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"物語も作る"という遊び方【#私とマイクラ】

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みんな大好き、Minecraftの遊び方。

建築?冒険?レッドストーン回路?

自由度の高いゲームだからこそ、十人十色の遊び方があると思います。

そんな中、マイクラ歴10年の私が出会った、「マイクラだからこそできる遊び方」

皆様にご紹介させていただきます。

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1-1 Minecraftって何だっけ


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「Minecraft」
今や、全世界のあらゆる世代に大人気のサンドボックスゲームです。
2009年のリリース日から数えると、今年で12年目にも関わらず、未だにアップデートにより新要素が追加され続けるビッグタイトル!

プレイヤーは立方体のブロックで出来た世界を駆け回り、世界を構築するブロックを使って、さながらレゴブロックのように様々なモノを自由に創造することが出来ます。

それだけではなく、無限に等しい世界は作るごとに形を変え、毎回違う世界を探検することもできます。

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リリース当初はPC向けに開発され、俗に言う"インディーゲーム"として密かに人気を博していましたが、家庭用ゲーム機やスマートフォン用に移植がされた後、全国の子供達にも広がり、たちまち虜にしてしまいました。

今や"マイクラ"を知らない小学生は居ないと言っても過言ではないでしょう。

それもそのはず。
なんでも出来ちゃう世界を心ゆくまで冒険できて、自分が作りたいと思ったものは、自由になんでも作れちゃう。

そんなの、やりたくなるに決まってる


正式リリース時に小学生だった私も勿論その魅力に取り憑かれ、動画投稿サイトであるニコニコ動画(現niconico)にアップロードされた動画を片っ端から見て楽しんでいました。

そんなニコニコ動画では、Minecraft黎明期から常にプレイヤーによる動画投稿がなされており、中には

俺の知ってるマイクラと違う

なーんて言いたくなるような、ブロックを何万個も使って都市をひとつ丸々作っちゃった人であったり、Minecraftの中でプログラミングのようなことができるアイテムで、別のゲームを作っちゃった人なんかも居ます。


今回お話するのは、そんな「Minecraftって何だっけ」となる作品の中で、
Minecraftストーリー動画
と呼ばれる作品から着想を得た、「物語も作る」遊び方です。

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1-2 Minecraftストーリー #とは

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現在、Minecraftをプレイしている方々にはあまり馴染みのない言葉かもしれません。

"Minecraftストーリー"とは、

Minecraftの「自由な建築ができる」という特徴を活かして
物語の舞台を自ら構築し、
オリジナルの物語を展開していく動画

のことを指します。


海外では、Minecraftだけでなく他のゲームを用いて物語を作った動画も総称して"マシニマ(Machinima)"と呼ばれ、親しまれております。



当時はまだ日本にYoutubeが浸透しておらず、個人が動画をアップするといえばニコニコ動画!という時代であったために、ニコニコ動画に投稿されたMinecraftのプレイ動画は大人気。


「青春をマイクラ動画で過ごした」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

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そんな中に、機械音声で実況プレイをする「ゆっくり実況」のスタイルから派生して、ゲーム内容の実況ではなく、プレイ内容ごとにキャラクターに寸劇を行わせる「Minecraftストーリー」が誕生したのです。

Minecraftの自由度は、そういった「自分のキャラクターを動かす」ことと非常にマッチしており、中には「ゆっくり劇場」とも称される、
物語性に特化したアニメ作品も顔負けの動画も存在します。

そんな私に衝撃を与えたのが、その物語性が強いタイプの「Minecraftストーリー」の"ある動画"でした。

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1-3 Minecraftストーリー動画の魅力

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製作者オリジナルの可愛らしいキャラクターたちが、見知ったマイクラの世界で楽しくお話しながら、ハートフルな物語を紡いでいく。
その舞台となる世界は、細部まで拘られた建築物の数々で彩られており。
そこで生き生きと動き出すキャラクターたちはとても魅力的で。


ゲームではなく、物語が。


ひとつのアニメ作品がそこにはありました。
(※製作者様からの掲載許可が得られていないため、掲載は伏せさせていただいております)

当時から該当シリーズは大人気で、毎回何千というコメントがついていたのを覚えています。

物語としてのクオリティも非常に高く、
散りばめられた伏線はしっかり回収され、応酬するキャラクターのやり取りは毎度毎度面白く。
人気になるのも納得です。

自身のよく知るマイクラの世界で表現された作品には、
製作者様ならではの「特技」が光ります。

・建築が得意な方は、視聴者の度肝を抜く美麗な建築物を作り上げる。
・戦いが上手な方は、果敢に戦う主人公の様を実際のプレイで見せつける。
・お話の考案に長けた方は、マイクラの自由な世界にピッタリな、ワクワクドキドキの物語を練り上げる。

Minecraftが自由なゲームだからこそ、製作者様の創造性を存分に引き出した作品が見られることが「Minecraftストーリー」の魅力です。

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1-4 自分も"作る"という選択肢

ニコニコ動画特有のコメントによって、周りのファンたちと共に盛り上がり、"見る側"としてすっかり魅了された私は、今度は私がこの物語を"作りたい"と考えるようになりました。

あんなに楽しい世界を、物語を表現できるMinecraftってすごい!
それなら私も……!

もともとお話を考えることが好きな性分でしたので、こういった考えになるのも至極当然と言えるでしょう。

Minecraftストーリー動画を見るようになった時点で、前述の「ゆっくり実況動画」を投稿していたことも相まって、構想はどんどんと進みました。

「狼を101匹集める」という目標を立て、プレイしながら自身の考えた物語を展開していく……。

はずだったのですが、肝心の「101匹集める」部分があまりにも無計画だったために開始数パートで頓挫。

今では手元にデータすらも残っておらず、ネットの海の奥底に消え去ってしまいました。黒歴史ってやつですね。

そして現在。
当時の経験を活かし、新たなシリーズを展開しようと画策しているというのは、また機会があればお話いたしましょう。


閑話休題。


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物語を"作る"側に回るとなると、Minecraftを使っている以上折角なので、と「映像化」を考えるものです。


その際に遊びというよりも、"作品を作る"という意識になってしまう方が大勢いらっしゃるようで、それで挫折した方を沢山見てきました。何なら私もその一人。


ですが、今回皆様に提唱したいのは、「遊び」の中で「物語も作る」ことができるんだぞ!ということ。

実際の例として、私が現在参加させていただいているとある企画をご紹介致しましょう。

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2-1 「創作マインクラフトサーバー」

以前より仲良くさせていただいている、「Minecraftストーリー」製作者様のご紹介で、私はとある企画に足を踏み入れました。


それが「創作マインクラフト

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"参加者それぞれが創作キャラクターを作り、自身の作ったキャラクターになりきって、海に囲まれた島で他のキャラクターと協力しながら共同生活を送る"

というもの。

実際に人と会話をすることでゲームを進める、TRPG(テーブルトークロールプレイングゲーム)を、Minecraftのルールに則してやっちゃおう!
どうせなら、Minecraft関係で動画を作ったり、イラストを描いたり、"創作"に関係している人を集めて、自身の創作のモチベーションアップにつなげてもらおう!

という意図の元で開始された企画だそうです。

こういった企画は海外では既にあり、キャラクターを演じている様子をリアルタイムでストリーミング配信することでバズり申し上げているそうです。

創作マインクラフトはリアルタイムで発信する大規模なものではなく、あくまで参加者同士のモチベーションの維持と横の繋がりの強化を目的としているので、動画化や配信等は任意。
ゆる~く、雑談もしながらみんなで楽しく遊んでいます。


りれきしょ_note

私が演じているキャラクターの「履歴書」を掲載しておきます。

参加者はそれぞれ、自身のキャラクターの経歴等を書いた「履歴書」(TRPGで言うキャラクターシート)を元にキャラクターを演じます。

キャラクターによって奥手だったり、激情家だったり。
足が弱いキャラクターだったり、水に濡れるとダメージを受ける(エンダーマン族)キャラクターだったり。

参加者それぞれが、自身の作ったキャラクターが持つ個性溢れる物語(バックボーン)を、さながら某どう◯つの森のようなスローライフの中で展開していきます。

実際に起こったロールプレイはこんな感じ。

<マリアンヌ> あら、ナミ様ごきげんよう
<ナミ> おはようございまーす!
(ナミがいつもとは違う服装なのを見て)
<マリアンヌ> おや…。ナミ様、本日はどこかお出かけでございますか?
<ナミ> カーディガン、作っちゃいました! でも暑いかな
<マリアンヌ> 日中は少し汗ばむくらいでございますからね
(カーディガンを脱いで)
<ナミ> ふぃ!
<マリアンヌ> ナミ様はお裁縫もお得意で?
<マリアンヌ> わたくしもお稽古で仕込まれてはおりますが、どうにも不得手でございまして…
<ナミ> あたしも最初はダメだった!
<マリアンヌ> 今後はナミ様にお願いさせていただこうかしら
<ナミ> は、はい! よろこんで!

島での会話ひとつ取っても、それが「物語」になっていきます。
この会話は、私が演じるマリアンヌお嬢様と、別の参加者様が演じるナミちゃんというキャラクターの日常会話の一節。

こんな他愛のない会話であっても、自身の考えた性格を忠実に演じることで

「マリアンヌは裁縫が苦手」
「ナミちゃんは裁縫が上手」
「マリアンヌは周りの人を頼るキャラクター」
「ナミちゃんはマリアンヌに少し緊張している」

などの物語(バックボーン)をこれでもかと組み込めます。

ここでキッカケを作れたので、ナミちゃんにほつれた服を直してもらう、なんて展開に持っていくこともできそうです。

そうしていくと、あら不思議。

「物語を作る側」になっているではありませんか!


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みんなで食事会をしたり。


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カフェで談笑しながらコーヒーブレイク。


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良いお店があると評判になったりも。


自身のキャラクターに感情移入して、とことんなりきって楽しむのもよし。
他キャラクターの物語を引き出すべく、理由をつけて話しかけに行くもよし。
マイクラの世界観を利用して、「病気は牛乳飲めば治るよ!」なんて理論をまかり通らせるのもよし。


「物語を作る」遊びは、Minecraftという自由な場所だからこそ広がるのです!


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2-2 会話から生まれる人間ドラマ

自由にできるのはいいのですが、ひとつ注意点として。

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あまりにも自由にしすぎると、何が起こっても一人で対処できてしまうチートキャラができてしまったり、重たい設定を一度に色んなキャラが出そうとして収拾がつかなくなったりするため、ある程度で弁えて折り合いをつける必要があります。(どちらも実際に起こりましたが、なんとかみんなで協力して対処できました)

これは実際の人間関係と同じ。傍若無人に振る舞うのもそれはそれで面白いですが、周りのキャラクターから向けられる目がなんだか冷たくなることでしょう。


散々新しい遊びだなんだと言っておきながら何いってんだこいつと思われるかもしれませんが、


ただの遊びではありません。


これは人間ドラマです。


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それぞれのキャラクターは、製作者様の考えた最強の物語を持っています。

現実と同じく、会話をすることで仲を深め、身の上話として物語を表現していくようになるのです。

性格による意見の不一致もあったりで、仲違いするキャラクターも出てくるのも当然のこと。


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画像のように、他キャラクターに対する「好感度表」なんてものが用意されていたりもします。

現状、とあるキャラクターがとある騒動でトラウマを刺激され幼児退行、その際に一緒に居たキャラクターは自分のせいだと思い込んでいて、騒動の解決後もふさぎ込んでいる……。

なーんて状況に陥っています。
さて、どうすれば元気になってくれるのか……。

今後どのように展開されていくのか。
誰にもわからない壮大なドラマが、そこに。

次回の開催が楽しみです。

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2-3 "作ること(クラフト)"が好きだから

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こういった企画は、参加者様全員が

「"作ること"が好き」

だからこそ成り立っています。

物語にしろ、芸術作品にしろ、舞台にしろ。
どれも、Minecraftにおいて"クラフト"することができます。

それぞれが自身の作品や経験を活かして、島での生活を"クラフト"しているのです。

そんな参加者様方の許諾を得ましたので、一部代表作品をご紹介させて頂きますね。


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【りきゃ 様】
(代表作 : 「メイド道とすずの日常」シリーズ)

沢山のオリジナルキャラクターが登場する、シリーズ物のストーリー動画を投稿中。
現在もコンスタントに投稿を続けており、シリーズ作品だけで投稿数は100本を越える。
個性豊かなキャラクター同士のユーモア溢れる掛け合いと、内容に沿って徐々に出来上がっていく凝った建築物の数々が人気。

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【リネン 様】
(代表作 : 「モンスターガールと星の魔術」シリーズ)

Youtubeを中心に、主にオリジナルキャラクターを用いたゆっくり実況プレイを投稿している。
丁寧な編集と、小気味よいテンポの会話が飛び交う様は必見。
「見どころ」「笑いどころ」がしっかり押さえられており、エンタメとして楽しみやすい動画が多い。

動画だけでなく、イラストや音楽など何かしら「作ること」に携わっている方が多く参加しております。

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2-4 物語"も"作る遊び方

実際の企画を紹介させて頂きましたが、
Minecraftはやろうと思えばなんでも出来てしまうゲームです。

だからこそ、建築としての"クラフト"や、冒険のための"クラフト"だけでなく。

コミュニケーションを取る事による"物語のクラフト"をしてみるというのも、また違った趣きで楽しいですよ。


あなたが、物語の流れで建物を作ったとしましょう。

それ自体は「マイクラで作られた建築物」
に過ぎなくとも。

あの物語の中で作られた建築物
として、物語で何か重要な用途に使われるかもしれません。

もし、それが起こったならば。

あなたの建築物は、ただのブロックの塊ではなく。


物語""あるブロックになるのです。


さあ、"物語も作る"遊び方。
あなたも、やってみませんか?

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