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投票率低っ!

4月28日(日)衆議院補欠選挙が終わった。裏金問題や都知事の学歴疑惑、保守系新党結成等で盛り上がっている選挙だと思っていた。テレビ等の大手メディアは毎日野球や旅行の話ばかりで、選挙があることを知らない人もいたかもしれないが、SNS界隈ではかなり盛り上がっていたし、日曜当日も開票にあわせてYouTubeでいくつか選挙特番が配信されるなど注目されていると思っていた。

結果は20時開票で3選挙区とも即当確がでて自民党と維新は惨敗、野党共闘した立憲が3議席を制した形となった。

9人の候補者が出馬し注目していた東京15区は維新や新興勢力の日本保守党、無所属といいつつもファーストの会や国民民主の推薦を受けていた乙武氏を退け、完全無所属の須藤元気氏が2位になるという結果であった。4位の日本保守党はネットでの盛り上がり方が驚異的で個人的にはかなり注目していたのだが4位であった。

投票率をみるとかなり低い。東京15区は40.7%、島根1区54.62%、長崎3区は35.45%。最近の低投票率の数字を見慣れている身からしてみると、島根1区はそこそこ高いようにみえるが、3選挙区すべてが過去最低の投票率となったようだ。まったく盛り上がっていなかったということなのか、それとも投票するつもりがないという意思表示なのかわからないが、島根以外は有権者の半分以上が投票する権利を放棄しているということを残念に思う。

投票は義務ではなく、一人ひとりが持っている権利であり、自分の意思を示す良い機会なのになぜ簡単に放棄してしまうのだろうか。

昔は投票日以外に投票することは難しく、「不在者投票制度」というのはあったが利用条件が厳しかった。2003年に公職選挙法改正により「期日前制度」が導入され、特別な理由は必要なく期日前に投票が可能となった。日曜に投票するのが難しかった人でも平日に投票することもできるし、普通に考えれば投票率はあがるはずなのに、この無関心さはなんであろう。

女性の参政権が認められたのは1945年である。明治23年(1890年)第一回の衆議院選挙の際には選挙権は多額納税者(15円以上)の25歳以上の男性に認められた特別な権利であった。18歳以上の国民なら性別収入を問わず投票できる権利は最初からあったわけではなく、段階を経て獲得されてきた権利である。その権利を行使する機会を放棄するとは、なんともったいないことだろうか。

自分の1票なんて価値がない、何も変えられないと思っている人もいるかもしれないが、そんなことはない。
僅差で当落が決まった選挙は意外とあるのだ。元明石市長の泉氏も初めて市長に当選したときには69票の僅差だったと語っている。自治体の市町村選、区議選などでは1票差で当落が決まる場合もある。たった1票で議員になるかならないかが決まるのだ。それは自分の1票かもしれない。
だから自分が持っている大切な権利を簡単に放棄しないでほしいと思う。

投票に行っても変わらないと思っている人には、すぐに目に見える形では思うような変化は期待できないかもしれないが、皆が投票に行かなくなることで悪い方向に変わることは避けたい。一票の重みを感じて自分の持つ権利を十分に行使してほしい。

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