、そのあとの入学式や分散登校など、わけがわからないまま大きな渦に巻き込まれたような感じは今でもよく覚えている。 心に残ったところ 『私たちの世代は』は待ってました!という感じの瀬尾ワールドのお話。学校が出てくるところ、子どもたちそれぞれ

        • 読み聞かせした本(52)『うまれたよ!ヤゴ』2024年9月

          小学校の図書館司書をしています。 図書の時間に読み聞かせをした本や紹介した本について書いています。 『うまれたよ!ヤゴ』 中瀬潤 写真  小杉みのり 構成・文  岩崎書店 選んだ理由 ・『やくそく』を学習するのに合わせて、姿を変える昆虫のお話を…というリクエストが担任の先生からあった。過去にチョウは読んだことがあった。↓ ・チョウ以外で何か…と考えて、最近よく見かけるトンボはどうだろうと思った。 ・学校のプールが老朽化により使えなくなり、プールを清掃する機会がなくなた

        読み聞かせした本(53)『ぴっかぴかすいぞくかん』2024年9月

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        • 読み聞かせした本
          52本
        • 読書の記録
          57本
        • LINE片づけ
          13本
        • いわた書店 一万円選書
          9本

        記事

          読書の記録(55)『本を守ろうとする猫の話』夏川草介

          手にしたきっかけ 図書館によく来る6年生がいる。その子は、学校の図書館にない本を市の図書館から取り寄せてほしいとリクエストをする。そのリクエストの中の1冊がこの『本を守ろうとする猫の話』だった。数日して、本が届いたので「本、来たよ~」と声を掛けると「こないだ、本屋さんにつれていってもらったもらったとき、文庫本で買ってん。でも、本当はこの大きい方が好きやねん」とのことだった。「わかる~。単行本だとカバーを取ったときの装丁とかも、いいのよね~」と盛り上がった。 この本は借りて

          読書の記録(55)『本を守ろうとする猫の話』夏川草介

          読み聞かせした本(51)『ねえさんといもうと』2024年9月

          小学校の図書館司書をしています。 図書の時間に読み聞かせをした本や紹介した本について書いています。 『ねえさんといもうと』 シャーロット・ゾロトワ文 酒井駒子絵・訳 あすなろ書房 選んだ理由 ・しんみり聞いてくれそうだと思ったから。 ・姉の心情や妹の心情に寄りそえると思ったから。 ・酒井駒子さんの絵が素敵。2人の距離感や空気感、草原のくすぐったい感じも伝わってくるから。 子どもの反応 ・「おうちを でて、おにわを でて、みちを、どんどん あるいていって…」のところで

          読み聞かせした本(51)『ねえさんといもうと』2024年9月

          読書の記録(54)『青ノ果テ 花巻農芸高校地学部の夏』伊与原新

          手にしたきっかけ 今年の青少年読書感想文全国コンクールの課題図書でもある『宙わたる教室』を読んで先に読んで伊与原新さんを知った。理系に疎い私も置いてけぼりにされない感じ。お話の展開に引き込まれてぐんぐん読んだ。 他校の司書さんが以前に「『宙わたる教室』いいですよ」と薦めてくれていた。「夏休み中に読みました!面白かったです!」と報告したら、「『青ノ果テ』もいいですよ」とさらに伊与原新さんの本を薦めてくれた。 ちょうど6年生の先生から宮沢賢治の作品について紹介してほしいと言

          読書の記録(54)『青ノ果テ 花巻農芸高校地学部の夏』伊与原新

          読書の記録(53)『光の粒が舞いあがる』蒼沼洋人 PHP研究所

          手にしたきっかけ 高学年向けの本を探していてPHPの『カラフルノベル』というシリーズを知った。スポーツものはないかな~と見ていたら、題名と表紙のイラストに一目惚れ。一般的なスポーツではないかもしれないけれど、ボクシング!面白そう!と思って読んでみた。 心に残ったところ プロローグからぐっと引き込まれた。ぐいぐい読んだ。まるで自分がボクシングジムで練習風景を見ているかのように、心愛がぐっと心を掴まれたのがわかる気がした。 Chapter1 透明な壁の向こうがわ で、登場

          読書の記録(53)『光の粒が舞いあがる』蒼沼洋人 PHP研究所

          読書の記録(52)『プラナリア』山本文緒 文藝春秋

          手にしたきっかけ 先日『アカペラ』を読んだ。『プラナリア』は以前に読んだと思っていた。『プラナリア』ってどんな話だったけ?と思ったら、全く思い出せない。読んだのに忘れているのか、読んだ気になって読んでなかったのか気になりだした。 心に残ったところ 『プラナリア』『ネイキッド』『どこかではないここ』『囚われ人のジレンマ』『あいあるあした』の5つの短編からなる。『アカペラ』や『自転しながら公転する』よりは、より普通の人の生活が描かれている感じがした。 山本文緒さんの本を読

          読書の記録(52)『プラナリア』山本文緒 文藝春秋

          読書の記録(51)『野原できみとピクニック』濱野京子 偕成社

          手にしたきっかけ 高学年向けの、恋愛に関する本を探していて見つけた。YA向けのコーナーにあった本だし、装丁も子どもが好きそうな感じ。本文の字の詰まりぐあいもほどよい感じ。ふりがなも適宜ある。偕成社のHPを見ると「中学生から」とあったので、高学年でも読めるかなと思って読んでみた。 心に残ったところ 格差社会って何だろう?と思って読み始めた。公立の場合、中学校までは裕福は家の子も、そうでない家の子も、同じ学区なら同じ学校に通う。多様性というか、いろいろな人がいる中で影響を与

          読書の記録(51)『野原できみとピクニック』濱野京子 偕成社

          読書の記録(50)『アカペラ』山本文緒 新潮社

          手にしたきっかけ なんとなく、山本文緒さんの作品が読みたくなった。図書館で借りて私が読んだのは上の水色の表紙のもの。水色にポットの絵が描かれているもの。 noteに感想を書こうとしてAmazonのリンクを張ろうとしたら、文庫本があることを知った。文庫本の表紙の画像に目が釘付けになった。 『成瀬は天下を取りにいく』の人の絵だ!調べたら、ざしきわらしという人だった。女の子の目線というか目力が印象的。 この子はたまこ?!私が想像していたのはもうちょっとほんわかした感じだった

          読書の記録(50)『アカペラ』山本文緒 新潮社

          読書の記録(49)『金色の羽でとべ』高田由紀子 

          手にしたきっかけ 高学年向けのスポーツに関する本を探していて、他校の司書さんが薦めてくれた本。『スイマー』と同じく、佐渡島が舞台。 心に残ったところ 2024パリオリンピックの男子バレー準々決勝、日本VSイタリアの試合を見た。その直後に読んだからか、ものすごくおもしろかった。 私自身、バレーボールは小学校の体育や休み時間にやって、楽しかった思いがある。中学校に入ったら、バレー部に入りたいと思って仮入部に参加した。ネット際で跳ぶ練習をしたときに、まったく届かなくて、あ、

          読書の記録(49)『金色の羽でとべ』高田由紀子 

          読書の記録(48)『キャプテンマークと銭湯と』佐藤いつ子 

          手にしたきっかけ 高学年向けのスポーツに関する本を探していて見つけた。YA向けならいくつか思いついたが、5・6年生でも読めるようなほどよい分量で、使われている言葉が難しすぎないもの、となるとぴったりな本がない。スポーツの躍動感や緊迫したシーンもあってほしいし、仲間とぶつかったり協力したりしてほしいし、最終的には成長してほしい…となると、なかなかありそうでない。いろいろな言葉を入れて検索をしていて、この本にたどりついた。 心に残ったところ 先日読んだ『透明なルール』を書い

          読書の記録(48)『キャプテンマークと銭湯と』佐藤いつ子 

          読書の記録(47)『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』石田勝紀 

          手にしたきっかけ voicyで石田勝紀さんを知った。「シングルタスク型」「マルチタスク型」というのを知り興味がわいた。 心に残ったところ 私がvoicyを聞いていて、もうちょっと詳しく知りたいと思ったことは、第3章 悩めるママたちの相談室 のQ2にあった。 「言っても言わなくても勉強しないんです」というQに対して、Aは「お子さんのタイプを見極めて、対応してみてください。」だった。「子どもにふたつのタイプがある」という前提があるらしい。 ここを読んで、あ~やっぱり、と

          読書の記録(47)『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』石田勝紀 

          読書の記録(46)『ブロックでなんでもつくる!ビルダーの頭の中』 三井淳平 偕成社 

          手にしたきっかけ 今年度、勤務校の図書館に毎日小学生新聞を置いている。2024年5月1日にビルダーの記事があった。どうやってあんな作品を作るんだろう?と前から思っていたので読みたいと思った。 心に残ったところ 巻頭のカラーの作品のページから引き込まれてワクワクする。大きな作品が次から次へ出てくる。あれも、これも、何かで見たことがある気がする。 この本には作品のメイキング映像のQRコードが載せられている。本を読んでから映像を見て、作品を改めてみると、さらに感動が深まる。

          読書の記録(46)『ブロックでなんでもつくる!ビルダーの頭の中』 三井淳平 偕成社 

          読み聞かせした本(45)『ハナはへびがすき』2024年4月

          小学校の図書館司書をしています。 図書の時間に読み聞かせをした本や紹介した本について書いています。 読んだ本 『ハナはへびがすき』 作 蟹江杏 福音館書店 選んだ理由 ・学級開きの時期、新しい先生や友達といい出会いをしてほしいなあと思ったから。 ・自分の好きなものも、友達の好きなものも大事にしてほしいなあと思ったから。 ・色合いが素敵で、今の季節(春)に合うと思ったから。 子どもの反応 ・カエルのところで「しんじゅって?」と質問が出た。 ・ミミズのところは「うへぇ」

          読み聞かせした本(45)『ハナはへびがすき』2024年4月