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24/03/27 (水)「配当を意識した需給による値動き?」引け後情報


要点まとめ

  • 日経平均は3営業日ぶり反発

  • 今日は配当を意識した売買が活発になったかも

  • 配当規模が小さいグロース市場はIPOラッシュもあり需給悪化が懸念材料

  • 為替は円安方向に進むも、夕方に3者会合開催で大きく動く

コラム欄はお休み。
それに伴い、今日の分は無料公開とします。

配当を意識した需給による値動き?

株価指数等の値動き:

本日の日本株は他の主要国の株価指数よりも堅調。
今日は3月の配当・優待権利付き最終日となっているため、1年の中で最も配当の規模の大きい一日なだけあって、配当が絡む需給が支えとなったように感じる値動きとなりました。

今朝のnoteにて注目ポイントとした点を振り返っていきましょう。


-- 需給中心の相場 --

今日は3月の配当・優待権利付きの最終日であり、3月期決算企業の期末配当、6月期決算企業の中間配当を意識した売買が意識される一日となっていました。

当然配当を意識した売買というのは当日よりも前に発生するもの(特に海運業などでは権利落ちを意識した売りが前もって発生することが顕著)です。
しかし最近では配当金の規模、ファンドの規模も大きくなっているためか、配当再投資のための先物買いの規模も年々大きく試算されるようになっています。
そうした事情があるために、翌日が権利落ち日であると分かっていながら強含みやすい状況を作っているものと思われます。
(配当再投資については前もって数週間前に紹介しました。)

今日はそうした先物買いも絡んでいそうななか、日経平均株価は節目の40500円を抜けると、41000円に向かう値動きに。しかし大引け前にはさすがに翌日の権利落ちがあることなども意識されるなか、こうした特殊な需給要因だけでは最高値の水準を維持できず、上げ幅をやや縮小。
それでも3営業日ぶりの反発、3営業日ぶりの40500円の水準を回復しての終値となりました。

TOPIXも同じような値動きをしながらも、騰落率としては日経平均優勢。
NT倍率(日経平均株価÷TOPIX)は隔日で上げたり下げたりを8営業日続けています

一方で配当の規模が小さいグロース市場は低調。
主にグロース市場を売買しているような個人投資家も、この時期はIPOラッシュによって、直近IPO銘柄に資金が向いたりと既存の銘柄に資金が向きづらい環境でもあり、加えて配当が絡む売買も少ないために、グロース市場の売買代金は前日より減少
グロース250指数も4日連続で下落しています。

東証業種別・市場別指数などの動き:

東証の業種別指数をみてみると、33業種中32業種上昇でした。
(左側には各業種の25日移動平均値。割合は現在値がその移動平均に対してどの程度乖離しているかを表します)
電気ガス業だけが下落となり、残りはすべて上昇。
配当利回りも高く、直近の上昇も目立っていた不動産業が堅調。
前々から配当取りの動きが意識されていそうだった業種はそこまで上げておらず、かといって銀行業や海運などここ数日で下落が続いていたものは滑り込みで上昇。

東証の発表した本日の空売り比率の合計は39.7%

その他の主な動き:

本日の全市場の売買代金ランキング上位25位、スタンダード、グロース市場の上位10位はこのようになりました。
(前日にこのランク内だったものには売買代金の変化を、ランク外だった場合は"圏外"と記しています)

売買代金は前日より増加したものが多く、また値上がり銘柄も多め。
一方でグロース市場は直近IPOがズラリと並んでおり、グロース市場の売買代金はそれらが多く占めていることから、既存の銘柄の商いはかなり薄く、需給の悪化が目立ちます。


コラム欄はお休み



明日の注目ポイント

-- 今晩の米国市場 --

今晩の米国市場のポイントとして、
PCEまでの雰囲気
を挙げます。

連日注目点としていて代り映えしませんが、やはり気になるのか金曜日のPCE(個人消費支出)物価指数の発表。
やや上振れてもおかしくないような直近のCPI、PPIにも関わらず、市場ではVIX(ボラティリティ・インデックス)の上昇などが見られず、過度な警戒感があまりないという雰囲気。
VIXがこのまま低水準で金曜日にむかうのかに注目したいと思います。

-- 明日の日本市場 --

不安定になりそうな為替の動きに注目。
権利落ち日であったり四半期の日本株のリバランスであったりを意識した指数の上下に合わせ、海外投資家にとってはヘッジ目的で売買している為替の影響も当然気になるところ。

今日は神田財務官が3者会合を開かないと明言したあとに、会合を開くという形でボラティリティを自ら高めるような対処の仕方をしているため、明日以降の為替の動きには要注意📌となります。



指数・今後の重要イベント

終値
日経平均株価       : 40,762.73 ( +0.90% )
TOPIX        :  2,799.28 ( +0.66% )
東証グロース市場250  :    739.23 ( -0.65% )
スタンダード市場トップ20: 1,175.05 ( +0.36% )
グロース市場コア     :  955.46 ( +0.08% )

東証プライム 売買代金: 52189億円


イベント
(誤字、表記ミスがたまにあるため、必ず自身でもご確認を)


2024年3月第5週
03/28 (木): 米実質GDP(確報値) Q4
03/29 (金): 米2月個人所得・個人支出・PCEデフレーター
03/29 (金): グッドフライデー 米休場

2024年4月第1週
04/01 (月): 米3月ISM製造業景気指数
04/02 (火): 2月JOLTS雇用動態調査
04/03 (水): 米3月ADP雇用統計
04/03 (水): 米3月ISM非製造業景気指数
04/05 (金): 米3月雇用統計

2024年4月第2週(SQ週)
04/08 (月): 日本2月分毎月勤労統計調査 速報
04/10 (水): 米3月消費者物価指数
04/10 (水): FOMC議事要旨公表
04/11 (木): 米3月卸売物価指数
04/11 (木): ECB理事会
04/12 (金): 米4月ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値

2024年4月第3週
04/15 (月): 米3月小売売上高
04/16 (火): 米3月鉱工業生産
04/16 (火): 米3月住宅着工件数
04/17 (水): ベージュブック公表
04/18 (木): 米4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
04/18 (木): 米3月中古住宅販売件数
04/19 (金): 日本3月全国消費者物価指数

2024年4月第4週
04/23 (火): 米3月新築住宅販売件数
04/24 (水): 米3月耐久財受注 速報値
04/25 (木): 配当・株主優待 権利付き最終日
04/25 (木): 日銀金融政策決定会合(~04/26 26日に会見予定)
04/25 (木): 米実質GDP(速報値) Q1
04/26 (金): 米3月個人所得・個人支出・PCEデフレーター
04/26 (金): TOPIX浮動株比率の定期見直し実施前日(リバランス発生見込み)

2024年4月第5週/5月第1週
04/29 (月): 昭和の日 日本休場
04/30 (火): 米4月消費者信頼感指数
04/30 (火): FOMC(~05/01 日本時間02日早朝にパウエル議長会見予定) 
05/01 (水): 米4月ADP雇用統計
05/01 (水): 米4月ISM製造業景気指数
05/01 (水): 3月JOLTS雇用動態調査
05/03 (金): 米4月ISM非製造業景気指数
05/03 (金): 米4月雇用統計
05/03 (金): 憲法記念の日 日本休場

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