日記:初学者の私
僕は大学に入り化学を専攻することにした。しかし、求めていたものは違った。こういう話は大学に入るとよくある。
よくあるのは理学部だ。数学科は、いわゆる"受験数学"と"大学数学"のギャップに苦しむ人も多く、物理学科はそこに出てくる数式のオンパレードでやられてしまうことも。
そして化学科は、高校で生物選択が多いことも多く、化学の物理に苦しむ人も多い。
ただ、僕は逆であった。化学の部分ができなくなっていた。
実際はできないというよりかは「興味」を失いつつある。
僕は身の回りにある物質がどのような普遍性を持っているかに興味があった。ただ、その答えを与えてくれるのは、どちらかといえば物理学であった。
しかしここでも一つ錯誤があった。僕が好きだったのは、ただひたすらな、無味乾燥だと思っていた数学の部分だった。
なぜ?どうして?と深く掘り進めると、出てくるものは、僕の場合数学であった。原理に憧れた。最も基礎の部分が知りたいとわかった。
それと同時に、具体物に対する興味が薄れていくのがわかった。物理化学の分野ならまだしも、今の状態では化学はできない。
僕の興味はどこに行ってしまうんだろう。
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