英語学習をもっと楽しく!洋楽で口語スキルを磨きませんか?(33)
昨日たまたまラジオをつけたらこの曲が。数日前にもどこかで耳にしました。とても幻想的な曲です。イギリスはマンチェスターで結成された4人組のロックバンド、
10 ccさん
の、聞けば誰もが「あー、あれね」とわかる
I'm not In Love
この曲は時代の変遷を経ても、根強い人気があります。1975年以来多くのアーティストによってカヴァーされ、1970年代を代表する名曲の一つです。多重録音による優美なサウンドが、当時としては珍しかったですね。
「俺は恋なんかしちゃいないよ。君に電話をしたからって、もう問題がなくなったなんて勘違いしないでよ。俺は誰にも恋なんかしてないから。でもずっと俺のことを待っててくれるよね」っていうメロディーの流暢さとは裏腹によくわけがわかんない曲です。
では、英語を見ていきましょうか。
● I'm not in love.
これには、英語らしいloveという単語の捉え方が垣間見られます。
英語では「恋している」状態をI’m in live.と前置詞inを使って表します。つまり、自分が恋で一杯の入れ物(容器)にすっぽり入っているという見方です。恋は自分の心で感じるという捉え方をする日本語とは違っています。そしてその恋で一杯の入れ物(in love)の中に、ストンと落ちる(fall)という感覚がfall in love「恋に落ちる」です。
● getのオンパレード
以前の記事でも取りあげた口語の王様getの登場です。Don't get me wrong.はもういいですね。で、次のhave got it madeで「成功する、うまくいく」という意味です。have got「it is made]という構造で、「(それがうまくなされている状態)を得ている」→「成功する、うまいく」。おそらくこの曲の歌詞は「もう問題が解決したなんて思わないでくれ」かと。
● That doesn't mean you mean that much to me
(君が大切な人って意味じゃない)
動詞meanには「~を意味する」以外にも意味が多く、洋楽でよく使われる「主語+mean much to 人」は「主語は人にとって大切な」という意味です。ここで会話でmeanを使った定番表現を見ておきましょうか。
・I mean it. (本気です、マジです)
うそや冗談ではないという時に。「まさか本気でそんなこと言ってるんじゃないでしょうね」ならYou don’t mean that.、「ごめんそんなつもりじゃなかったんだ」ならI’m sorry. I didn’t mean that.という具合。
・I know what you mean. (言ってることわかるよ)
相手に心情的に共感する時に。I feel you.とも言う。
・What do you mean by that?(それって一体どういうこと)
What do you mean? は「どういう意味」と相手の発言や意図が理解できない時の問いかけ。特にby thatをつけて語気を荒げると、いらだちを表し問い詰める感じにもなるので要注意。
ところで、この曲の有名なエピソードとして、曲の途中で女性のささやく声がしますよね。あれ実は、この曲のレコーディング中にスタジオで秘書として働いていた女性(Kathy Redfern)が、この何とも言えないこの声を担当したという話があるんです。Nice idea!
最後に、洋楽の歌詞で頻出の単語と言えばこのmeanのほかに、worldがあります。これまた「地球、世界、世間」などいろいろ意味があるのですが、ほかにもう一つ、恋人同士でよく使われる意味があります。例えば、
You mean the world to me.
これどういう意味だと思いますか?
実はthe worldには「大事な宝」っていう意味があるんです。「あなたは私にとって大事な宝を意味する」つまり「あなたはわたしにとってかけがえのない人」ということなんですよ。今度使ってください。きっと喜ばれますよ。
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