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24/04/05 (金)「買い戻しムード翌日に急落の展開」引け後情報


要点まとめ

  • 前日の米国市場急落の流れを受け、日本株も下落

  • 大型グロースの下げが大きく、日経平均株価は1000円近い下落に

  • 全面安とはならず、バリュー系や中小型株は底堅さも

  • グロース250指数は今週5日間すべて下落

コラム欄はお休み。
それに伴い、今日の分は無料公開とします。

買い戻しムード翌日に急落の展開

株価指数等の値動き:

本日の日本株主要指数は大幅安となりました。
前日の米国株が堅調な前半からは一転、大きな下落へと急転した流れを受け、日本株も大きな下落の反応をみせました。
特に日本株は前日に自律的な反発をしていただけに、その反動も大きくなってしまいました。

今朝のnoteにて注目ポイントとした点を振り返っていきましょう。

-- 相場の不安定さがもたらす値幅 --

本日の日本株は昨日の堅調さから打って変わって大幅安で終えてしまいました。

前日の米国市場では、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁の「年内利下げをしない可能性」というほかのFed高官も明言してこなかったタカ派的な発言をしたということ、また中東情勢の悪化を受けて原油価格が大きく上昇したことなどをきっかけにしているのか、途中から米国株は動きを突然変え、大きく下落するという予想外の展開をみせました。

日本株も当然その流れに逆らえず、特に今週既に大きく下げていた分の買い戻しのような動きを昨日みせてしまっただけに、その反動が出ている📌面もあってか、日経平均株価は米国主要株価指数以上に下落を強める展開となりました。

日経平均VI(ボラティリティ・インデックス)は高いところで22ポイント台まで上昇
一昨日は20ポイント越え、昨日は20を割ったこともみれば、警戒感による売りとその買い戻しを繰り返す相場の不安定さを感じさせます。
(ちょうどVIについて昨日は触れたため、そちらも参考に)

ただ、全面安となるほどの展開にはならず、プライム市場銘柄の3割以上は値上がりしています。
規模別指数をみると、大型株が1.3%安であるのに対し、中小型株は0.6%前後の下落に留まっており、大型株の急落によって指数の大幅安となっているのに比べれば、踏みとどまっている銘柄も📌あります。
またTOPIXグロース指数が1.5%安に対してバリューは0.68%安。
グロース株の下落が重しになった日経平均株価より、TOPIXの方が最終的な騰落率としては(相対的に)底堅い動きをしたことにも繋がっていそうです。


東証業種別・市場別指数などの動き:

東証の業種別指数をみてみると、33業種中8業種上昇でした。
(左側には各業種の25日移動平均値。割合は現在値がその移動平均に対してどの程度乖離しているかを表します)
日本株安の中で、特に半導体関連の下落を中心としたグロース株の下落が目立ち、騰落率の下位にそうした銘柄が集中。
日本株の調整のような動きを受け、日本株高で盛り上がりを見せていた証券・商品にも弱さ。

一方この相場で堅調だったのは前日の決算を受けて堅調だったオンワードを含む繊維製品セクター。📌
もちろん地政学リスクに対して原油価格の上昇を株価としてはプラスに反映できる面のある石油・石炭や(下げてはいるものの)鉱業も底堅さ。
インバウンドや内需系の業種が上位に📌集まっています。
不動産業も直近の上昇の割には調整の勢いは薄く、逆行高。

東証の発表した本日の空売り比率の合計は43.9%
前日は6営業日ぶりに40%割れとなり、買い戻しの勢いが強かった分、今日は一転して空売りがやや強まりました。
それでも下落の大きさの割には空売り比率は大きすぎるほどではありません。

その他の主な動き:

本日の全市場の売買代金ランキング上位25位、スタンダード、グロース市場の上位10位はこのようになりました。
(前日にこのランク内だったものには売買代金の変化を、ランク外だった場合は"圏外"と記しています)

売買代金上位は下落がズラッと並んでいます。
印象的なのは連日でレーザーテックの売買代金が首位どころか2位にもなっていないこと。
全体としての売買代金も4.5兆円と最近の中では多い方ではなく、大型株に対して下げたところを活発に拾っていこうとしているような雰囲気は、今日に関してはあまり感じませんでした。

グロース市場は今日もグロース250指数が下落し、今週は5営業日すべて下落。
ただ短期売買が活発な直近IPOなどを含む銘柄群は、この下げ相場の中で買われるものも。


コラム欄はお休み


明日か明後日更新予定の週間noteでは、今週の値動きを振り返る話をする予定。
来週のコラム欄では
・Fed高官発言について
・グロース市場の構造上の問題について
などを語ろうと思います。


来週の注目ポイント

-- 今晩の米国市場 --

今晩の米国市場のポイントとして、
雇用統計後のVIXを含む相場の雰囲気
を挙げます。

昨日の突然の下げを受け、VIXも大幅高。
今晩は雇用統計の発表があります。それを受けた市場全体の動きももちろんですが、問題はそれで市場が落ち着くかどうか。
昨日の突然の値動きの変化のような荒れ模様が来週にも持ち越されるのかが気掛かりです。
その雰囲気を掴むためにも、VIXが落ち着くかどうかに注目。

-- 来週の日本市場 --

初週はただでさえ期初の益出しで需給バランスが悪くなることがあるなか、米国株の動きの不安定さにも巻き込まれ、大きく値が動いた日本株。
来週はミニSQ週ですので、突然活発になったオプション市場が来週の株式市場の値動きに影響する可能性もあり、荒れた展開が来週にかけても続く可能性に警戒。
小売企業の決算発表が連日でる時期ですので、その内容と反応にも注目


指数・今後の重要イベント

終値
日経平均株価       : 38,774.24 ( -1.96% )
TOPIX        :  2,702.62 ( -1.08% )
東証グロース市場250  :    691.04 ( -0.74% )
スタンダード市場トップ20: 1,142.28 ( -0.49% )
グロース市場コア     :  897.00 ( -1.25% )

東証プライム 売買代金: 45108億円

イベント
(誤字、表記ミスがたまにあるため、必ず自身でもご確認を)

2024年4月第1週
04/05 (金): 米3月雇用統計

2024年4月第2週(SQ週)
04/08 (月): 日本2月分毎月勤労統計調査 速報
04/10 (水): 米3月消費者物価指数
04/10 (水): FOMC議事要旨公表
04/11 (木): 米3月卸売物価指数
04/11 (木): ECB理事会
04/12 (金): 米4月ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値

2024年4月第3週
04/15 (月): 米3月小売売上高
04/16 (火): 米3月鉱工業生産
04/16 (火): 米3月住宅着工件数
04/17 (水): ベージュブック公表
04/18 (木): 米4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
04/18 (木): 米3月中古住宅販売件数
04/19 (金): 日本3月全国消費者物価指数

2024年4月第4週
04/23 (火): 米3月新築住宅販売件数
04/23 (火): 欧米4月PMI 速報値
04/24 (水): 米3月耐久財受注 速報値
04/25 (木): 配当・株主優待 権利付き最終日
04/25 (木): 日銀金融政策決定会合(~04/26 26日に会見予定)
04/25 (木): 米実質GDP(速報値) Q1
04/26 (金): 米3月個人所得・個人支出・PCEデフレーター
04/26 (金): TOPIX浮動株比率の定期見直し実施前日(リバランス発生見込み)

2024年4月第5週/5月第1週
04/29 (月): 昭和の日 日本休場
04/30 (火): 米4月消費者信頼感指数
04/30 (火): FOMC(~05/01 日本時間02日早朝にパウエル議長会見予定) 
05/01 (水): 米4月ADP雇用統計
05/01 (水): 米4月ISM製造業景気指数
05/01 (水): 3月JOLTS雇用動態調査
05/03 (金): 米4月ISM非製造業景気指数
05/03 (金): 米4月雇用統計
05/03 (金): 憲法記念の日 日本休場

2024年5月第2週(SQ週)
05/06 (月): こどもの日 振替 日本休場
05/09 (木): 日本3月分毎月勤労統計調査 速報
05/09 (木): 英国金融政策委員会
05/10 (金): 米5月ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値

2024年5月第3週
05/14 (火): 米4月卸売物価指数
05/14 (火): MSCI定期見直し公表(実施日確認を手帳に)
05/15 (水): 米4月消費者物価指数
05/15 (水): 米4月小売売上高
05/15 (水): FOMC議事要旨公表
05/16 (木): 米4月鉱工業生産
05/16 (木): 米4月住宅着工件数
05/16 (木): 米5月フィラデルフィア連銀製造業景気指数

2024年5月第4週
05/22 (水): 米4月中古住宅販売件数
05/23 (木): 米4月新築住宅販売件数
05/24 (金): 日本4月全国消費者物価指数
05/24 (金): 米4月耐久財受注 速報値

2024年5月第5週
05/27 (月): メモリアルデー 米休場
05/28 (火): 米5月消費者信頼感指数
05/29 (水): 配当・株主優待 権利付き最終日
05/29 (水): ベージュブック公表
05/30 (木): 米実質GDP(改定値) Q1
05/31 (金): 米4月個人所得・個人支出・PCEデフレーター
05/31 (金): MSCI定期見直し実施前日(リバランス発生見込み) 

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