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元気でいるには

どんな仕事でも、理不尽なことが重なって心が折れそうになるときがありますよね。


基本的には仕事が好きなわたしにも、もちろんありました。

今から7年ほど前、当時はインバウンドのお客様で店頭が賑わいはじめた頃でした。

今ほど日本での買い物のマナーが海外の方に伝わっておらず、お客様同士でトラブルになったり、顧客様からインバウンドのお客様に対するクレームをいただくことが多々あるのに、会社も対応に慣れていない時期で、毎日を無事に終えることが本当に大変な時期でした。

その頃はもともと怖いチーフの機嫌が悪く、最近は一段と当たりが強いな・・・と疲れていたところに観光客の方の怒鳴り声。
それに怒る顧客様・・・と少しずつ心がヘトヘトになっていくのが分かりました。

特別大きなクレームが出た訳ではありません。
一つ一つの出来事は、わざわざ落ち込むほど辛くもありません。
でもなんだか、その日はどうしても元気が出ませんでした。

楽しいことが大好きなわたしですから、いつも通り明るく振る舞います。

同じ店舗の仲間たちと、こっそり楽しくなるコミュニケーションもとります。

素直に今つらいと言わなかったことで、余計に疲れてしまったのかも知れません。

休憩時間、一人でぼんやりしていると、後ろから声がしました。

かなこ!これ食べて!残り3時間がんばれ!

振り返ると、ケーキを差し出しながら声をかけてくれている大好きな先輩の姿がありました。

あんなに隠していたのにどうして分かったのか、すぐには声が出ないほど驚きました。

先輩だって大変だったはずです。
なのに、見ていてくれた、気づいてくれた。
そのことが本当に嬉しくて、涙が出そうになりました。
(ここで泣いたら化粧が崩れて大変なので泣かないのは美容部員のプライドです。)


このケーキを食べたことで、わたしの気持ちは一気に切り替わりました。


おいしいは楽しい。

おいしいことで、楽しいことを楽しいと思える心に戻ることができる。

心が疲れたときにも、体が疲れたときにも、おいしいものを大切な仲間といただく。

だからわたしは元気でいられるのです。

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