Saya

放たれた言葉の流れ弾が 必要な人に必要なだけ届くと願って。 おとなになりすぎたあなたに そっと、せつなさをお届けします 恋をしてください 愛してください 愛されてください ご自分を愛してください

Saya

放たれた言葉の流れ弾が 必要な人に必要なだけ届くと願って。 おとなになりすぎたあなたに そっと、せつなさをお届けします 恋をしてください 愛してください 愛されてください ご自分を愛してください

最近の記事

違うよね

あなたといたら 楽しいけれど不安がつのる 安心で新しい私は出てこない 違うよねこれ、違う

    • 支えているもの

      別々の時間と場所で流れている 私たちの日常が 月に1度か2度交差する。 時には親密に重なり合う 他愛のないお喋りや 戯れな会話や 時には手を重ねてみたり 瞳を覗いたり 笑いあったり それだけなのに そのたった一日が 残りの30日を支えている

      • あなた

        悲しさが流れてくる朝 泣いているのですね そんなにも愛して欲しいと願うのに 思い通りにならなくて 悲しくて悲しくて泣いているのですね 悲しみが溢れて ぶつけてしまったあなた 大切な感情を押し込めないでください まったくの嘘じゃないのです

        • 一歩

          今立っているところは分かれ道 この道は違う世界へのはじめの一歩 胸が潰れそう

          梅雨の空

          おどけた仕草に 声を出して笑ってくれる おかえりなさい その笑顔とその笑い声 今日の雨空のような 力のない身体 少し沈んだ表情 あなたに触れちゃいけない気がして 伸ばしかけた手を途中で止めた ねえ、見えるかな 空がどんよりしていても 葉や苔についた雫の中に 景色が映り込んでるよ きらきらしてる 雨粒ほどちいさくて 何の力も持たない私だけれど おどけてみせることはできる 大丈夫だよって 祈ることはできるよ どんなときでも どんなあなたであったとしても 小さな雫は いつも

          梅雨の空

          死にゆく瞬間

          たった今 死にゆく瞬間にいるとしよう 何を思うのだろう 出来なかったこと うまくいかなかったこと 後悔だろうか 恨みだろうか 怒りだろうか その瞬間 翳りゆく部屋にさす光 光に浮かぶ埃 雨音のリズム 朝日 夜空の月 満天の星 瞳に映れば全てが美しさで幕切れるのではないか 人は誰もが必ず死を迎える 逃れられる人はいない 全ての人はこの瞬間が死にゆく時なのだ

          死にゆく瞬間

          あたりまえという罠

          心理療法をするにあたって心に深く刻み込んでいたものがある。 「罪なきもののみ石持て打て」 有名なイエスの言葉だ。 姦通の罪と人々の罪は同じではないので、論点のすり替えであるということも承知の上であると断っておく。 ではこれはどうだろう。 「私ならそうしてほしいから、それをした」「自分がして欲しくないことはしない」の逆である。 経験的に、「あなたはそうかもしれないけれど、相手は違うかもしれない」という視点の弱い人、もしくはない人が「間違ってない主張」をする時に使うことが

          あたりまえという罠

          悲しまないで

          誰のせいでもないのです 全ての原因は弱さです。 そうじゃないという叫びが 届かないのも 取り違えることも 勘違いすることも あなたが責任を感じる必要はないのです。

          悲しまないで

          わかれ

          こんな悲しい結末を 避けたかった 愛している思いだけを 残していて欲しかった それだけなのに わかっていても避けられないこと 知っていたのに それでもこんなにも胸がくるしい

          わかれ

          さようなら

          手は心以上に語りかけてくるから 思わずそっと離して立ち尽した もう、終わりね

          さようなら

          愛の迷い子たち

          あの人以上にあなたを愛せる人は 山ほどいるよ。 私くらい愛せる人はいないなんて 嘘だから。 あなたは願ってるでしょ。 このままのあなたを変えようとせず、 そのままのあなたを 慈しみ愛し抜いてくれる人。 誰が聞いても正しいことだとしても それがなかったらこうなのにとか あなたの本来の姿はそうじゃないとか いう人じゃないよ。 あなたに変わることを求めないの。 そういう人に巡り会ってね。 差し伸べられたその手を掴んでね。 あなたが懸命に生きていることを知っています。あなたの

          愛の迷い子たち

          黄泉津平坂

          静かに扉が閉じていく。 冥府への道を選んだあなたに 幸多かれと 願わずにはいられません ここからはおともはできません   ぎりぎりまで削ってしまった命は これ以上持たないのです。 自分で思う以上に 力を使ってしまいました。 もうこれ以上は 祈ることしか 私には残されていないのです。

          黄泉津平坂

          ある手紙

          お久しぶりです。 もうおしまいと言いながら あなたにこうして手紙を書いています。 ずっと考えていました。 私が何を思っていたのか、 何を感じていたのか 何をしたかったのか そう問いかけていると もう終わりにしたいという言葉が 浮かび上がってきてしまいます。 終わりにしたいって何だろうと考えてみました。 ずっとずっとむかし幼い頃 知ってしまったことがあります。 人の投げかける言葉はときとして、 鋭い刃になってしまう。 そうするつもりもないのに無意

          ある手紙

          さよなら遠い日

          家と会社の電話番号を教えた翌日。 会社のほうに彼から電話がかかってきた。 なにか緊急の連絡があったのかしら、と不思議に思いながら 電話をとった。 携帯がない時代の話。 彼は恋人でもなく、告白されたこともなくて、 みんなでお茶を飲んだり食事をしたりする友人の一人だった。 「もしもし」 聞きなれた彼の声である。 「なにかあったの?」 「この番号、繋がるかどうかかけてみた」 今なら、どういう意味、と思うけれど、 20代前半の私は予想外の答えに 一瞬で心を鷲づかみ

          さよなら遠い日

          緑の苔のむこうに 錦に彩る山がみえる もうすぐ白い季節がくるのだ 一番好きな季節が秋のむこうに待っている

          愛してる

          耳元でそっと囁く声がして目覚めた 窓から朝日が差し込んで 水が光る硝子の花瓶 秋桜の花びらがそっと落ちた 珈琲の香りに誘われて ベッドからふわりとすべり出ると 柔らかいまなざしが待っている そんななんでもない朝が愛おしい

          愛してる