24/06/28 (金)「日経平均39,500円周りの動きに注目」寄り前情報
要点まとめ
決算を受けたMicron Technologyの下げとともにNVIDIAも反落
ただ半導体株全体としてはそこまで大きく軟調にはならず
他の大型ハイテク株の支え、全体的なまちまち感で指数は小動き
米長期金利反落も支え?
今日は10時からバイデン・トランプのCNNでのテレビ討論会
四半期最終日を前にまちまち
米国株主要三指数の値動き:
昨晩の米国株市場では主要三指数は前日終値を挟んで小動き📌となりました。
前日に決算発表を終えて時間外で急落していたMicron Technologyの下げが半導体株の重しに多少なったほか、金融セクターなどでも一部弱さがみられたものの、米長期金利の反落を支えにしているのか、全体としては値上がり数も多くなっていました。
昨日の夕方noteにて注目ポイントとした点を振り返っていきましょう。
(①、②などの番号は前回のnoteで注目ポイントとした内容の番号に連動して割り振っています)
昨晩に発表された主な米経済統計としては、
・週間の新規失業保険申請件数、
・第1四半期の米実質GDPの確報値、
・5月耐久財受注 速報値
などがありました。
ヘッドライン的な数字をみてみると、
・新規失業保険申請件数は市場予想、前週分よりも減少、
・実質GDPは改定値から上方修正、
・耐久財受注 速報値は予想を上回る
という内容で、どれも強さがみられました。
しかし中身を見ていくと、
・失業保険の継続需給者は4週続けての増加
・実質GDPの個人消費は2.0%から1.5%へと下方修正
・耐久財受注はコア指標ではマイナス
となっており、好調な中身とは言い切れない結果となっていました。
経済統計発表の時間から米長期金利は低下。前日は特段大きな材料も無い中で上昇していたことや、今晩発表される5月PCE(個人消費支出)物価指数では鈍化の内容が予想されていることから、債券市場では買い戻す動きが優勢となった面がありそうです。
米長期金利の低下を支えにしつつ、この後は日本時間10時頃からCNNにおけるバイデン大統領とトランプ氏によるテレビ討論会がおこなわれたり、今晩は注目の物価統計であるPCE物価の発表がある中、株式市場では指数は小動き。
Micron Technologyが決算発表を受けて7%以上下落するなか、NVIDIAも反落となるなど半導体株はやや軟調。
それでもAMD、Intel、Applied Materialsの上昇など全体が大きく軟調になったわけではなく、フィラデルフィア半導体指数は0.57%の下げとなり、下げ幅をそこまで大きくしませんでした。
半導体以外の大型ハイテク株の堅調さ、ソフトウェア関連に強さがみられたりすることで、NASDAQ総合株価指数やS&P500は支えられ、景気敏感周りもまちまち。
第2四半期最終日となる今晩の経済統計や値動きを待つ形となりました。
S&P500業種別指数などの動き:
S&P500業種別指数は11業種中6業種上昇となりました。
米長期金利低下するなかで不動産セクターは反発。
ただ、この日発表された中古住宅販売成約指数は予想外の落ち込みをみせました。今月発表の住宅指標では価格の鈍化の兆候が見られる一方で需要減を示す内容が相次いでおり、金利高の影響も気にされます。
ドラッグストアのWalgreens Boots Allianceが業績見通し引き下げを受けて急落となるなか、ディフェンシブ関連は下落銘柄が優勢。
その他の主な動き:
-- その他指数 --
米長期金利の反落となるなか、金利敏感の小型株指数のラッセル2000は大きめに反発し、1%高。
WTI原油先物は上昇。
-- 欧州株 --
欧州株ではSTOXX600が0.4%安。
フランス主要株価指数のCAC40が1%安と軟調。
-- 為替(ドル円) --
ドル円は夕方は160円前半で推移、しかし米長期金利下落の一方でドル円は円安方向に動くチグハグな動きとなり、160円70銭台で朝を迎えました。
今日の注目ポイント
-- 本日の日本市場 --
本日の日本市場のポイントとして、
①日経平均の水準を睨んだ動き
②米国株先物の反応
の2つを挙げます。
まず、気になるのは夜の日経先物の動き。📌📌
39,500円前後で急な上下をみせており、上昇しての朝を迎えています。
先物主導で動いたとして、その持続性は不透明。
先日のnoteでも触れたように、短期的な需給に振り回される展開も予想されるだけに、日中の値動きは上下ともに注意。
日中の値動きのきっかけになり得ることとして、やはりバイデン大統領とトランプ氏のテレビ討論会に注目。📌
株価に直接働きかけるような発言が無くとも、インフレ対応について焦点となったり、財政に絡む話題となった場合には、債券市場が動くきっかけになることも考えられます。
米株先物に絡む話として、NYダウ構成銘柄でもあるNikeが決算発表を受けて時間外で急落しています。
-- 今晩の米国市場 --
今晩の注目はPCE物価指数。
鈍化が期待されているため、良し悪し以前にまずは期待を満足させる動きになるかどうかが焦点となります。
今朝の注目ニュース
日銀の利上げとともに動く"金利のある世界"を実感する動きが少なからずあるという話になりそうですが、気になるのは報道のされ方など。
今回の変動幅でいえばごくわずかの上昇だとしても、"今後"に焦点をあててやたらと不安を煽ってきそう。
足元の国内の消費の動向には弱さもあるため、無意味に不安が広がれば消費に影響しないかはちょっと心配。
指数・今後の重要イベント
終値
Dow 30 : 39,164.06 ( +0.09% )
S&P 500 : 5,482.87 ( +0.09% )
NASDAQ: 17,858.68 ( +0.30% )
イベント
(誤字、表記ミスがたまにあるため、必ず自身でもご確認を)
2024年6月第4週
06/28 (金): 日本6月東京都区部消費者物価指数 速報値
06/28 (金): 米5月個人所得・個人支出・PCEデフレーター
2024年7月第1週
07/01 (月): 日銀短観 6月調査 概要及び要旨
07/01 (月): 米6月ISM製造業景気指数
07/02 (火): 5月JOLTS雇用動態調査
07/03 (水): 米6月ADP雇用統計
07/03 (水): 米6月ISM非製造業景気指数
07/03 (水): FOMC議事要旨公表
07/03 (水): インディペンデンスデー前日 米短縮取引
07/04 (木): インディペンデンスデー 米休場
07/05 (金): 日本5月分家計調査
07/05 (金): 米6月雇用統計
2024年7月第2週(SQ週)
07/08 (月): 日本5月分毎月勤労統計調査 速報
07/08 (月): 景気ウォッチャー調査 6月調査
07/11 (木): 米6月消費者物価指数
07/12 (金): 米7月ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値
07/12 (金): 米6月卸売物価指数
2024年7月第3週
07/15 (月): 海の日 日本休場
07/16 (火): 米6月小売売上高
07/17 (水): 米6月鉱工業生産
07/17 (水): 米6月住宅着工件数
07/17 (水): ベージュブック公表
07/18 (木): 米7月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
07/18 (木): ECB理事会
07/19 (金): 日本6月全国消費者物価指数
2024年7月第4週
07/23 (火): 米6月中古住宅販売件数
07/24 (水): 米6月新築住宅販売件数
07/25 (木): 米6月耐久財受注 速報値
07/25 (木): 米実質GDP(速報値) Q2
07/26 (金): 米6月個人所得・個人支出・PCEデフレーター
07/26 (金): 日本7月東京都区部消費者物価指数 速報値
2024年7月第5週/8月第1週
07/29 (月): 配当・株主優待 権利付き最終日
07/30 (火): 6月JOLTS雇用動態調査
07/30 (火): 米7月消費者信頼感指数
07/30 (火): FOMC(~07/31 日本時間1日早朝にパウエル議長会見予定)
07/30 (火): 日銀金融政策決定会合(~07/31 31日に会見予定)
07/30 (火): TOPIX浮動株比率の定期見直し実施前日(リバランス発生見込み)
07/31 (水): 米7月ADP雇用統計
07/31 (水): 米財務省 国債の四半期の定例入札予定発表
07/31 (水): 米雇用コスト指数 2Q
08/01 (木): 米7月ISM製造業景気指数
08/01 (木): 英国金融政策委員会
08/02 (金): 米7月雇用統計
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