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24/07/03 (水)「パウエル議長発言とJOLTSを通過」寄り前情報

要点まとめ

  • パウエルFRB議長がECB主催のフォーラムで発言

  • 追加データをみたいとする姿勢は継続も、最近の統計は歓迎

  • 雇用動態調査では求人件数は下げ一服のように下げる

  • ただし解雇件数(Layoffs and discharges levels)は前回の減少から一転増加

  • Teslaの4-6月期の世界販売台数が予想を上回り堅調

  • S&P500は終値過去最高値更新

パウエル議長発言とJOLTSを通過

米国株主要三指数の値動き:

昨晩の米国株は主要三指数(NYダウ・S&P500・NASDAQ総合)は前日終値付近でスタート。
ECB主催のフォーラムに参加したパウエルFRB議長の発言や5月雇用動態調査(JOLTS)の発表といったイベントの消化を済ませると、やや小動きだった株価指数は揃って上昇して終えました。

前日の夕方noteにて注目ポイントとした点を振り返っていきましょう。

-- 金利もやや上下 --

先週の金曜日から今週の月曜日にかけて、米長期金利(10年物国債利回り)は大きな上昇の動き📌をみせました。
その背景には先週開催されたバイデン大統領・トランプ氏によるテレビ討論会で、バイデン大統領が健康上で問題を抱えていそうに映っていたことから、トランプ氏勝利の可能性も市場が多少織り込み始めたのではないかという話が聞かれるようになりました。
トランプ氏が主張する関税強化策・減税策などから"インフレ懸念・財政リスクを意識して債券市場で動きが出ている"という見方があるためです。

特に月曜日の相場では6月ISM製造業景気指数の発表があり、利下げ期待を後押ししそうな弱い項目が多い内容だったにも関わらず、長期金利は上昇方向を継続していました。
その動きも昨晩火曜日の市場ではやや一服感📌をみせてスタート。

そんな中で金利を動かしそうなイベントとして注目されたのが、ECB主催のフォーラムでパネル討論会に参加したパウエルFRB議長の発言と、5月雇用動態調査(JOLTS)でした。

パウエル議長発言としては、「(物価の2%回帰へと確信を強める)追加のデータがまだ欲しい」とのスタンスを変えずにはいますが、最近の経済統計の内容を歓迎📌する発言が聞かれました。

一方5月雇用動態調査は市場予想を上回る内容に。
求人件数は前回発表分を下回る内容が予想されていたものの、前回分が下方修正された一方で今回分は上昇。

取り消し線は改定前

求人件数は先月に3年ぶり低水準をつけるなど下落トレンドを継続しており、今回のヘッドライン的な数字である求人件数は予想自体を上回って一服感を出したものの、解雇件数(Layoffs and discharges levels)は前回の減少から一転増加📌

これらを受けて昨晩は金利は上下。2年債利回りなどを含めて明確な方向感を出せずにいました。

一方で株価は堅調な動きを途中からみせはじめ、主要株価三指数は揃って上昇で終えています。
特にTeslaが4-6月期の世界販売台数を発表し、2四半期連続のマイナスながら市場予想は上回ったことで株価が大きく上昇していることも寄与し、S&P500は6月半ばにつけた終値の最高値を更新📌しました。


S&P500業種別指数などの動き:

S&P500業種別指数は11業種中9業種上昇となりました。

Teslaの10%高が寄与した一般消費財セクターが業種別指数では最も堅調。
Amazonも続伸した一方、ほかの消費関連はまちまちで下げているもの目につきます。
大型ハイテク株を率いるセクターはどれも堅調となりましたが、情報技術セクターでは半導体株は全体的に堅調ながら、筆頭のNVIDIAは下落📌

その他の主な動き:

-- その他指数 --

主要株価指数では大型ハイテク株の続伸が目立つ形となった一方、小型株指数のラッセル2000も小幅ながら上昇。

-- 欧州株 --

欧州株は反落。
フランスの週末の選挙が気にされるものの、明日は英国でも下院選挙が控えています。

-- 為替(ドル円) --

ドル円はあまり大きな方向感をみせず。
昨日の朝から円安がやや進んだ分が一服する形となっただけで、結局今朝は昨日の朝と同程度の水準。


今日の注目ポイント

-- 本日の日本市場 --

本日の日本市場のポイントとして、
先物の上下
を挙げます。

日経先物につられて上下する展開を引き続きみせている日経平均。
今日は下落するかと思いきや、米国株に合わせて強含む動きをみせての折り返し。
今度は40,500円の水準が節目として存在しますが、まずはそこまでいくのかどうか。
また、3営業日続けて1%前後の上昇という堅調さをみせているTOPIXバリュー指数がどう動くのか。どこかで一服感をみせれば、来週のETF捻出売りを理由にして一服感を出す可能性も。
引き続き上にも下にもブレる可能性を考えながら過ごしたい📌ところ。

-- 今晩の米国市場 --

今晩の米国株市場は短縮取引。
明日はJuly 4thで祝日のためです。
毎月第3営業日に発表されるISM非製造業景気指数のほか、ADP雇用統計の発表、さらに短縮取引が終わったあとにFOMC議事要旨の公表も。
加えて原則木曜日に週次で公表される新規失業保険申請件数も前倒し。
経済統計が大量にでる一日📌となります。


指数・今後の重要イベント

終値
Dow 30 : 39,331.85 ( +0.41% )
S&P 500 : 5,509.01 ( +0.62% )
NASDAQ: 18,028.76 ( +0.84% )


イベント
(誤字、表記ミスがたまにあるため、必ず自身でもご確認を)

2024年7月第1週
07/03 (水): 米6月ADP雇用統計
07/03 (水): 米6月ISM非製造業景気指数
07/03 (水): FOMC議事要旨公表
07/03 (水): インディペンデンスデー前日 米短縮取引
07/04 (木): インディペンデンスデー 米休場
07/05 (金): 日本5月分家計調査
07/05 (金): 米6月雇用統計

2024年7月第2週(SQ週)
07/08 (月): 日本5月分毎月勤労統計調査 速報
07/08 (月): 景気ウォッチャー調査 6月調査
07/09 (火): 債券市場参加者会合(~7/10)
07/11 (木): 米6月消費者物価指数
07/12 (金): 米7月ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値
07/12 (金): 米6月卸売物価指数

2024年7月第3週
07/15 (月): 海の日 日本休場
07/16 (火): 米6月小売売上高
07/17 (水): 米6月鉱工業生産
07/17 (水): 米6月住宅着工件数
07/17 (水): ベージュブック公表
07/18 (木): 米7月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
07/18 (木): ECB理事会
07/19 (金): 日本6月全国消費者物価指数

2024年7月第4週
07/23 (火): 米6月中古住宅販売件数
07/24 (水): 米6月新築住宅販売件数
07/25 (木): 米6月耐久財受注 速報値
07/25 (木): 米実質GDP(速報値) Q2
07/26 (金): 米6月個人所得・個人支出・PCEデフレーター
07/26 (金): 日本7月東京都区部消費者物価指数 速報値

2024年7月第5週/8月第1週
07/29 (月): 配当・株主優待 権利付き最終日
07/30 (火): 6月JOLTS雇用動態調査
07/30 (火): 米7月消費者信頼感指数
07/30 (火): FOMC(~07/31 日本時間1日早朝にパウエル議長会見予定) 
07/30 (火): 日銀金融政策決定会合(~07/31 31日に会見予定)
07/30 (火): TOPIX浮動株比率の定期見直し実施前日(リバランス発生見込み)
07/31 (水): 米7月ADP雇用統計
07/31 (水): 米財務省 国債の四半期の定例入札予定発表
07/31 (水): 米雇用コスト指数 2Q
08/01 (木): 米7月ISM製造業景気指数
08/01 (木): 英国金融政策委員会
08/02 (金): 米7月雇用統計

2024年8月第2週(SQ週)
08/05 (月): 米7月ISM非製造業景気指数
08/06 (火): 日本6月分毎月勤労統計調査 速報
08/06 (火): 日本6月分家計調査
08/07 (水): MSCI定期見直し公表
08/08 (木): 景気ウォッチャー調査 7月調査

2024年8月第3週
08/12 (月): 山の日 振替 日本休場
08/13 (火): 米7月卸売物価指数
08/14 (水): 米7月消費者物価指数
08/15 (木): 米7月小売売上高
08/15 (木): 米7月鉱工業生産
08/15 (木): 米8月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
08/16 (金): 米8月ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値
08/16 (金): 米7月住宅着工件数

2024年8月第4週
08/21 (水): FOMC議事要旨公表
08/22 (木): ジャクソンホール会議(~08/24)
08/22 (木): 米7月中古住宅販売件数
08/23 (金): 日本7月全国消費者物価指数
08/23 (金): 米7月新築住宅販売件数

2024年8月第5週
08/26 (月): 米7月耐久財受注 速報値
08/27 (火): 米8月消費者信頼感指数
08/28 (水): 配当・株主優待 権利付き最終日
08/29 (木): 米実質GDP(改定値) Q2
08/30 (金): 米7月個人所得・個人支出・PCEデフレーター
08/30 (金): MSCI定期見直し実施前日(リバランス発生見込み) 
08/30 (金): 日本8月東京都区部消費者物価指数 速報値

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