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フランスで結婚するまでの道のり。大変だった??

こんにちは、モトです!

フランスで結婚した日本人が口を揃えて言う(?)「大変だった!」というのは本当でしょうか?

私の場合、戸籍謄本などの書類集めは日本の家族が手伝ってくれたので、家族は「大変だった」と言っていました。笑

私はといえば、強いて言うなら、フランスで式をする役所探しと、その後のスケジュール計算が少し大変だったかな?と思います。今日はそのあたりを詳しく書きたいと思います。

ちなみにフランスで「結婚」というと、教会で式を挙げるMariage religieuxと、民法上の結婚であるMariage civilがありますが、私はMariage civilをしました。


まずは情報収集

結婚するにあたり、まずは在仏日本大使館のホームページなどで情報集めをしました。(5月頃)
さすが、大使館の方は婚姻の問い合わせに慣れているようで、不明点などは電話で聞いたところ丁寧に教えてくれました。

その後も翻訳依頼や、日本に提出する書類のやり取りなどで、日本大使館にはとてもお世話になりました。

ただ、フランスでの婚姻に必要な書類はフランスの役所によって違うので、最終的にはフランスの役所に直接問い合わせをする必要があります。


結婚する役所を決める

私が住んでいる地域の市役所にアポを取り、結婚相談をしに行きました。

結婚関連業務の担当の女性は、気さくそうな方でした。結婚までの大まかなスケジュールなどを説明してくれて、私が外国人でも「大丈夫よ!」と励ましてくれました。
どうやらその地域でフランス人と日本人が結婚するのは前例がなかったそうで、必要書類などは彼女が調べて後日連絡をくれるということでした。

なんだ、案外うまくいきそうだ!
と思ったのもつかの間。

待つこと2週間。夫と「まだ連絡来ないね。忘れちゃってるのかな?」なんて言いながら、こちらから電話で役所に連絡をしてみたのです。

すると言われたのが…
「あ、担当の彼女、この前旦那さんが亡くなっちゃって。ショックで今は、結婚業務なんて出来ないんですよ。旦那さんが亡くなったのに、人の結婚なんて祝えないでしょ?しばらく結婚業務はお休みになると思いますよ。」

えっ?

えーっ!?って感じじゃないですか?

旦那さんが亡くなったのは大変なことです。ショックで仕事が出来なくなるのもしょうがない。
でも、それが理由で役所の結婚業務が止まっちゃうの??代わりの人いないの??

この時点で5月末です。私のビザの期限は10月でした。
大丈夫かな…?ビザがあるうちに結婚できるのかな?
なんて、心配性の私は不安になりました。


市長の息子の一言で役所が決まる

ある日、友人達とのディナーで、夫が先の話を愚痴っていた時のこと。
夫の親友が言いました。「結婚するのはこの街の役所でなくてもいいんでしょ?うちの地元の役所で結婚しなよ。」

なんと、彼のお父さんは隣町の市長さんだったのです。

そこからはトントン拍子で進みました。
やはり隣町でも日本人の結婚の前例がないということで、市長さんが特別に外国人の人権に強い弁護士さんまで付けてくれ、その弁護士さんがフランス政府の国際結婚の規則を読み解き、必要書類や必要手続きなどを全て指示してくれました。

しかも市役所の秘書は夫家族の親戚であることがわかり、(おそらく仕事の範囲を超えて)とても熱心に協力してくれました。
至れり尽せり!!本当に心強く、ありがたかったです。

しかしフランスって本当に、コネがあると色々うまくいく社会なんだな、と思いました。


証人をお願いする

フランスでの結婚宣誓式では、新郎に一人、新婦に一人の証人が必要になります。
夫はかねてより親友に頼むと決めていたそうで、夫の親友も「もちろんOK!そのつもりだったよ!」という感じで、簡単に決まりました。

私は、同じ語学学校に通う、私のお姉さん的存在であるルーマニア人の親友にお願いしました。
彼女は私よりも遥かにフランス語が出来たので、「外国人でも証人として問題ない」と、市長さん直々にお墨付きを貰いました。笑
さらに、役所からすると、彼女がEUの市民カードを持っていたので、身分確認をするのが楽だったようです。


市長さんと宣誓式の打ち合わせ

6月の時点で宣誓式の日程を決める必要がありました。
私は、約2ヶ月間あれば全ての書類が揃うだろうという予想で、週末かつ市長さんの予定が空いていた、8月上旬に設定をしてもらいました。

※日本から書類を送ってもらう際、郵送だけで1週間くらい時間がかかるので、式の日程は余裕を持って設定するのがおすすめです。
また、書類の郵送は紛失を避けるため、必ず追跡付きにしました。
フランスでは本当によく郵送物がなくなります…。


下調べから宣誓式までにかかった時間

そんなこんなで6月から必要書類を集め始めて、7月の下旬には翻訳や証人の身分証明を含め、全ての書類が揃いました。
めでたく全ての書類を市役所に提出して、手続きは完了です!

結局、下調べから式まででかかった時間は、約3ヶ月でした。あくまでこれは私の場合なので、もっと早い・遅いケースももちろんあると思います。
フランス国籍同士だと、最初の市役所アポから最短2週間くらいで宣誓式をした人もいるそうですよ!


無事に宣誓式

そんなこんなで、当日は平和に式が終わり、その日は夜中までパーティーが続きました。
式自体は親族と証人だけの小さな式でしたが、その後のパーティーには、招待はしていないけれど何処からか噂を聞きつけた遠い親戚や、近所の人や親戚の友人など、たくさんの人が参加してくれました(もう誰が誰だか、全然わかりませんでした)!
庭でみんなで宅配ピザを食べ、夫は羽目を外しすぎてプールに飛び込んだり、犬がビールを飲んだり、色々とカオスでした…!


日本の戸籍上で結婚するには別途書類を提出

この時点で、フランスでは結婚していても、日本の戸籍では独身のままなので、この後は日本大使館にも婚姻届や夫の国籍証明書、フランスでの婚姻証明等の書類を提出しました。


まとめ

「大変だったか?」と聞かれれば、確かに、婚姻届一枚で結婚できる日本国籍同士に比べたら大変だったと思います。
でも、私は「大変、大変」と言って、これからフランスで結婚する方に恐怖を植え付けたくないな、とも思います。
実際私も、結婚前に色々な情報をネットで見て「怖い!」と思い、ストレスを溜めていたので…。

必要書類は申請すれば必ず発行してもらえるので、あとは単純に、それを取りに行ったり、郵送したり、翻訳を依頼したりするための、時間と手間とお金がかかるといったところでしょうか。
正直、難しい事は何もありません。

これからフランスで結婚手続きをする方がいるとしたら、あまり心配しすぎず、ただし時間制限があるので、余裕のあるスケジュールを立てて、計画的に書類を集めていくことをオススメします!

今となっては、結婚の手続きだけでなく、運転免許の書き換えとか、滞在許可証の更新とか、面倒なことはフランス生活にたくさんあるなぁと思います。
もうこれは、フランスという国がそういう国なんだろうと思います。(それとも、フランスに限らず外国人はどこの国でもこうなんでしょうか??)

それでも、だんだん慣れてきて、初めほどストレスを感じることも少なくなってきました。
確かにやる事は多いですが、それに怯まず、あまり大げさに考えず、これからも淡々とやっていこうと思います!

私の体験が、どなたかの参考になればとても嬉しいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。それではまた!


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