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2022年秋・バングラデシュ出張報告シリーズ-その2-「レザー工場の現場でミラクルな色調整」

こんにちは!
バングラデシュ商品開発チーム・革小物担当の工藤です。

バングラデシュ出張レポート第二弾。
今日は私が「子供を残して出張した甲斐を最高に感じた瞬間」であるレザー色開発についてのお話を。

毎シーズン、季節を表現したり、新作のバッグに合わせたりして
いくつか新しいレザーの色を作っているのですが、
思った通りに仕上げてもらうのって、本当に難しいんです…。

日本から依頼をする場合には、
現地工場・マトリゴールのモシュールさんを通して、革工場のパートナーに色を依頼するのですが、なかなか思うように進みません。

バングラデシュと日本、両方が共通で持っている色見本長で指示したり、昔作ったレザーの切れ端をサンプルとして送ったり、
時には紙にプリンターで印刷したものを送ってみたり、
イメージの写真をつけてみたり…、などなど
いろんな方法で試すのですが、

そもそも日本とバングラデシュでは美しいと感じる色が違うということもあり、
なかなか思うような色にたどり着かず、やきもきすることも日常茶飯事。

今回の出張では、 Iro-kasaneの新色と、Irodoriの新色の開発を
レザー工場に出向いてやらせてもらえることになりました。

まずはIro-kasaneのレザーを作ってくれているジトゥさんのところへ。
Iro-kasaneは、凹凸のあるレザーに1層目の色をのせ、2層目は凸の部分だけに色を付けて
全体の色イメージをつくるという、難易度ウルトラCの色づくり。(←あっ、昭和がにじみ出てしまった…)

目の前で、色を作ってくれて、それに微調整を行うこと数回。

 「まだちょっと上の色が明るすぎるね…」

「ちょっと赤みがつよくなっちゃったね…」

「これ以上濃くすると違う色になっちゃう…」

「うーーーん」と悩むジトゥさん、モシュールさんと工藤。
最終のコーティング中。色づくり現場はまさに研究所の雰囲気。

そしてとうとう、「ああ、これだーー!」という色を作ることができました。

次に、Irodoriレザーを作ってくれているチャンさんのところへ。
Irodoriも、ただでさえ難しい色調整に、グラデーションという要素が絡んだ、こちらもウルトラC。

いい色がつくれたな!と思って「自然光の下で確認したいんだけど…」と言ったら、
ここにあるよ!とにじり口のような隠し扉の外のスペースに案内してくれました!

さっきまで棚だった場所が開いて…「に、忍者屋敷…?」

無事自然光で確認。 「ああ、この色だね!」
あとはこの色がお客様に気に入っていただけるかどうか、
ドキドキしながら待つのみ…。

それでは、また次回お会いしましょう!

読んでいただいてありがとうございました!マザーハウスをもっといろいろな角度から楽しんでいただける毎日の出来事を、生産地やお店からお届けしていきます!