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日本におけるティール組織の第一人者、嘉村賢州さんにお会いしました

先日、嘉村賢州さんのセミナーがあるということで、鳥取まで行って来ました。

ティール組織との出会いは、DAOの研究をしている中、実は我々が志向しているDAOは、実はティール組織の一形態なのではという気づきから。

以下、以前「DAOワーク Web3時代の新しい働き方」という記事の中でまとめた6原則を再掲します。

1.求心力や判断基準となるパーパス/理念がある
2.各人は自由意志で参加すること、離脱することができる
3.固定化されたレイヤーがなく、個々人が自由に活動できる
4.情報が全員にオープンになっている
5.治安及び生産性を担保する為のルールが定められている
6.こうした組織を機能させる為の中央責任者が暫定的に存在する

前半はティール組織に関する解説。ティール組織は、明確な理論や定義がある訳ではなく、成功している組織の特徴を整理したら共通項があったという経緯。それを集約すると以下の3点。

1.自主経営(セルフ・マネジメント)
2.全体性(ホールネス。あるがままに)
3.存在意義(エボリューショナリーパーパス)

今回、嘉村さんが解説されるのを直接お聞きして、キーワードとして改めて抽出したのが、以下。

・ティール組織は生命体
・セルフマネジメントは助言プロセスこそが肝
・ティールはpowerとloveの統合型
・日本で機能しづらいのは、透明性や意思決定経験が足りないから

私から、書籍「ティール組織」は、事例がほぼ海外企業で馴染みがなく理解が進まない。日本企業に焦点を当てた日本版の執筆予定はないのか?と質問させて頂いたところ、「ガイアックス等、一部、成功事例はあるものの、自らティールを標榜している会社は、実態が伴っていないケースが多く、時期尚早である」と回答を頂きました。

下記、Newspicksの記事中のフレデリック・ラルー氏のインタビューでも語られている、「ティールを手っ取り早い、流行りの解決策」として捉えないでほしいという話にも繋がります。

だから、奇妙に聞こえるかもしれませんが、私は『ティール組織』がベストセラーになってしまったことで、少々心配しています。それを読むのが、ティールのレンズを通して世の中を見る人たちではなく、従来のレンズで世界を見る人たちであれば、困ったことです。

なぜなら、彼らは問題の解決法を必死で探しており、「ティールのやり方」が最新の流行だからという理由だけで試すかもしれないからです。うまくいかなければ、また別の処方箋を試すのでしょう。

後半は、ピーター・カーニック氏提唱のソース原理とティール組織を同時に探求すると、より強力な組織になるというお話。

ソース役として重要なのが、以下の3点。

  • 直感を得る

  • 内省する

  • 対話する(無理やりコンセンサスに持ち込む為ではなく)

ティール組織とソース原理に共通するのが、関わる構成員との対話を重視する。各メンバーが責任感を持って、主体的に活動するという点。

そして、これこそDAOにも通じる話であり、今後のビジネスシーンに求められているものであると改めて確信しました。

嘉村さん及び事務局のメンバー、参加者の皆様とは懇親会の席でも深い話ができ、本当に有意義な1日となりました。

一緒に参加した、いずみすみれさんのスタンドFMでの発信は、こちら。

<関連リンク>

<ティール組織に関する過去記事>


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