見出し画像

なんちゃってテレワークが横行!?なぜ日本企業は本当のテレワークが進まないのか?(サラリーマンの個人的見解)

大都市圏における、2度目の緊急事態宣言下で、世間はまたしても重苦しい空気に包まれていますね。

そんな中、「緊急事態宣言下でも変わらぬ通勤風景」と言ったニュースをよく目にします。

なぜ日本企業はテレワークがいまひとつ進まないのか?を考えてみました。


内閣府の調査で、企業規模ごとのテレワークの普及率が公開されています。
(内閣府HPより抜粋)

資料を見ると、規模の大きい企業から徐々に普及しているような印象を受けます。

従業員1000人以上にカテゴライズされる企業に勤めている私が日々感じている超個人的見解としては、実態は「なんちゃって」テレワークになっちゃってる企業も少なくないのでは?と感じています。
(特にデータはなく、肌感覚ですが。。。)

「なんちゃって」テレワークとは?


① 本来の目的と乖離した、実績作りの為だけの低頻度テレワーク

「緊急事態宣言期間中にとりあえず1日だけでも在宅勤務を行うように」と言う、具体的な指針もなく、何の為にも誰の為にもならない、ただの実績作りの為だけの指示が出ているケースも。。。

実績自体は出来てしまうので、前述の内閣府などによる調査等への回答としては、企業として「テレワークに取り組んでる」と回答することができてしまいます。
また、従業員個人としても「テレワークを経験した」という回答になってしまいます。
(余談ですが、男性の育児休業取得も同じような問題が潜んでいるかと思います。。。)

② 古い規則の中に無理矢理ねじ込んだ、使い勝手の悪い制度設計のテレワーク

現行の就業規則に無理矢理嵌め込んだ制度設計になり、『取得回数の上限設定』や、職場で仕事する際には課せられていない『1日の活動報告書の作成』など、謎ルールが盛り込まれがち。。。

特に、伝統のある(保守的な)企業では、経営層の頭が固く、このような対応が少なくないのでは?と感じています。
従来とは違う働き方になることで、従業員を管理する方法がわからず、無駄に縛りを多くつけ、取得しにくい制度になるのかと思います。



上記2点が要因となり、

「緊急事態宣言下でも変わらぬ通勤風景」

と言ったニュースに繋がっていくのではないでしょうか。
(他にも要因はあるかと思いますが)

働くひとの中で、テレワークをしたいと思う方は80%程度いるとの統計もありますが、企業側の対応が上記のようなものになると、進むわけがないですよね。

ただ、従業員の意識の問題もあると感じています。
新しい働き方を模索するより、いままで通りの慣れた環境で働く方が、なにも考えなくていいので、目先のことだけ見れば楽なんです。

全体として日本とは比較にならないほど、テレワークが普及している米国や欧州に目を向けてみると、

比較的高所得者層である「ホワイトカラー」のひとたちにはテレワークが当たり前になっていると言われています。

逆に、比較的低所得者層と言われる「ブルーカラー」のひとたちは、出社しなければ仕事にならない業種ばかりなので、テレワークは進んでいません。
当然、外に出なければならないので、新型コロナの感染リスクも上がります。


今後の課題として

企業としては
持続的に企業を発展させる為には、上っ面だけの実績作りの為の無駄な行為や、過去に捉われた古い体質からいち早く脱却し、「優秀な人材」から選ばれる企業になることが重要になると思います。
「テレワークが出来ない会社」=「給料が安い会社」
と認識される日も遠くないと思います。

働く個人としては
新しい働き方を模索し、実現することが、結果的に自分の身を守ることにも繋がると言う意識が必要なのかもしれません。

「なんちゃって」テレワークを打破して、本当の意味で、働きやすい社会になることを期待したいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?