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本なんて、好きなときに買って、読めるときに読んで、売りたきゃ売っちゃえばええねん。




 まず、この漫画を見て欲しい。

【友達の店で作家だと打ち明けた結果】

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 これはあたいの知り合いがやってるゲイバーに飲みに行った時の話。あたいの本を買うと言ってくれたママの漢気にわらったので、その会話を漫画にしたものだ。

 ちなみに後日遊んだらマジで16冊全部持ってきた。紙袋を重たそうに運んできたくれた姿にあたいは再度わらった。


 この漫画から分かる通り、あたいは《自身の著作の購入を無理に推奨しない》タイプの作家ですわ。

 たとえば身内に「買って」とお願いしたり、同業界の人間に営業で売り回ったり、そもそもフォロワーやファンの方々にすら、そこまで強く「買って欲しい」とお願いしない。

 買いたい人が好きな時に買って満足してくれたらそれで充分。
 漫画にも書いたように、お財布事情や人間関係のあれこれを無理して買えば本の面白さなんて半減しちゃうだろうし。


 それに正直言うと、あたいはべつに自分の本がそんなに売れなくてもいいとも思ってる。(←おい😅💦)

 売れる本を書ける技量も無いし、自分の書きたいものを売れ筋に持っていく技術も無い。だから書いてるものが世間の需要に一致せず売れなくても、あまりへこまない。それが自分の実力だと納得してるし、そのくらいの気構えで執筆業に取り組んでる方が自分の性に合ってるかなと感じている。

 もちろん、それでも書くものにある程度は「こりゃおもしれーもんが書けたぜ」って自惚れとか気概はある。それに「まったく売れなくてもいい。世に出せただけで満足」なんてことは、出版社さんとのお付き合いを考えたら大きくは言えないし、あたいも思わない。

 出版社は企業として作家を選んでくれて、そして本を商品として制作し、市場という大きな舞台に送り出してくれているのだから。企業とあたいを選んでくれた担当さんには報いるくらいに著作が有名になって欲しいとは思う。

 できればノーベル文学賞とか。そのくらい。

 なので、SNSで出版のお知らせは行うし、販促的な呼びかけもする。けどせいぜい「ぜひ手に取ってみて〜」だとか「こんな気分なら手に入れてみて〜」とオススメする程度だ。そのくらいでいいと思ってる。

(まぁこれも読者さんが本を読む動機や機会を限定しているようで、作家としてはあんまり良い行為では無いかもやね)


 たしかに、本を買ってくれなきゃ作家として活動できないし、執筆業で生計が立てられなくなるのも事実。けれど、だからといって「作家を助けると思って買って」なんてこともあたい自身は言えない。

 だって、それで買ってくれた人が、あたいの本を読んで救われるかどうかはわからないのだから。

 あたいは助けてあげられる人にしか、自分の助けを求めない。

 なので本がたくさん売れたら有難いけど、そこで発生するのは「本を買う人」と「本を作る人」の、ただそれだけの関係でありたい。

 その作家と読者の間のシンプルな関係に、忖度とか、強烈な崇拝とか、無茶な応援や配慮とか、共存や互助みたいながんじがらめなものを存在させたくない。

 たとえばファンだから買わなきゃだとか、そういう切迫感に駆らせる形の購入を勧める方法はあんまり好かん。

 だって世の中の騒音や喧騒から離れて、人間関係の渦を忘れることができるのが読書って体験の効用のひとつだと、あたいは知ってるから。それを作家側も忘れちゃならないし、読者さんには堪能して欲しいと願っている。


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