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ゲストハウス日記#day17-大江健三郎の本を読むイタリア人女子-

こんにちは。モロヘイヤです。

ゲストハウス生活14日目〜16日目は休みをもらったから、実家に帰ったり、祖父母の家に泊まったりしてゆっくり過ごした。

ゲストハウス17日目。今日も前回に引き続き夜シフト。リビングに座ってスケッチを描いていた女の子に、「隣に座ってもいい?」と話しかけ、「もちろん」と快諾してくれたので、会話がスタート。

彼女はイタリアのジェノバ出身で、芸術専攻の大学生。前回のアメリカ人女子と同じく、彼女もこれから6週間日本を旅するという。ゲストハウスにくるような人たちはやっぱり旅好きで、長期ステイが多くてびっくりする。一つの国を長期で旅行するということをしたことがないから、私もしてみたいと思ったりするけど、考えただけで相当体力が必要そうだなと思ってしまう。でもいわゆる観光地だけを巡るのではなくて、地方にも足を運ぶというのは面白いだろうなと思う。

イタリア人女子の話に戻ろう。彼女はアニメとかの影響で小さい頃から日本に興味があったみたいで、「日本に来るのは6歳のころからの夢。夢が叶った」とうれしそうに話していた。日本語を勉強して5年が経つらしく、「日本語はとても美しい言語」とも話してくれた。

机に置いてあるイタリア語の本の表紙にはKenzaburo Oeと書いてあり、随分渋い選択だと思うと同時に、大江健三郎の作品をまだ1冊も読んだことないことが恥ずかしくなった。前の職場の上司が散々すすめてくれて、読もう読もうと思っていたのに読んでいなかった…「他に好きな作家いる?」と訊くと、「三島由紀夫とか太宰治とか」と言うから、これまたとても渋い。そしてまたしてもちゃんと読んだことがない。教科書で読んだことがあるくらいだ。読んでたら彼女との会話がもっと弾んだのになぁ。

将来は日本で漫画関係の仕事に就きたいみたいだけど、「家族と長期間離れるのが不安だから、迷っている」とのこと。将来海外で生活することも視野に入れている身として、他人事ではないなと思いながら聴いていた。

彼女の名前を訊くのを忘れたことに気づいた。将来、本屋さんで彼女の漫画が陳列されているのに気付くことが難しくなってしまった。しくじったな…

では、また。

2024/07/04 モロヘイヤ

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